見つめ合い
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心操君は昼休みの時間に来てくれて、宣言通り練習に付き合ってくれた。
ズルいかもしれないけれど、心操君の目を見て逸らしたくなったら、少しだけ視線を隈に移すことで心を落ち着かせた。
そしてまた目を見る。
それを繰り返すうちに目を合わせるだけなら5分はいけるようになった。
「大分目を見れるようになったな」
「まあね!」
「それなら、今度は会話をしてみるか」
「そんなの余裕でしょ!」
最難関の目を見ることができるようになったんだ。
会話なんておまけ。
直ぐにできるようになると思っていた。
「えっと……」
会話……会話……。
会話って何を喋れば良いんだっけ?
「あの……」
ひょっとして、思っていた以上に難しい?
「その……」
目を見ずに話すことはできる。
目を見るだけもできる。
だけど、目を見て話すことは?
私ってマルチタスクができないのかも。
「イ、イイ天気デスネ」
ようやく振り絞ったのはこんなカタコトのよく分からない言葉。
「外、雨降ってるぞ」
「……」
淀んだ空、耳を澄まさなくても聞こえてくる強い雨音。
私は何を言っているんだ。
「難しいー!」
いつもみたいに机に突っ伏して心操君の視線から逃げた。
そう言えば、見つめ合うと素直にお喋りできない。
そんな言葉をどっかの誰かが言っていたような気がする。
まあ、この言葉は好きな人に対する人の心情であって、私には該当しないと思うけど。
……そうだよね?
「いきなりは無理だったか。昼休憩も終わるし、今日はここまでにするか」
「不甲斐ないです」
「気にするな。できるまで何度も付き合うから」
ああ、本当に心操君は優しいな。
だからこそ早く克服しないと。
ズルいかもしれないけれど、心操君の目を見て逸らしたくなったら、少しだけ視線を隈に移すことで心を落ち着かせた。
そしてまた目を見る。
それを繰り返すうちに目を合わせるだけなら5分はいけるようになった。
「大分目を見れるようになったな」
「まあね!」
「それなら、今度は会話をしてみるか」
「そんなの余裕でしょ!」
最難関の目を見ることができるようになったんだ。
会話なんておまけ。
直ぐにできるようになると思っていた。
「えっと……」
会話……会話……。
会話って何を喋れば良いんだっけ?
「あの……」
ひょっとして、思っていた以上に難しい?
「その……」
目を見ずに話すことはできる。
目を見るだけもできる。
だけど、目を見て話すことは?
私ってマルチタスクができないのかも。
「イ、イイ天気デスネ」
ようやく振り絞ったのはこんなカタコトのよく分からない言葉。
「外、雨降ってるぞ」
「……」
淀んだ空、耳を澄まさなくても聞こえてくる強い雨音。
私は何を言っているんだ。
「難しいー!」
いつもみたいに机に突っ伏して心操君の視線から逃げた。
そう言えば、見つめ合うと素直にお喋りできない。
そんな言葉をどっかの誰かが言っていたような気がする。
まあ、この言葉は好きな人に対する人の心情であって、私には該当しないと思うけど。
……そうだよね?
「いきなりは無理だったか。昼休憩も終わるし、今日はここまでにするか」
「不甲斐ないです」
「気にするな。できるまで何度も付き合うから」
ああ、本当に心操君は優しいな。
だからこそ早く克服しないと。