英の本気が見たい
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着いた先は休憩スペース。
せっかくだから飲み物でも奢ろうかな。
「何か飲む?」
私は自販機の前に立ち、財布を取り出した。
だけど、
「いい、いらない」
断られてしまった。
「それより試合、どうだった?」
そうだった。
英に謝らないといけないことがあった。
「英のプレイ、手抜きとか言ってごめん。めちゃくちゃ格好良かった」
「まあ、実際に体力温存していたのは事実だから」
「それでも!……それでもバレーがあんなに運動量凄いと思わなかったから。私、何も知らないのに偉そうに……」
本当にあのときの私はお節介なことを言った。
「●●に格好良いと思ってもらえた、それだけで俺は充分だよ」
そう言った英は、先程の試合で及川さんと呼ばれた人に褒められたときと同じ様に嬉しそうに笑った。
やっぱりプレイは格好良かったけど、その笑顔は可愛いよ。
反則すぎる。
そう言えば及川さんと言えば、
「さっき“今はただの幼馴染”って言っていたけど、どう言う意味?」
「言わないと分からない?」
分からないかと問われれば、そこまで鈍いとも思っていない。
だけど、ずっと一緒にいた英が私に対して幼馴染以外の感情を持っているのか、自信満々に答えるほど自意識過剰ではない。
「分からなくはないけど、勘違いだと嫌だし?」
だから保守的な答えしか言えなかった。
「それなら一度しか言わないからよく聞いて」
「ぇ……ぁ……」
そんな前置きをされたらさすがに分かる。
待って待って!心の準備が!
だけど、私がそんなことを考えているとは知らず、お構いなく話し始めた英。
「俺は●●のことが好き。幼馴染だとか姉弟のようだとか、そんなんじゃなくて一人の女性として」
「……っ……!」
面と向かって言われると言葉に詰まる。
私も何か言わないと。
そんなときに、英のポケットに入っていたスマホから着信音がした。
「ちっ……」
英は舌打ちをしてから画面を確認した。
「ミーティングが始まるから戻って来いって」
どこかで覗いているのでは?と疑ってしまうほどのタイミング。
「それじゃあ俺は戻るけど、返事考えておいて」
「あ、うん……」
告白した人とは思えないほどすました顔をした英は休憩室から出ていった。
答えは決まっていたのに、何で直ぐに返事を返せなかったんだろう。
直面すると自分がどうなるのか分からないものだ。
「はあー……」
ため息を吐く私。
英の本気の姿、格好良すぎて違う人みたいに見えた。
ーーFinーー
せっかくだから飲み物でも奢ろうかな。
「何か飲む?」
私は自販機の前に立ち、財布を取り出した。
だけど、
「いい、いらない」
断られてしまった。
「それより試合、どうだった?」
そうだった。
英に謝らないといけないことがあった。
「英のプレイ、手抜きとか言ってごめん。めちゃくちゃ格好良かった」
「まあ、実際に体力温存していたのは事実だから」
「それでも!……それでもバレーがあんなに運動量凄いと思わなかったから。私、何も知らないのに偉そうに……」
本当にあのときの私はお節介なことを言った。
「●●に格好良いと思ってもらえた、それだけで俺は充分だよ」
そう言った英は、先程の試合で及川さんと呼ばれた人に褒められたときと同じ様に嬉しそうに笑った。
やっぱりプレイは格好良かったけど、その笑顔は可愛いよ。
反則すぎる。
そう言えば及川さんと言えば、
「さっき“今はただの幼馴染”って言っていたけど、どう言う意味?」
「言わないと分からない?」
分からないかと問われれば、そこまで鈍いとも思っていない。
だけど、ずっと一緒にいた英が私に対して幼馴染以外の感情を持っているのか、自信満々に答えるほど自意識過剰ではない。
「分からなくはないけど、勘違いだと嫌だし?」
だから保守的な答えしか言えなかった。
「それなら一度しか言わないからよく聞いて」
「ぇ……ぁ……」
そんな前置きをされたらさすがに分かる。
待って待って!心の準備が!
だけど、私がそんなことを考えているとは知らず、お構いなく話し始めた英。
「俺は●●のことが好き。幼馴染だとか姉弟のようだとか、そんなんじゃなくて一人の女性として」
「……っ……!」
面と向かって言われると言葉に詰まる。
私も何か言わないと。
そんなときに、英のポケットに入っていたスマホから着信音がした。
「ちっ……」
英は舌打ちをしてから画面を確認した。
「ミーティングが始まるから戻って来いって」
どこかで覗いているのでは?と疑ってしまうほどのタイミング。
「それじゃあ俺は戻るけど、返事考えておいて」
「あ、うん……」
告白した人とは思えないほどすました顔をした英は休憩室から出ていった。
答えは決まっていたのに、何で直ぐに返事を返せなかったんだろう。
直面すると自分がどうなるのか分からないものだ。
「はあー……」
ため息を吐く私。
英の本気の姿、格好良すぎて違う人みたいに見えた。
ーーFinーー
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