スボラでも愛して
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「美味しい~」
最後にまともに自炊したのはいつだろうか。
結局赤葦君に朝食を作ってもらった。
「大袈裟な。ただの目玉焼きトーストですよ」
そんなことを言うけど、トーストにはタコさんウインナーが添えられ、サラダとコーヒーも付いてきた。
「大袈裟なんかじゃないよ!一人暮らししてからこう言うの食べなくなったから、本当に美味しい!」
「それならよかったです」
赤葦君はニコッと笑った。
その笑顔に胃袋だけではなく、心まで掴まれそうになる。
危ない、危ない。相手は高校生。
朝食を終え一息付くと、
「では、俺はそろそろ……」
帰るのかな、と思いきや、おもむろに勉強道具を取り出した。
「え、勉強するの?」
「最初に伝えたじゃないですか、勉強もできて一石二鳥だと」
掃除にご飯も作ってもらって、帰れなんて言えるほど薄情ではない。
ちょうどゆっくりしたい日だったので、ローテーブルと座椅子は赤葦君に譲り、私はベッドへ横になり動画サービスのサブスクで映画を観ることにした。
映画を観ながらもときたま赤葦君を盗み見すると、カリカリとペンを動かして真面目に勉強をしていた。
これだけの集中力ならどこでも勉強捗りそうだな、なんて思った。
「ん~っ」
映画を一本観終わり、背伸びをする。
赤葦君の進捗具合はどうかな。
チラッと彼の方を見ると、
「うわー懐かしい。その勉強したなー」
綺麗に書かれたノートには懐かしの単語やら数式が書かれていた。
「●●さんはどんな学生でしたか」
「どんなって言われても、そこそこ勉強して、部活もそれなりにやって。当たり障りのない感じだったかな」
「俺は……」
「待って、当ててあげる。赤葦君って会って間もない私の世話をあれこれやってくれるから、学校でも相当変人扱いされているでしょ」
「ははは、そうですね」
楽しそうに笑う赤葦君。
この間は大人びて見えた赤葦君だけど、今は年相応に見える。
雑談もほどほどに、また勉強を再開した。
終わる頃には外はすっかり夕焼け空。
「長居してしまってすみません。お邪魔しました」
「いやいや、こちらこそありがとうね。また来ていいから」
赤葦君は軽く会釈をしてから帰った。
一人になった部屋は何だかいつもより広く感じた。
片付いているせいかな。
「あれ」
サイドボードの上に私とユウタが写った写真立てが飾られていた。
捨ててくれて良かったのに。
私はまだ余裕のあるごみ袋にそれを入れた。
最後にまともに自炊したのはいつだろうか。
結局赤葦君に朝食を作ってもらった。
「大袈裟な。ただの目玉焼きトーストですよ」
そんなことを言うけど、トーストにはタコさんウインナーが添えられ、サラダとコーヒーも付いてきた。
「大袈裟なんかじゃないよ!一人暮らししてからこう言うの食べなくなったから、本当に美味しい!」
「それならよかったです」
赤葦君はニコッと笑った。
その笑顔に胃袋だけではなく、心まで掴まれそうになる。
危ない、危ない。相手は高校生。
朝食を終え一息付くと、
「では、俺はそろそろ……」
帰るのかな、と思いきや、おもむろに勉強道具を取り出した。
「え、勉強するの?」
「最初に伝えたじゃないですか、勉強もできて一石二鳥だと」
掃除にご飯も作ってもらって、帰れなんて言えるほど薄情ではない。
ちょうどゆっくりしたい日だったので、ローテーブルと座椅子は赤葦君に譲り、私はベッドへ横になり動画サービスのサブスクで映画を観ることにした。
映画を観ながらもときたま赤葦君を盗み見すると、カリカリとペンを動かして真面目に勉強をしていた。
これだけの集中力ならどこでも勉強捗りそうだな、なんて思った。
「ん~っ」
映画を一本観終わり、背伸びをする。
赤葦君の進捗具合はどうかな。
チラッと彼の方を見ると、
「うわー懐かしい。その勉強したなー」
綺麗に書かれたノートには懐かしの単語やら数式が書かれていた。
「●●さんはどんな学生でしたか」
「どんなって言われても、そこそこ勉強して、部活もそれなりにやって。当たり障りのない感じだったかな」
「俺は……」
「待って、当ててあげる。赤葦君って会って間もない私の世話をあれこれやってくれるから、学校でも相当変人扱いされているでしょ」
「ははは、そうですね」
楽しそうに笑う赤葦君。
この間は大人びて見えた赤葦君だけど、今は年相応に見える。
雑談もほどほどに、また勉強を再開した。
終わる頃には外はすっかり夕焼け空。
「長居してしまってすみません。お邪魔しました」
「いやいや、こちらこそありがとうね。また来ていいから」
赤葦君は軽く会釈をしてから帰った。
一人になった部屋は何だかいつもより広く感じた。
片付いているせいかな。
「あれ」
サイドボードの上に私とユウタが写った写真立てが飾られていた。
捨ててくれて良かったのに。
私はまだ余裕のあるごみ袋にそれを入れた。