キミは何も悪くない
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ーーおまけ①(白布side)ーー
●●と付き合ってから、初めて帰った、あの日。
その日は放課後に委員会での集まりがあった。
本来なら、終わってすぐに部活に行かないといけない。
だけど、少しくらいなら遅れても大丈夫だろう、と外出届も出さずに●●を家の途中まで送っていくことにした。
校門へ向かうと、先に委員会を終わらせた●●が待っていた。
「悪 ぃ、遅くなった」
「ううん、大丈夫だよ!帰ろうか」
そう言って、彼女は俺の方に手を差し出した。
「何?」
「何って……。手、繋ごう?」
「あ、ああ……」
緊張を悟られたくなくて、努めて仏頂面を装いながら、差し出された手を握りしめる。
それは思っていたよりも小さくて驚いた。
温かくて、少し力を込めれば壊れてしまいそうな、そんな小さな手。
「何ニヤニヤしてんだよ」
「だって、一緒に帰れるのが嬉しいから」
「一緒って言っても、外出申請出してないから、途中までだろ」
「それでもー!」
彼女は俺の腕をブンブン振りながら、楽しそうに歩く。
他の高校生カップルがどうなのか、俺には知る由もないが、俺たちの交際が、普通のそれよりも圧倒的に一緒にいる時間が短いことは理解していた。
強豪校のバレー部のレギュラー。
そして、県内屈指の進学校での勉強。
それらが俺の時間のほとんどを占めている。
彼女を家まで送っていくのにも、本当なら申請書を出さないといけない。
●●はこんな俺の何がいいのか。
こんな、不自由な関係しか築けない俺なんか。
そんなことを考えているうちに、別れの時間がやってきた。
「ここまでだな」
「あーあ、もっと一緒にいたかったなー」
「明日も学校で会えるだろ」
「そうだけど……。まあ、でも引き止めすぎると、賢二郎の部活時間が減っちゃうから。ここは潔い彼女になります」
●●は口を尖らせながら、名残惜しそうに、きつく握られていた俺の手を離す。
「じゃあ、また明日な」
「うん、明日!」
「……」
彼女の小さな背中が、見えなくなるまで見送る。
すると、急に喪失感がやってきた。
これから一体、何回この感情を味わらなければいけないのか。
「ふっ……。どっちが“もっと一緒にいたかった”だよ」
自嘲気味に、誰にも聞こえない声で呟く。
もっと一緒にいたいのは、俺の方じゃないか。
こんな思いをするくらいなら、初めから恋なんてしなければよかった。
●●と付き合ってから、初めて帰った、あの日。
その日は放課後に委員会での集まりがあった。
本来なら、終わってすぐに部活に行かないといけない。
だけど、少しくらいなら遅れても大丈夫だろう、と外出届も出さずに●●を家の途中まで送っていくことにした。
校門へ向かうと、先に委員会を終わらせた●●が待っていた。
「
「ううん、大丈夫だよ!帰ろうか」
そう言って、彼女は俺の方に手を差し出した。
「何?」
「何って……。手、繋ごう?」
「あ、ああ……」
緊張を悟られたくなくて、努めて仏頂面を装いながら、差し出された手を握りしめる。
それは思っていたよりも小さくて驚いた。
温かくて、少し力を込めれば壊れてしまいそうな、そんな小さな手。
「何ニヤニヤしてんだよ」
「だって、一緒に帰れるのが嬉しいから」
「一緒って言っても、外出申請出してないから、途中までだろ」
「それでもー!」
彼女は俺の腕をブンブン振りながら、楽しそうに歩く。
他の高校生カップルがどうなのか、俺には知る由もないが、俺たちの交際が、普通のそれよりも圧倒的に一緒にいる時間が短いことは理解していた。
強豪校のバレー部のレギュラー。
そして、県内屈指の進学校での勉強。
それらが俺の時間のほとんどを占めている。
彼女を家まで送っていくのにも、本当なら申請書を出さないといけない。
●●はこんな俺の何がいいのか。
こんな、不自由な関係しか築けない俺なんか。
そんなことを考えているうちに、別れの時間がやってきた。
「ここまでだな」
「あーあ、もっと一緒にいたかったなー」
「明日も学校で会えるだろ」
「そうだけど……。まあ、でも引き止めすぎると、賢二郎の部活時間が減っちゃうから。ここは潔い彼女になります」
●●は口を尖らせながら、名残惜しそうに、きつく握られていた俺の手を離す。
「じゃあ、また明日な」
「うん、明日!」
「……」
彼女の小さな背中が、見えなくなるまで見送る。
すると、急に喪失感がやってきた。
これから一体、何回この感情を味わらなければいけないのか。
「ふっ……。どっちが“もっと一緒にいたかった”だよ」
自嘲気味に、誰にも聞こえない声で呟く。
もっと一緒にいたいのは、俺の方じゃないか。
こんな思いをするくらいなら、初めから恋なんてしなければよかった。
