熟年夫婦初心者
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松川と帰る約束もなくなったし、一人で帰るか。
黙々と帰り支度を始めた。
そんなとき、机の奥から一枚の白い封筒が出てきた。
「なにこれ」
昨日まではなかったはずだし、もちろん自分で入れた覚えもない。
入れ間違えかと思ったけれど、封筒を裏返すとそこにははっきりと“◯◯●●さんへ”と書かれた綺麗な文字が。
「まじか……」
無視……は良心が痛むから、渋々中身を見てみることに。
手紙の内容は想像通りの呼び出し。
送り主は、同じ三年生の……確かバスケ部の人だっけ。
そんな人が何故私に。
周りに熟年夫婦だって言われているのに、知らないのかな?
本当は会わずに連絡するか人伝いで断りたい。
だけど、残念ながら連絡先も知らないし、人伝いで断ろうものなら相手が振られたことを他人に知られてしまう。
仕方がない。
私はまとめた荷物を肩にかけて待ち合わせ場所へと向かった。
人気の少ない体育館裏。
そこには既に手紙の送り主がいた。
「ごめんね、お待たせ」
「あ、いや、来てくれてありがとう……」
バスケ部なだけあって見上げるほど背が高い彼。
だけど松川の方が高いなーと、こんなときでも松川のことが頭に過る。
「話って何?」
情緒も何もないのは承知の上で聞いた。
だって、こんなところ誰にも見られたくないから。
「えっ……ぁ」
そのため、戸惑う彼。
デカい図体の癖にもじもじとしてはっきりとしないな。
本当に松川と全然違う。
「◯◯さんって松川と別れたよね?」
「え…?」
「あれ、違うの?ここ最近一緒にいるところ見かけないし、バレー部のオフの日だって一緒に帰らなくなったよね」
そんなことまで見られていたとは。
確かに最近どころか結構前から一緒に帰らなくなったけど、休み時間はたまに会っているし。
この間だって教科書を借りに来たり……。
あれ、私って都合の良い女になっていない?
だけど、ひとまず今は訂正しないと。
「別れていないよ」
「でも、別れそうなんだよね?」
私と松川って人によってはそんなに終わっているように見えるのか。
「だから、別れたら俺のところに来てよ。俺、ずっと前から◯◯さんのことが好きで」
「喧嘩しているわけでも、別れる予定もないから、期待には答えられない」
「そっか……」
悲しそうな顔をする彼。
だけどきっと、私の方が悲しい顔をしている。
「時間取らせちゃってごめんね」
「うん……」
そう言うと彼は私の前から去っていった。
黙々と帰り支度を始めた。
そんなとき、机の奥から一枚の白い封筒が出てきた。
「なにこれ」
昨日まではなかったはずだし、もちろん自分で入れた覚えもない。
入れ間違えかと思ったけれど、封筒を裏返すとそこにははっきりと“◯◯●●さんへ”と書かれた綺麗な文字が。
「まじか……」
無視……は良心が痛むから、渋々中身を見てみることに。
手紙の内容は想像通りの呼び出し。
送り主は、同じ三年生の……確かバスケ部の人だっけ。
そんな人が何故私に。
周りに熟年夫婦だって言われているのに、知らないのかな?
本当は会わずに連絡するか人伝いで断りたい。
だけど、残念ながら連絡先も知らないし、人伝いで断ろうものなら相手が振られたことを他人に知られてしまう。
仕方がない。
私はまとめた荷物を肩にかけて待ち合わせ場所へと向かった。
人気の少ない体育館裏。
そこには既に手紙の送り主がいた。
「ごめんね、お待たせ」
「あ、いや、来てくれてありがとう……」
バスケ部なだけあって見上げるほど背が高い彼。
だけど松川の方が高いなーと、こんなときでも松川のことが頭に過る。
「話って何?」
情緒も何もないのは承知の上で聞いた。
だって、こんなところ誰にも見られたくないから。
「えっ……ぁ」
そのため、戸惑う彼。
デカい図体の癖にもじもじとしてはっきりとしないな。
本当に松川と全然違う。
「◯◯さんって松川と別れたよね?」
「え…?」
「あれ、違うの?ここ最近一緒にいるところ見かけないし、バレー部のオフの日だって一緒に帰らなくなったよね」
そんなことまで見られていたとは。
確かに最近どころか結構前から一緒に帰らなくなったけど、休み時間はたまに会っているし。
この間だって教科書を借りに来たり……。
あれ、私って都合の良い女になっていない?
だけど、ひとまず今は訂正しないと。
「別れていないよ」
「でも、別れそうなんだよね?」
私と松川って人によってはそんなに終わっているように見えるのか。
「だから、別れたら俺のところに来てよ。俺、ずっと前から◯◯さんのことが好きで」
「喧嘩しているわけでも、別れる予定もないから、期待には答えられない」
「そっか……」
悲しそうな顔をする彼。
だけどきっと、私の方が悲しい顔をしている。
「時間取らせちゃってごめんね」
「うん……」
そう言うと彼は私の前から去っていった。