可愛い人
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はぁ、どうしたものか。
やっぱり山田さんに頼むのが普通よね。
だって、正規担当なんだから。
えーっと、山田さんは今……。
ホワイトボードの行動予定表には取材で外出、と書かれていた。
何時に戻るんだろう。
直帰とは書かれていないから、会社に戻るはずだけど。
それにしても取材ってどこへ行ったんだろう。
大変な仕事や面倒な雑務は押し付けてくるのに、取材だけは自らの足で行く山田さん。
いや、取材も大変なんだろうけど、行ったことがないからちょっとだけ羨ましい。
はぁ、いいな~。
本日何回目のため息だろう。
「◯◯さん、ため息ばかり吐いてるけど、また悩み事?」
本当に赤葦さんは人のことをよく見ている。
「あの、赤葦さんは仕事で苦手な人や、馬が合わない人っていますか?」
「いるよ」
赤葦さんでもいるんだ。そりゃそうだよね。
「そう言う人と関わるときってどうしていますか」
「可愛い人だなって思うようにしてる」
「可愛い人……」
それってひょっとして。
「この人よく怒ってるな、可愛い、とか自分のミスを棚に上げているな、可愛い。みたいに、可愛いと思うことで気持ちを楽にしている」
「もしかして不破先生を可愛いって言っていたのも」
「覚えてたんだ。そう、少し腹が立つことがあったから可愛い人だって自分に言い聞かせていた」
てっきり気持ちが浮わついている意味の“可愛い“だと思っていたのに、私の勘違いだった。
「ちなみに、腹が立った理由って聞いてもいいですか?」
赤葦さんは困った顔をした。
何か不味いことでも聞いてしまったかな。
「笑わない?」
「もちろん、笑いません!」
「……をバカにしていたから」
「え?」
最初の部分の声が小さくて聞き取れなかった。
私は思わず聞き返した。
「頑張っている◯◯さんを不破先生がバカにしていたから」
赤葦さんに頑張っていることを知ってもらえて嬉しかった。
でも、それは指導係目線で私のことを見ているからだよね?
せっかく赤葦さんが私のことを頑張っている、と褒めてくれたのに素直に喜べなかった。
やっぱり山田さんに頼むのが普通よね。
だって、正規担当なんだから。
えーっと、山田さんは今……。
ホワイトボードの行動予定表には取材で外出、と書かれていた。
何時に戻るんだろう。
直帰とは書かれていないから、会社に戻るはずだけど。
それにしても取材ってどこへ行ったんだろう。
大変な仕事や面倒な雑務は押し付けてくるのに、取材だけは自らの足で行く山田さん。
いや、取材も大変なんだろうけど、行ったことがないからちょっとだけ羨ましい。
はぁ、いいな~。
本日何回目のため息だろう。
「◯◯さん、ため息ばかり吐いてるけど、また悩み事?」
本当に赤葦さんは人のことをよく見ている。
「あの、赤葦さんは仕事で苦手な人や、馬が合わない人っていますか?」
「いるよ」
赤葦さんでもいるんだ。そりゃそうだよね。
「そう言う人と関わるときってどうしていますか」
「可愛い人だなって思うようにしてる」
「可愛い人……」
それってひょっとして。
「この人よく怒ってるな、可愛い、とか自分のミスを棚に上げているな、可愛い。みたいに、可愛いと思うことで気持ちを楽にしている」
「もしかして不破先生を可愛いって言っていたのも」
「覚えてたんだ。そう、少し腹が立つことがあったから可愛い人だって自分に言い聞かせていた」
てっきり気持ちが浮わついている意味の“可愛い“だと思っていたのに、私の勘違いだった。
「ちなみに、腹が立った理由って聞いてもいいですか?」
赤葦さんは困った顔をした。
何か不味いことでも聞いてしまったかな。
「笑わない?」
「もちろん、笑いません!」
「……をバカにしていたから」
「え?」
最初の部分の声が小さくて聞き取れなかった。
私は思わず聞き返した。
「頑張っている◯◯さんを不破先生がバカにしていたから」
赤葦さんに頑張っていることを知ってもらえて嬉しかった。
でも、それは指導係目線で私のことを見ているからだよね?
せっかく赤葦さんが私のことを頑張っている、と褒めてくれたのに素直に喜べなかった。