英の本気が見たい
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熱が出ていたとは言え、英にお節介なことを言ってしまった。
だけど、あの日から特に英に変わった様子はなく、おそらく怒ってはいないと思う。
そしてやってきたインターハイ当日。
英のおばさんは用事がらあるから、と私一人で参戦。
体育館に入るとエアーサロンパスのにおい。
高校までは運動部だったけど、大学に入ってからはサークルも部活もやっていないから、このにおいが懐かしい。
観客席に着くと、ちょうど青葉城西の試合が始まろうとしていた。
相手校は……鳥……烏野か。
青と白の配色の西城とは真逆の真っ黒にオレンジラインの入ったユニフォーム。
西城がバレー強豪校なのは知っているけれど、他校の実力は知らない。
だけど、ここまで勝ち上がると言うことは中々の実力なんだと思う。
さて、その相手にも英は手を抜くのかな?
ほら早速、ウォーミングアップ中にコーチ?監督?のどちらかは分からないけれど、足を動かせ、と怒られている英。
「はははっ……」
思わず苦笑い。大丈夫なのか。
だけど、そんなことは杞憂に終わった。
おばさん、前半はやる気ないって言っていたじゃん。
背が高いって言うのもあるけど、ブロックを飛んでいるようにも見えるし、スパイクだって決めているし、レシーブだって取れている。
これのどこが手抜き?
ほら、今だってコート外にはじき出されたボールを追いかけてフライングフォローしているし。
その動きがファインプレーだったかのか、1番の背番号の人に褒められて嬉しそうな顔をする英。
可愛い。
それにしても、バレーってこんなにも激しいんだ。
英はファッション無気力でもガチ無気力でもない。
言うなれば計画的無気力だった。
試合はファイナルゲームでデュースまでもつれ込んだ結果、2-1で青葉城西の勝利。
選手たちが続々と控え席へと戻ってきた。
この後も少し休憩してから次のゲームが始まるんだよね?
その前に労いの言葉をかけたかった。
勝ったことが嬉しそうなチームメンバーに対して涼しい顔をしている英。
だけど、あの熱い試合を見た後だと………内に秘めた闘志を知ってしまった後だと感じ方が変わる。
英も嬉しいんだよね。
話しかけるタイミングを伺っていると、英と目が合った。
「……あっ」
「英、お疲れ様」
すると、横から先輩らしい人が割り込んできた。
「なに、なに?!国見ちゃんの彼女?!」
凄いサーブを打っていた1番の人だ。
上からゲームを見ていただけだと分からなかったけど、意外とおちゃらけキャラなのかな?
「及川さん……そんなんじゃないです。ただの幼馴染です。今は……」
及川さんと呼ばれた先輩をあしらった英。
だけど、それよりも英の言った“今は”という言葉に引っかかった。
「ふーん、まあいいけどね。もう少ししたらミーティングだから、席外すならすぐに戻っておいでよ」
「はい」
そう言って英に手を引かれた私はメインアリーナを出た。
だけど、あの日から特に英に変わった様子はなく、おそらく怒ってはいないと思う。
そしてやってきたインターハイ当日。
英のおばさんは用事がらあるから、と私一人で参戦。
体育館に入るとエアーサロンパスのにおい。
高校までは運動部だったけど、大学に入ってからはサークルも部活もやっていないから、このにおいが懐かしい。
観客席に着くと、ちょうど青葉城西の試合が始まろうとしていた。
相手校は……鳥……烏野か。
青と白の配色の西城とは真逆の真っ黒にオレンジラインの入ったユニフォーム。
西城がバレー強豪校なのは知っているけれど、他校の実力は知らない。
だけど、ここまで勝ち上がると言うことは中々の実力なんだと思う。
さて、その相手にも英は手を抜くのかな?
ほら早速、ウォーミングアップ中にコーチ?監督?のどちらかは分からないけれど、足を動かせ、と怒られている英。
「はははっ……」
思わず苦笑い。大丈夫なのか。
だけど、そんなことは杞憂に終わった。
おばさん、前半はやる気ないって言っていたじゃん。
背が高いって言うのもあるけど、ブロックを飛んでいるようにも見えるし、スパイクだって決めているし、レシーブだって取れている。
これのどこが手抜き?
ほら、今だってコート外にはじき出されたボールを追いかけてフライングフォローしているし。
その動きがファインプレーだったかのか、1番の背番号の人に褒められて嬉しそうな顔をする英。
可愛い。
それにしても、バレーってこんなにも激しいんだ。
英はファッション無気力でもガチ無気力でもない。
言うなれば計画的無気力だった。
試合はファイナルゲームでデュースまでもつれ込んだ結果、2-1で青葉城西の勝利。
選手たちが続々と控え席へと戻ってきた。
この後も少し休憩してから次のゲームが始まるんだよね?
その前に労いの言葉をかけたかった。
勝ったことが嬉しそうなチームメンバーに対して涼しい顔をしている英。
だけど、あの熱い試合を見た後だと………内に秘めた闘志を知ってしまった後だと感じ方が変わる。
英も嬉しいんだよね。
話しかけるタイミングを伺っていると、英と目が合った。
「……あっ」
「英、お疲れ様」
すると、横から先輩らしい人が割り込んできた。
「なに、なに?!国見ちゃんの彼女?!」
凄いサーブを打っていた1番の人だ。
上からゲームを見ていただけだと分からなかったけど、意外とおちゃらけキャラなのかな?
「及川さん……そんなんじゃないです。ただの幼馴染です。今は……」
及川さんと呼ばれた先輩をあしらった英。
だけど、それよりも英の言った“今は”という言葉に引っかかった。
「ふーん、まあいいけどね。もう少ししたらミーティングだから、席外すならすぐに戻っておいでよ」
「はい」
そう言って英に手を引かれた私はメインアリーナを出た。