我慢vs我慢
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〜我慢vs我慢〜
ベッドに腰掛けながら雑誌を読んでいる賢二郎。
「何読んでるの?」
私は覗き込むように聞いた。
「月間バリボー」
「牛島選手、載ってた?」
「今のところはまだ」
彼氏の賢二郎はいわゆる物静かな人で付き合って3ヶ月になる。
出会いは友達が開いてくれた合コン。
恋人を作るつもりはなかったけれど、医大生を集めたから、と参加したら、一人だけつまらなさそうにしている男性がいた。
それが賢二郎。
ーーーー
人見知りなのかと思って話しかけた。
「お酒苦手なの?」
「お酒と言うより、この場が苦手」
人見知り特有のどもりだったり、挙動不審な動きはなかった。
単なる乗り気ではない人。
だから第一印象は格好良いのに勿体ない人、だと思った。
だって、私も乗り気ではなかったけれど、参加したなら楽しみたいと思うタイプだから。
よーし、こうなったらたくさん話しかけよう。
しかし、話しかければ答えてくれたけれど、賢二郎からは私に話題を振ることはなかった。
なにか、なにか興味のありそうな話題はないのか。
そんなとき、隣の席からバレーボールの話が聞こえてきた。
バレーボールはやったことないけれど、最近気になっている選手はいる。
これでいこう。
「ねぇ、賢二郎君ってバレー好き?私、最近ハマったんだけど、アドラーズの牛島選手が好きでね」
「牛島さん………」
「そうそう!賢二郎君、牛島選手のこと知ってる?」
それから怒涛の牛島選手の詳細を聞かされた。
定番な情報から聞いたことない情報まで。
周りの男性人からも、
「こんなに饒舌に話す白布は珍しいかも」
と、言われるほどに。
お酒の力なのか、そうとう牛島選手のことが好きなのか。
「じゃあ、今度アドラーズの試合を見に行かない?」
もっと彼のことが知りたいと思って誘ったら、
「行く」
以外にもあっさりオッケーを貰えて、連絡先も交換できた。
そして、これを機にアタックし続けて3ヶ月前に賢二郎から告白をしてくれて、めでたく付き合うことに。
だけど、3ヶ月となれば悩みも出てくる。
正確には焦りだけど。
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