可愛い人
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後日、赤葦さんは先日言ったように不破先生の元へ同伴してくれた。
「初めまして、不破先生。赤葦と言います。今日は私も山田に代わって伺わせて頂きました」
「あら、そう」
一見素っ気ない態度のように見えるが、私には分かる。
いつもより高いトーンの声、少しだけ上がった広角。
山田さん同様、贔屓の対象だ。
「赤葦君……ちょっとここなんだけど」
前回は私を小バカにしたくせに、猫なで声を出して赤葦さんの助言を乞う不破先生。
赤葦さんは不破先生の真隣まで来て原稿を覗き込む。
距離が近い。
原稿を見るためだって分かっているけど、宇内先生のときには何も思わなかったのに、少しだけ嫉妬してしまった。
嫉妬する資格なんてないのにね。
「そうですね、ここは────して、───すれば」
「さすが赤葦君ね」
不破先生の赤葦さん贔屓は気に食わないが、確かに私では思い浮かばない適切なアドバイスを聞く良い機会になった。
とても勉強になる。
「いえ、力添えできてよかったです」
「もう謙遜しないでよ。そこにいるぺーぺーにも見習って貰いたいわ。この間なんて役に立たなくて置物同然だったんだから」
不破先生はプンプンと言う効果音が聞こえてきそうなくらい頬をぷくーっと膨らませながら言った。
それにしても置物って……。
赤葦さんのようにはいかなくても、不破先生が私の助言を無視するどころか小バカにしてきたくせに。
そんな言い方はあんまりだ。
赤葦さんも何か言い返してほしい。
正直そんなことを思ってしまった。
「ははは、不破先生は可愛い人ですね」
え………赤葦さん。可愛い人?不破先生のことが?
まさか笑いながら不破先生に同調するようなことを言うなんて。
仕事中なので眉間にシワを寄せるだけに留めたが、心の中では泣いてしまった。
「初めまして、不破先生。赤葦と言います。今日は私も山田に代わって伺わせて頂きました」
「あら、そう」
一見素っ気ない態度のように見えるが、私には分かる。
いつもより高いトーンの声、少しだけ上がった広角。
山田さん同様、贔屓の対象だ。
「赤葦君……ちょっとここなんだけど」
前回は私を小バカにしたくせに、猫なで声を出して赤葦さんの助言を乞う不破先生。
赤葦さんは不破先生の真隣まで来て原稿を覗き込む。
距離が近い。
原稿を見るためだって分かっているけど、宇内先生のときには何も思わなかったのに、少しだけ嫉妬してしまった。
嫉妬する資格なんてないのにね。
「そうですね、ここは────して、───すれば」
「さすが赤葦君ね」
不破先生の赤葦さん贔屓は気に食わないが、確かに私では思い浮かばない適切なアドバイスを聞く良い機会になった。
とても勉強になる。
「いえ、力添えできてよかったです」
「もう謙遜しないでよ。そこにいるぺーぺーにも見習って貰いたいわ。この間なんて役に立たなくて置物同然だったんだから」
不破先生はプンプンと言う効果音が聞こえてきそうなくらい頬をぷくーっと膨らませながら言った。
それにしても置物って……。
赤葦さんのようにはいかなくても、不破先生が私の助言を無視するどころか小バカにしてきたくせに。
そんな言い方はあんまりだ。
赤葦さんも何か言い返してほしい。
正直そんなことを思ってしまった。
「ははは、不破先生は可愛い人ですね」
え………赤葦さん。可愛い人?不破先生のことが?
まさか笑いながら不破先生に同調するようなことを言うなんて。
仕事中なので眉間にシワを寄せるだけに留めたが、心の中では泣いてしまった。