教えて天喰君
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「今日も一日勉強頑張ったー!」
机にかじりついて授業を受けていた身体をほぐすために背筋を伸ばす。
窓の外を眺めると、授業の途中から降ってきた雨が激しさを増していた。
「この天気じゃ釣りは無理そうだね」
前の席に座っているナナミが身体の向きをこちらに向けて話しかけてきた。
「そうだね」
冷静に考えてみれば釣りなんてしたことがなかったし、魚も捌けない。
「そもそも、なんで唐突に釣りに行こうとしたの?」
「天喰君に新鮮な魚を食べて貰いたくてね」
「天喰ってヒーロー科の?なんでまた」
「ほら、今出されている課題あるじゃん?それで天喰君に魚を食べさせたら、私と同じ個性が現れるのか気になって」
「だからってなんでわざわざ……。スーパーで買えばいいのに」
「まー、愛………かな?なんちゃって」
「なにそれ」
お互い顔を見合わせて笑い合った。
「それにしても、雨止まないね」
冗談を交えながら、雨脚が弱まるのを待っていたけど、一向にその気配が感じられない。
「ねぇ、ちょっと、あそこ……」
ぼーっと窓の外を見ていると、ナナミが急に外を指さした。
「誰か流されてない?」
目を凝らすと確かに流されているように見えた。
車でも半壊した建物の一部でもなく人が。
誰か……誰か泳ぎに特化した個性を持っている人はいないの?
先生は?ヒーロー科は?プロヒーローは?
まだ誰も気がついていないの?
私は教室をキョロキョロと見回した。
すると、教室に残っていた数人の生徒からの視線を感じた。
ナナミの誰かが流されている、と言う言葉を聞いた生徒だろう。
「◯◯さんの個性って……」
「水掻きじゃなかったっけ?」
「助けに行かないのかな?」
ヒソヒソと話しているけど、確かに聞こえた。
私が助けに行く……?
「バカなこと考えてないよね?」
ナナミに肩を掴まれた。
「でも……」
「何も訓練を受けていない●●が行ったって仕方がないでしょ」
その通りだ。だけど、だけど……。
「私、やっぱり行ってくる!」
ナナミに掴まれた肩を振り払い、私は流されている人の元へと向かった。
後ろからは私の名前を呼ぶナナミの声が聞こえてきた。
机にかじりついて授業を受けていた身体をほぐすために背筋を伸ばす。
窓の外を眺めると、授業の途中から降ってきた雨が激しさを増していた。
「この天気じゃ釣りは無理そうだね」
前の席に座っているナナミが身体の向きをこちらに向けて話しかけてきた。
「そうだね」
冷静に考えてみれば釣りなんてしたことがなかったし、魚も捌けない。
「そもそも、なんで唐突に釣りに行こうとしたの?」
「天喰君に新鮮な魚を食べて貰いたくてね」
「天喰ってヒーロー科の?なんでまた」
「ほら、今出されている課題あるじゃん?それで天喰君に魚を食べさせたら、私と同じ個性が現れるのか気になって」
「だからってなんでわざわざ……。スーパーで買えばいいのに」
「まー、愛………かな?なんちゃって」
「なにそれ」
お互い顔を見合わせて笑い合った。
「それにしても、雨止まないね」
冗談を交えながら、雨脚が弱まるのを待っていたけど、一向にその気配が感じられない。
「ねぇ、ちょっと、あそこ……」
ぼーっと窓の外を見ていると、ナナミが急に外を指さした。
「誰か流されてない?」
目を凝らすと確かに流されているように見えた。
車でも半壊した建物の一部でもなく人が。
誰か……誰か泳ぎに特化した個性を持っている人はいないの?
先生は?ヒーロー科は?プロヒーローは?
まだ誰も気がついていないの?
私は教室をキョロキョロと見回した。
すると、教室に残っていた数人の生徒からの視線を感じた。
ナナミの誰かが流されている、と言う言葉を聞いた生徒だろう。
「◯◯さんの個性って……」
「水掻きじゃなかったっけ?」
「助けに行かないのかな?」
ヒソヒソと話しているけど、確かに聞こえた。
私が助けに行く……?
「バカなこと考えてないよね?」
ナナミに肩を掴まれた。
「でも……」
「何も訓練を受けていない●●が行ったって仕方がないでしょ」
その通りだ。だけど、だけど……。
「私、やっぱり行ってくる!」
ナナミに掴まれた肩を振り払い、私は流されている人の元へと向かった。
後ろからは私の名前を呼ぶナナミの声が聞こえてきた。