ひと冬の恋
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あの後、少し滑ったけれど、さすがにサナも疲れたということで引き上げることにした。
行きと同じくバスに乗り込み、旅館へと向かう。
旅館へ到着すると、ちょうどお母さんたちも観光から戻ってきていた。
「あら、2人とも。楽しかった?」
「もうクタクタだよ〜!」
私がそう言うと、サナもウンウンと頷く。
「じゃあ、チェックインして夕食の時間まで部屋でゆっくりしようか」
ロビーでチェックインを済ませると、部屋に案内される。
部屋割りは私とお母さん、サナとサナのおばさんの2部屋で予約を取った。
だけど、宿には内緒でサナと同室にするつもり。
既に部屋に運ばれていた荷物を入れ替えて、ベッドへと飛び込む。
「私こっちのベッドー!」
「それなら私はこっちー!」
サナも私の真似をして隣のベッドへと飛び込む。
「……」
「……」
このまま寝てしまいそうになる。
だけど、夕食までまだ時間があるから、ひとまず冷えた体を温泉で温めたい。
「ねえ、サナ。温泉行かない?」
「奇遇だね。私も同じこと考えてた」
私たちは部屋に備え付けの浴衣を持って、大浴場へと向かった。
ここの温泉は露天風呂もあるらしいので楽しみだ。
脱衣場で服を脱ぎ、タオルで前を隠していざ大浴場へ。
体を洗ってから大きな湯船へと浸かる。
「温かーい!」
「ふぅ〜」
冷えた体に温かい温泉が染みる。
そうだ、しもやけにならないようにしっかりとマッサージしておかないと。
そんなことを考えていると、
「今日楽しかったね」
サナがそう言いながら、手を上に伸ばして背伸びする。
「うん」
「変な人に絡まれたけど」
「うん」
「だけど、2人とも背は高いし、片方は優しそうじゃない?きっとイケメンだよ」
「……」
サナの言う片方とはきっと連れを国見と呼んだ方のことだろう。
だけど、それに関しては返事ができなかった。
だって帽子にゴーグル、口元まで被っていたネックウォーマーのせいで顔が分からなかったから。
「あんなのゲレンデマジックだよ」
そうだ。
そうに決まっている。
それはまるで自分に言い聞かせるように言った。
だって……初めて国見と呼ばれた人を見かけたとき、少しだけドキッとしたから。
それから、露天風呂やサウナを堪能してから大浴場を後にした。
ーーーー
着替えが終わり脱衣所を出ると、
「ねえ、●●。売店見に行かない?私コーヒー牛乳飲みたい」
「いいね!」
ぽかぽか湯気を出しながら、私たちは売店へと向かうことにした。
すると、向かい側から背の高い2人組の男性がこちらへ向かってきた。
1人はセンター分けの黒髪で眠そうな垂れ目。
もう1人は尖った頭が特徴的だった。
年は私たちと近そう。
彼らも温泉に入りに来たのだろうか。
狭い通路のため、少しだけ隅に寄りながらすれ違おうとすると、ふと彼らの会話が耳に入ってきた。
「金田一、転けすぎ」
「うっせー!国見だって転けてただろ」
国見?それにこの声……まるで……。
私がそう思うより先に、サナが彼らに話し掛けていた。
「ねえ、もしかして今日スキー場で会いませんでした?」
「は?」
最初こそ彼らは不審者を見るように私たちを見てきたけれど、
「ああ、アンタらか」
彼らも私たちの声や背格好で察したのか、警戒心がなくなったのが分かった。
「同じ旅館だったんだ!」
変な人、と言っていたのに何故かサナは嬉しそうだった。
すると、尖った頭をした金田一と呼ばれた男性の方が少しだけ考える素振りをしたかと思えば、
「なあ、俺らこれから風呂入ってくるけど、すぐに出るから、ラウンジで待っててくれないか?」
とんでもない提案をしてきた。
「ちょっ、金田一!」
その発言に連れの男性は戸惑う。
「まあまあ、何かの縁だし」
なだめていると、
「いいね!●●もいいでしょ?」
「えっ?!…………まあ、……いいけど」
サナはノリノリで賛同してきた。
