見つめ合い
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「相澤先生、今日は彼女も一緒にいいですか?」
授業後に呼びに来てくれた心操君に連れられて特訓をしている場所へ行くと、相澤先生は既に来ていた。
「◯◯●●です。よ、よろしくお願いします!」
うわー、相澤先生とまともに喋ったことないけれど、目つき悪い。
「まあ、いいけど。それで◯◯の個性は?」
「停止です。見ているモノの動きを止めます」
「なるほどね。試しにやってみろよ」
「はい!」
私は言われた通りじっと相澤先生の目を見た。
しかし、意気込んだはいいけれど、やっぱり異性の目を見るのは苦手。
その上、あの目つきの悪さときたら……。
直ぐに視線を逸らしてしまった。
「おい、3秒で顔ごと逸らすって……。やる気あるのか」
呆れられても仕方がない。
「実は人の目を見るのが苦手で……」
あえて“異性の”ではなく“人の”と言って誤魔化した。
「心操、◯◯の顔を押さえてろ」
「え、あ、はい。◯◯、ごめんね」
「ちょっと……!」
心操君は一言私に謝ると、容赦なく両手で私の頭を押させつけてきた。
固定されて、これでは逸らしたくても動かせない。
「この状態でやってみろ」
「はい……」
何とも言えない体勢。
心操君は早く自分の特訓をしたいはずなのに、私に付き合わせてしまって……。
申し訳ないから、1回で終わらせないと。
しかし、頑張っては見たものの5秒で目を瞑ってしまった。
「お前、ドライアイか?」
「いえ、そういうわけでは……」
少なくとも相澤先生よりかはマシだと思う。
あんなに充血していないし。
「ふん……」
相澤先生は少し考えたたかと思えば、
「◯◯、お前は根本的なところがなっていない。まずは人の目を見て少なくとも5分は会話できるようになれ。話はそれからだ。そうなるまで心操に付き合ってもらえ」
「えっ……でも……」
今まで生きてきて克服しようと努力はした。
それがこんな短期間で出来るようになるとは思えない。
「以上。◯◯は帰っていいぞ」
それなのに相澤先生からは無慈悲に終了宣言をされた。
「心操、始めるぞ」
既に私への興味をなくした相澤先生は心操君の名前を呼んだ。
「◯◯、すまない」
「ううん。練習、頑張ってね……」
心操君は私に謝ると、直ぐに相澤先生の元へと駆けていった。
今朝は心操君にサポートに特化したヒーローについて熱く語ったと思ったのに、自分はその土俵にも立てていないことを思い知らされて惨めになった。
トボトボと帰る。
後ろを振り向くと生き生きとした心操君が相澤先生と操縛布 の特訓をしていた。
直接に攻撃する術を持たない個性故の操縛布。
私もあれを扱えるようになりたい、一瞬だけ過ぎった考えを振り払おうと頭を激しく左右に振る。
だって私は自分の個性ですらまともに扱えないんだもの。
操縛布なんて夢のまた夢。
彼らに情けない背中を向けるしかできなかった。
授業後に呼びに来てくれた心操君に連れられて特訓をしている場所へ行くと、相澤先生は既に来ていた。
「◯◯●●です。よ、よろしくお願いします!」
うわー、相澤先生とまともに喋ったことないけれど、目つき悪い。
「まあ、いいけど。それで◯◯の個性は?」
「停止です。見ているモノの動きを止めます」
「なるほどね。試しにやってみろよ」
「はい!」
私は言われた通りじっと相澤先生の目を見た。
しかし、意気込んだはいいけれど、やっぱり異性の目を見るのは苦手。
その上、あの目つきの悪さときたら……。
直ぐに視線を逸らしてしまった。
「おい、3秒で顔ごと逸らすって……。やる気あるのか」
呆れられても仕方がない。
「実は人の目を見るのが苦手で……」
あえて“異性の”ではなく“人の”と言って誤魔化した。
「心操、◯◯の顔を押さえてろ」
「え、あ、はい。◯◯、ごめんね」
「ちょっと……!」
心操君は一言私に謝ると、容赦なく両手で私の頭を押させつけてきた。
固定されて、これでは逸らしたくても動かせない。
「この状態でやってみろ」
「はい……」
何とも言えない体勢。
心操君は早く自分の特訓をしたいはずなのに、私に付き合わせてしまって……。
申し訳ないから、1回で終わらせないと。
しかし、頑張っては見たものの5秒で目を瞑ってしまった。
「お前、ドライアイか?」
「いえ、そういうわけでは……」
少なくとも相澤先生よりかはマシだと思う。
あんなに充血していないし。
「ふん……」
相澤先生は少し考えたたかと思えば、
「◯◯、お前は根本的なところがなっていない。まずは人の目を見て少なくとも5分は会話できるようになれ。話はそれからだ。そうなるまで心操に付き合ってもらえ」
「えっ……でも……」
今まで生きてきて克服しようと努力はした。
それがこんな短期間で出来るようになるとは思えない。
「以上。◯◯は帰っていいぞ」
それなのに相澤先生からは無慈悲に終了宣言をされた。
「心操、始めるぞ」
既に私への興味をなくした相澤先生は心操君の名前を呼んだ。
「◯◯、すまない」
「ううん。練習、頑張ってね……」
心操君は私に謝ると、直ぐに相澤先生の元へと駆けていった。
今朝は心操君にサポートに特化したヒーローについて熱く語ったと思ったのに、自分はその土俵にも立てていないことを思い知らされて惨めになった。
トボトボと帰る。
後ろを振り向くと生き生きとした心操君が相澤先生と
直接に攻撃する術を持たない個性故の操縛布。
私もあれを扱えるようになりたい、一瞬だけ過ぎった考えを振り払おうと頭を激しく左右に振る。
だって私は自分の個性ですらまともに扱えないんだもの。
操縛布なんて夢のまた夢。
彼らに情けない背中を向けるしかできなかった。