教えて天喰君

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「天喰君!魚食べた?!」

◯◯さん……朝から元気だな……」


インタビューから数日後、私は再度天喰君のクラスにお邪魔をして、魚を食べたか聞いた。


「元気だよ!で、どうなの?食べたの?」

「食べてないけど……」

「そう言うと思って、ジャジャーン!」


私は鞄からおにぎりを出した。


「具材は鮭とタラコだよ!」

「はあ……?」


天喰君は意味が分からないとでも言いたげな表情をした。


「はあ、じゃなくてコレ食べてね!それで、どう容姿が変わるのか見せてよ」

「ん………そのうち……お腹が空いたら」


まあ、朝イチだから朝食を食べてきて、今すぐは胃袋に余裕がない可能性もある。

仕方がないから、私は天喰君の手を取っておにぎりを持たせ、


「じゃあ、絶対だからね!」


と、言い残してから教室を後にした。

自分の教室に戻ると、黒板にデカデカと書かれた自習の文字。

前の席のナナミに聞くと、どうやら先生が食あたりを起こしたらしい。


「へぇ〜大変だね」

「この時期はご飯痛みやすいから、●●も気を付けなよ?」

「大丈夫だって、お昼はランチラッシュの…………あ」

「ん?」


よくよく考え直すとランチラッシュの美味しいご飯があるのに、天喰君は私の作ったおにぎりを食べてくれるのだろうか。

食べ物を粗末にはしなさそうだけど、急に不安になった。

そして何より保冷剤や保冷バッグを用意せず、ラップに包んだおにぎりを直に渡してしまった。

天喰君、食あたりを起こしたらどうしよう。

やっぱり今から鮮度の良い魚を釣りに行こうかな。
それをお刺身にでもして……。

そうと分かればこうしてはいられない!


「ちょっと授業サボる!」

「え、どこに行くの?!」

「釣りに、ね」


幸いにも一限は自習だし大丈夫でしょう。
そう思っていたのに、


「何バカなこと言っているのよ」

「あたっ」


ナナミに軽く小突かれて、阻止されてしまった。
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