断るに断れず、私もしぶしぶ了承。
「おう、じゃあまた後でな」
手を振りながら彼らと別れた。
行きと同じくバスに乗り込み、旅館へと向かう。
旅館へ到着すると、ちょうどお母さんたちも観光から戻ってきていた。
「あら、2人とも。楽しかった?」
「もうクタクタだよ〜!」
私がそう言うと、サナもウンウンと頷く。
「じゃあ、チェックインして夕食の時間まで部屋でゆっくりしようか」
ロビーでチェックインを済ませると、部屋に案内される。
部屋割りは私とお母さん、サナとサナのおばさんの2部屋で予約を取った。
だけど、宿には内緒でサナと同室にするつもり。
既に部屋に運ばれていた荷物を入れ替えて、ベッドへと飛び込む。
「私こっちのベッドー!」
「それなら私はこっちー!」
サナも私の真似をして隣のベッドへと飛び込む。
「……」
「……」
このまま寝てしまいそうになる。
だけど、夕食までまだ時間があるから、ひとまず冷えた体を温泉で温めたい。
「ねえ、サナ。温泉行かない?」
「奇遇だね。私も同じこと考えてた」
私たちは部屋に備え付けの浴衣を持って、大浴場へと向かった。
ここの温泉は露天風呂もあるらしいので楽しみだ。
脱衣場で服を脱ぎ、タオルで前を隠していざ大浴場へ。
体を洗ってから大きな湯船へと浸かる。
「温かーい!」
「ふぅ〜」
冷えた体に温かい温泉が染みる。
そうだ、しもやけにならないようにしっかりとマッサージしておかないと。
そんなことを考えていると、
「今日楽しかったね」
サナがそう言いながら、手を上に伸ばして背伸びする。
「うん」
「変な人に絡まれたけど」
「うん」
「だけど、2人とも背は高いし、片方は優しそうじゃない?きっとイケメンだよ」
「……」
サナの言う片方とはきっと連れを国見と呼んだ方のことだろう。
だけど、それに関しては返事ができなかった。
だって帽子にゴーグル、口元まで被っていたネックウォーマーのせいで顔が分からなかったから。
「あんなのゲレンデマジックだよ」
そうだ。
そうに決まっている。
それはまるで自分に言い聞かせるように言った。
だって……初めて国見と呼ばれた人を見かけたとき、少しだけドキッとしたから。
それから、露天風呂やサウナを堪能してから大浴場を後にした。
ーーーー
着替えが終わり脱衣所を出ると、
「ねえ、●●。売店見に行かない?私コーヒー牛乳飲みたい」
「いいね!」
ぽかぽか湯気を出しながら、私たちは売店へと向かうことにした。
すると、向かい側から背の高い2人組の男性がこちらへ向かってきた。
1人はセンター分けの黒髪で眠そうな垂れ目。
もう1人は尖った頭が特徴的だった。
年は私たちと近そう。
彼らも温泉に入りに来たのだろうか。
狭い通路のため、少しだけ隅に寄りながらすれ違おうとすると、ふと彼らの会話が耳に入ってきた。
「金田一、転けすぎ」
「うっせー!国見だって転けてただろ」
国見?それにこの声……まるで……。
私がそう思うより先に、サナが彼らに話し掛けていた。
「ねえ、もしかして今日スキー場で会いませんでした?」
「は?」
最初こそ彼らは不審者を見るように私たちを見てきたけれど、
「ああ、アンタらか」
彼らも私たちの声や背格好で察したのか、警戒心がなくなったのが分かった。
「同じ旅館だったんだ!」
変な人、と言っていたのに何故かサナは嬉しそうだった。
すると、尖った頭をした金田一と呼ばれた男性の方が少しだけ考える素振りをしたかと思えば、
「なあ、俺らこれから風呂入ってくるけど、すぐに出るから、ラウンジで待っててくれないか?」
とんでもない提案をしてきた。
「ちょっ、金田一!」
その発言に連れの男性は戸惑う。
「まあまあ、何かの縁だし」
なだめていると、
「いいね!●●もいいでしょ?」
「えっ?!…………まあ、……いいけど」
サナはノリノリで賛同してきた。
断るに断れず、私もしぶしぶ了承。
「おう、じゃあまた後でな」
手を振りながら彼らと別れた。
