巡り合わせ
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~巡り合わせ~
一昨日、大好きだった祖母が亡くなった。
危篤状態だと母から連絡をもらてから仕事を早退して急いで病院へ向かったが、祖母は既に……。
今日はそのお葬式。喪主は母の兄が務めた。
葬式会場に着くと、顔見知りのスタッフがいた。
癖っ毛の黒髪にアヒル口のような尖った口元、黒のスーツをピシッと着こなした長身男性。
「松川じゃん」
「◯◯のおばあ様だったのか」
松川とは高校が同じで、卒業してからは大学生の時に行われた同窓会で1度だけ会った。
そのときも一言二言しか会話しなかった。
そんな彼がまさか葬儀屋になっていたとは。
変な巡り合わせだ。
「今日はよろしくお願いします」
軽く挨拶を済ませて、参列席へ座った。
告別式が終わると火葬場へ移動した。
火葬炉へ入っていく祖母を見ると、何とも言えない気持ちになった。
火葬には1時間ほどかかり、その後骨上げが行われた。
骨が脆かったのか、一部見当たらない骨があったと松川から説明があった。
知らない間に、そんなに痩せ細っていたのか。
骨を骨壷に収め、お清め、精進落とし。
こうして、祖母の葬儀は終わった。
ーーーーー
祖母の葬儀後、しばらくして松川から連絡があった。
“近々会わないか”
と言う至ってシンプルな内容。
それより、連絡先を交換した覚えはないのだけれど……。
もしかして職権乱用?
いやいや、喪主を務めた伯父さんから聞くはずないし。
そもそもショートメールではなくトークアプリから送られてきている。
と、言うことは同窓会のときに作られたグループから私を探したのだろう。
そう言えば退会していなかった。
最近塞ぎ込み気味だったし、たまには出掛けるか。
私は二つ返事をした。
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