見てくれるその日まで
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赤葦君に支えられながらフラフラな足でお店を後にした。
思ったより酔っていたようだ。
「奢ってもらっちゃってごめんね」
「いいえ、誘ったのは僕の方なので」
あれ、さっきは“俺”って言っていたのに“僕“に戻っている。
そもそも“俺”と言っていたこと自体が聞き間違えの可能性もある。
なにせ酔っているから。
「いやいや、それなら今度お礼させて」
「では、また今度」
ニコッと笑う顔が格好良く感じた。
これは私に好意があると分かったせいなのか。
「ところで、一人で帰れますか?タクシー呼びますけど」
「歩いてすぐだから大丈夫だよ!」
「……心配なんで送ります」
「えー、そこまでさせられないよ!」
それに、彼氏がいる身としてはこれ以上密着……と言っても誰がどう見ても介抱だけれど、こうして歩くのはマズい。
「でも、現に支えがないと立っていられないじゃないですか」
「う〜ん」
「送っていくだけですから。ね?」
そんな顔で言われたら断れない。
「それじゃあ……お願いします……」
「はい。行きましょうか」
あからさまに嬉しそうな赤葦君。
送らせるなんて手間を掛けているのに、そんな表情をするなんて反則だよ。
ーーーー
「ここまででいいから」
なんの変哲もないアパートの前。
本当にお店から歩いて数分。
「いえ、ちゃんと家に入るのを見届けるまで付いていきます」
さすがに過保護すぎだと思いながらも、善意なのは理解できるため、渋々部屋の前まで送ってもらった。
鍵を開けて玄関へと足を踏み入れる。
これなら文句ないでしょう。
そう思って振り返ると、何故か赤葦君も玄関まで入ってきていた。
「赤葦君?」
呼びかけると、赤葦君はおもむろに私を抱きしめた。
大きくて逞しい身体、温かい体温、お酒の匂い。
「えっ、あのっ」
状況が掴めず、ただただ戸惑う声しか出なかった。
先に口を開いたのは赤葦君だった。
「●●さん、好きです」
「赤葦君!?」
ハグだけではなく優しく頭を撫でられた。久しく感じていなかった温もりは心地良い。
不謹慎ながらもう少しこの温もりを感じていたいと思っていたら、パッと身体を離された。
「今日は大人しく帰りますけど、これだけは覚えておいてください。俺が●●さんのことを好きだってことを」
ああ、やっぱりあのとき“俺”と言ったのは私の聞き間違いじゃなかったんだ。
「それでは、おやすみなさい」
そう言って出ていった赤葦君はやっぱり涼しい顔をしていた。
赤くなっているのは私だけなの?
こんなことをされて忘れるわけないじゃない。
寝支度を済ませたけれど、今晩はドキドキして中々眠れそうにない。
思ったより酔っていたようだ。
「奢ってもらっちゃってごめんね」
「いいえ、誘ったのは僕の方なので」
あれ、さっきは“俺”って言っていたのに“僕“に戻っている。
そもそも“俺”と言っていたこと自体が聞き間違えの可能性もある。
なにせ酔っているから。
「いやいや、それなら今度お礼させて」
「では、また今度」
ニコッと笑う顔が格好良く感じた。
これは私に好意があると分かったせいなのか。
「ところで、一人で帰れますか?タクシー呼びますけど」
「歩いてすぐだから大丈夫だよ!」
「……心配なんで送ります」
「えー、そこまでさせられないよ!」
それに、彼氏がいる身としてはこれ以上密着……と言っても誰がどう見ても介抱だけれど、こうして歩くのはマズい。
「でも、現に支えがないと立っていられないじゃないですか」
「う〜ん」
「送っていくだけですから。ね?」
そんな顔で言われたら断れない。
「それじゃあ……お願いします……」
「はい。行きましょうか」
あからさまに嬉しそうな赤葦君。
送らせるなんて手間を掛けているのに、そんな表情をするなんて反則だよ。
ーーーー
「ここまででいいから」
なんの変哲もないアパートの前。
本当にお店から歩いて数分。
「いえ、ちゃんと家に入るのを見届けるまで付いていきます」
さすがに過保護すぎだと思いながらも、善意なのは理解できるため、渋々部屋の前まで送ってもらった。
鍵を開けて玄関へと足を踏み入れる。
これなら文句ないでしょう。
そう思って振り返ると、何故か赤葦君も玄関まで入ってきていた。
「赤葦君?」
呼びかけると、赤葦君はおもむろに私を抱きしめた。
大きくて逞しい身体、温かい体温、お酒の匂い。
「えっ、あのっ」
状況が掴めず、ただただ戸惑う声しか出なかった。
先に口を開いたのは赤葦君だった。
「●●さん、好きです」
「赤葦君!?」
ハグだけではなく優しく頭を撫でられた。久しく感じていなかった温もりは心地良い。
不謹慎ながらもう少しこの温もりを感じていたいと思っていたら、パッと身体を離された。
「今日は大人しく帰りますけど、これだけは覚えておいてください。俺が●●さんのことを好きだってことを」
ああ、やっぱりあのとき“俺”と言ったのは私の聞き間違いじゃなかったんだ。
「それでは、おやすみなさい」
そう言って出ていった赤葦君はやっぱり涼しい顔をしていた。
赤くなっているのは私だけなの?
こんなことをされて忘れるわけないじゃない。
寝支度を済ませたけれど、今晩はドキドキして中々眠れそうにない。