変わるモノ、変わらないモノ
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「じゃあ、行こうか」
「おう、そうだな!」
駅前から歩き出すと、鋭児郎は早足で私の隣に並び、自然と歩幅を合わせてくれた。
服装も髪型も違うけど、歩く速度やふとした仕草はやっぱり昔のままだった。
……。
…………。
向かった先はとある大型ショッピングモール。
正直行き先なんてどこでもよかったけれど、中学の時によく利用していたデート先だったから。
「ここの服屋寄っていい?」
「おう、いいぞ!」
フラッと目に付いた専門店へ入る。
この服屋はレディースだけでなく、メンズ物も扱っていたため、各々店内を歩き回った。
気になる服を手に取っては戻し、取っては戻し。
それを繰り返す。
うーん、思っていたのと違ったな……。
あらかた見終わり、鋭児郎を探すと、真剣に洋服を見る彼の横顔を見つけた。
昔はもう少し柔らかだった印象が、今はどこかシャープになって、見慣れたはずの横顔が少しだけ遠く感じる。
じっと見つめすぎたせいか、鋭児郎は私の視線に気が付いた。
「もういいのか?なんか気に入るのあった?」
「ちょっと、思ってたのと違った」
「そうか……。それより、この服どうだ?」
そう言って見せて来た服は、大きな柄が主張している派手な色味のシャツだった。
正直黒髪の頃の鋭児郎なら似合うと思う。
だけど、派手になった彼には落ち着いた色とか、差し色に髪の毛と同じ色の服の方が……。
ただ、チラリと鋭児郎を見ると、その顔は似合っていると言われ待ちしている表情に見えた。
ここは似合うと言うべきか。
でも、嘘は吐きたくないし……。
悩み抜いた末、
「……ちょっと意外かも。鋭児郎にその柄は……」
精一杯のオブラートに包んだ感想を言った。
「やっぱ変か?雑誌で似たようなの見て、どんなもんかなーって思ってたんだけどよ」
あからさまに落ち込んだ様子の鋭児郎。
否定ばかりじゃなくて、いいところを探さないと。
「……意外だったけど、その服のシルエットは好きだよ」
私がそう言うと、鋭児郎はほっとしたような顔で、シャツをハンガーに戻した。
「サンキュー!じゃあ、もうちょい探そっかな」
そう言って、再び店内を歩き始める鋭児郎。
歩幅を揃えて彼の隣に並ぶと、自然と小さな笑いがこぼれた。
こうして何かを一緒に選んだり、何でもないことで笑い合えるのが、すごく嬉しい。
もう一度、彼の横顔をそっと眺める。
あの日よりちょっと大人っぽくなった横顔があった。
「おう、そうだな!」
駅前から歩き出すと、鋭児郎は早足で私の隣に並び、自然と歩幅を合わせてくれた。
服装も髪型も違うけど、歩く速度やふとした仕草はやっぱり昔のままだった。
……。
…………。
向かった先はとある大型ショッピングモール。
正直行き先なんてどこでもよかったけれど、中学の時によく利用していたデート先だったから。
「ここの服屋寄っていい?」
「おう、いいぞ!」
フラッと目に付いた専門店へ入る。
この服屋はレディースだけでなく、メンズ物も扱っていたため、各々店内を歩き回った。
気になる服を手に取っては戻し、取っては戻し。
それを繰り返す。
うーん、思っていたのと違ったな……。
あらかた見終わり、鋭児郎を探すと、真剣に洋服を見る彼の横顔を見つけた。
昔はもう少し柔らかだった印象が、今はどこかシャープになって、見慣れたはずの横顔が少しだけ遠く感じる。
じっと見つめすぎたせいか、鋭児郎は私の視線に気が付いた。
「もういいのか?なんか気に入るのあった?」
「ちょっと、思ってたのと違った」
「そうか……。それより、この服どうだ?」
そう言って見せて来た服は、大きな柄が主張している派手な色味のシャツだった。
正直黒髪の頃の鋭児郎なら似合うと思う。
だけど、派手になった彼には落ち着いた色とか、差し色に髪の毛と同じ色の服の方が……。
ただ、チラリと鋭児郎を見ると、その顔は似合っていると言われ待ちしている表情に見えた。
ここは似合うと言うべきか。
でも、嘘は吐きたくないし……。
悩み抜いた末、
「……ちょっと意外かも。鋭児郎にその柄は……」
精一杯のオブラートに包んだ感想を言った。
「やっぱ変か?雑誌で似たようなの見て、どんなもんかなーって思ってたんだけどよ」
あからさまに落ち込んだ様子の鋭児郎。
否定ばかりじゃなくて、いいところを探さないと。
「……意外だったけど、その服のシルエットは好きだよ」
私がそう言うと、鋭児郎はほっとしたような顔で、シャツをハンガーに戻した。
「サンキュー!じゃあ、もうちょい探そっかな」
そう言って、再び店内を歩き始める鋭児郎。
歩幅を揃えて彼の隣に並ぶと、自然と小さな笑いがこぼれた。
こうして何かを一緒に選んだり、何でもないことで笑い合えるのが、すごく嬉しい。
もう一度、彼の横顔をそっと眺める。
あの日よりちょっと大人っぽくなった横顔があった。
