告白する相手を間違えました
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
休み明け、授業中に窓から運動場を眺めると、男女混合で体育の授業を受けているクラスがあった。
いいなー、楽しそう。
ほら、あそことか男女でキャッキャしている………矢巾君?
私の見間違えでなければ、あの長身に薄茶色の髪色は矢巾君だ。
女子生徒の方は誰が分からないけれど。
楽しそうにお喋りしたり、小突きあったり……。
矢巾君ってモテないんじゃなかったの?
女子生徒の方も満更ではないように見える。
なんだろう、これ。
なんか、凄く心がザワザワする。
でも、私だって先日矢野君と話したときも、あんな満更でもない顔をしていたかもしれない。
そうなれば、矢野君が言っていた矢巾君の“凄い顔”と言うのは、今の私と同じ顔?
いや、でも……。
私は矢野君のことが好きなはずなのに、なんでこんなにもざわついた気持ちになったんだろう。
ーーーー
月曜日は男子バレー部のオフの日、と言うことでたまに矢巾君と一緒に帰っている。
「●●ちゃん、帰ろ!」
「うん」
それは今日も例外ではない。
矢巾君は歩きながら部活のこと、最近見たテレビ、勉強のことなど楽しそうに話をしてくれる。
そんな会話を遮るように、私は体育の授業で矢巾君を見た話をした。
「マジか!俺変なことしていなかった?」
「ううん、今みたいに楽しそうにしてた」
他の女の子とね、とは言えなかった。
まるで嫉妬しているみたいだったから。
だけど、矢巾君は元気のない私を見て、
「もしかして、サクラといるところを見た?」
と、すぐさま察してきた。
本当に私のことをよく見ているんだね。
「サクラさんって言うんだ、彼女」
「いや、佐倉は男だぞ」
「え、男……?」
「やっばり勘違いしていた。髪が長めだから遠目だと女の子に見えるんだよな」
確かに、矢巾君と談笑していたクラスメイトの中に髪の長い男の子がいた気がする。
それに矢巾君は背が高いから大体の人は小柄に見える。
なんだ勘違いか、心配して損した。
…………心配?
「嫉妬しちゃった?」
「……」
「ごめんごめん」
なぜか嬉しそうに謝ってきた矢巾君。
こっちは本気でからかってきたことを怒っているのに。
でも、嬉しそうな矢巾君を見ていると、許してもいいかな、と思えた。
今日も私は矢巾君に本当の気持ちを伝えずにいた。
いいなー、楽しそう。
ほら、あそことか男女でキャッキャしている………矢巾君?
私の見間違えでなければ、あの長身に薄茶色の髪色は矢巾君だ。
女子生徒の方は誰が分からないけれど。
楽しそうにお喋りしたり、小突きあったり……。
矢巾君ってモテないんじゃなかったの?
女子生徒の方も満更ではないように見える。
なんだろう、これ。
なんか、凄く心がザワザワする。
でも、私だって先日矢野君と話したときも、あんな満更でもない顔をしていたかもしれない。
そうなれば、矢野君が言っていた矢巾君の“凄い顔”と言うのは、今の私と同じ顔?
いや、でも……。
私は矢野君のことが好きなはずなのに、なんでこんなにもざわついた気持ちになったんだろう。
ーーーー
月曜日は男子バレー部のオフの日、と言うことでたまに矢巾君と一緒に帰っている。
「●●ちゃん、帰ろ!」
「うん」
それは今日も例外ではない。
矢巾君は歩きながら部活のこと、最近見たテレビ、勉強のことなど楽しそうに話をしてくれる。
そんな会話を遮るように、私は体育の授業で矢巾君を見た話をした。
「マジか!俺変なことしていなかった?」
「ううん、今みたいに楽しそうにしてた」
他の女の子とね、とは言えなかった。
まるで嫉妬しているみたいだったから。
だけど、矢巾君は元気のない私を見て、
「もしかして、サクラといるところを見た?」
と、すぐさま察してきた。
本当に私のことをよく見ているんだね。
「サクラさんって言うんだ、彼女」
「いや、佐倉は男だぞ」
「え、男……?」
「やっばり勘違いしていた。髪が長めだから遠目だと女の子に見えるんだよな」
確かに、矢巾君と談笑していたクラスメイトの中に髪の長い男の子がいた気がする。
それに矢巾君は背が高いから大体の人は小柄に見える。
なんだ勘違いか、心配して損した。
…………心配?
「嫉妬しちゃった?」
「……」
「ごめんごめん」
なぜか嬉しそうに謝ってきた矢巾君。
こっちは本気でからかってきたことを怒っているのに。
でも、嬉しそうな矢巾君を見ていると、許してもいいかな、と思えた。
今日も私は矢巾君に本当の気持ちを伝えずにいた。