可愛い人
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「山田さん、お預かりしていた書類の整理終わりました」
「ありがとう。じゃあ、次は不破先生のところへお願いね」
入社数ヶ月を経て、専属の担当はいなくとも代理で原稿を取りに行くことが増えた。
特に浮気・不倫などをメインで描いている不破ギルティさん。
正規担当者の山田さんが彼女のことが苦手らしく、私によく仕事を押し付けてくる。
新人の私にはもちろん断ることができず、言われるがまま引き受ける。
「不破先生、原稿を取りに伺いました」
「またアナタなの?山田君はどうしたの?」
「山田は別件で……しばらくは私が代理で担当させていただきます」
「はぁ~」
分かりやすくため息を吐く不破先生。
山田さんに連れられて初めて会ったときに察した。
あまり言いたくはないが、男性編集者と女性編集者で態度が変わるタイプの人。
特に山田さんは整った顔立ちなので、不破先生に気に入られている。
私的には赤葦さんの方が格好良いと思っているけど。
「ちょっとここの表現で躓いていて………って恋愛経験の無さそうなアナタに聞いても意味ないわね」
原稿を見る前から小バカにするように言ってくる不破先生。
確かに私は恋愛経験豊富ではないし、不破先生が描くような不倫・浮気の泥沼経験もしたことがない。
だからと言ってその言い方はないのでは。
こう言う時、ストレスをどう受け流せばいいのか分からない。胃がキリキリと痛む。
不破先生と関わる以上避けては通れない問題。
ーーーー
原稿を取りに行くだけで私のHPはゼロになった。
自分のデスクに俯く。
胃薬、あったかな。
私は鞄から薬を取り出し、服薬する。
「◯◯さん、体調でも悪いの?」
「赤葦さん……」
赤葦さんに相談してもいいかな。
でも、多少理不尽でも私の力不足が引き起こしたことだ。言い訳はしたくない。
なんと言えば良いのか迷っていると。
「話しにくいこと?俺でよければ聞くよ」
そんなことを言われてしまったら、固くつむいでいた口がいつの間にか開いた。
「実は……」
赤葦さんは親身に聞いてくれた。
「分かった。それなら次は俺も一緒に行くよ」
「え、でも忙しいんじゃ……」
「俺は◯◯さんの指導係だからね、それくらい当然だよ」
そう言って笑う赤葦さん、素敵すぎる。
赤葦さんと一緒に仕事ができることが、この会社に入って唯一の救いかもしれない。
「ありがとう。じゃあ、次は不破先生のところへお願いね」
入社数ヶ月を経て、専属の担当はいなくとも代理で原稿を取りに行くことが増えた。
特に浮気・不倫などをメインで描いている不破ギルティさん。
正規担当者の山田さんが彼女のことが苦手らしく、私によく仕事を押し付けてくる。
新人の私にはもちろん断ることができず、言われるがまま引き受ける。
「不破先生、原稿を取りに伺いました」
「またアナタなの?山田君はどうしたの?」
「山田は別件で……しばらくは私が代理で担当させていただきます」
「はぁ~」
分かりやすくため息を吐く不破先生。
山田さんに連れられて初めて会ったときに察した。
あまり言いたくはないが、男性編集者と女性編集者で態度が変わるタイプの人。
特に山田さんは整った顔立ちなので、不破先生に気に入られている。
私的には赤葦さんの方が格好良いと思っているけど。
「ちょっとここの表現で躓いていて………って恋愛経験の無さそうなアナタに聞いても意味ないわね」
原稿を見る前から小バカにするように言ってくる不破先生。
確かに私は恋愛経験豊富ではないし、不破先生が描くような不倫・浮気の泥沼経験もしたことがない。
だからと言ってその言い方はないのでは。
こう言う時、ストレスをどう受け流せばいいのか分からない。胃がキリキリと痛む。
不破先生と関わる以上避けては通れない問題。
ーーーー
原稿を取りに行くだけで私のHPはゼロになった。
自分のデスクに俯く。
胃薬、あったかな。
私は鞄から薬を取り出し、服薬する。
「◯◯さん、体調でも悪いの?」
「赤葦さん……」
赤葦さんに相談してもいいかな。
でも、多少理不尽でも私の力不足が引き起こしたことだ。言い訳はしたくない。
なんと言えば良いのか迷っていると。
「話しにくいこと?俺でよければ聞くよ」
そんなことを言われてしまったら、固くつむいでいた口がいつの間にか開いた。
「実は……」
赤葦さんは親身に聞いてくれた。
「分かった。それなら次は俺も一緒に行くよ」
「え、でも忙しいんじゃ……」
「俺は◯◯さんの指導係だからね、それくらい当然だよ」
そう言って笑う赤葦さん、素敵すぎる。
赤葦さんと一緒に仕事ができることが、この会社に入って唯一の救いかもしれない。