もじもじヒーロー
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事務所に到着すると、トレードマークの黄色いパーカーを纏ったファットガムさんが出迎えてくれた。
「おお~っ!遅かったな、環。お使いご苦労!って俺はお嬢ちゃんやのうて、タコを頼んだんやけど!」
サンイーターさんの本名って環さんって言うのか。
チラリとサンイーターさんを見ると、わたわたと慌てふためいていた。
「え、ちょっ!違っっ!」
そんな彼の代わりに、
「あの……」
私が経緯を説明することにした。
……。
…………。
「────と、いうわけなんです」
「そら、えらいすまんかったな!」
ファットガムさんは、私の腕に付いているタコを見ながら、おおっぴらに笑った。
「お詫びにたこ焼き食うてってぇな!」
「え、いいんですか?」
「ええも何も、それくらいしかできんからな!」
そう言うとファットガムさんは早速私の腕に貼り付いているタコを優しく、かつ凄い力で外し、キッチンへと持っていった。
……。
…………。
待つこと数分。
あの元気に動き回っていたタコは、ファットガムさんの手によって一口サイズに処理され、可哀想な姿で出てきた。
「ほな、焼いていきまっせー!」
焼き方にこだわりがあるらしく、私とサンイーターさんは出来上がるのをただただ見ているだけ。
そうこうしている間に、美味しそうなたこ焼きが次から次へと完成した。
「さあさあ、食べてってぇー!」
「いただきます」
手を合わせ、熱々のたこ焼きに一口齧りつく。
「んん〜っ!熱っ!けど、美味しいっ!」
「せやろ〜!」
それから、ファットガムさんとサンイーターさんもたこ焼きを食べ始め、みんなで完食した。
「ご馳走様でした」
「喜んでもらえて良かったわ〜」
「私、何もしていないので、せめて片付けだけはさせて下さい」
「あ、俺も手伝います」
事務所に着いてから静かにしていたサンイーターさんが、ようやく口を開いた。
「ほな、2人に任せようかな」
私とサンイーターさんは食器をシンクまで運んだ。
彼が洗い作業、私が拭き作業。
2人で肩を並べて黙々と片付けをしていると、
「あの……さっき、ちゃんと自己紹介できなかったんですけど……」
彼は少し照れくさそうに手を止め、目を伏せながら続けた。
「改めて、天喰環って言います……。その渡した名刺にはヒーロー名しか載せていなかったので……」
私も手を止めて、彼を見た。
「環君ね!私は◯◯●●。近くの学校に通う、ただの大学生よ」
環君は小さく頷き、また視線をお皿に戻す。
「それで、あの……●●さん。今日は、本当にありがとうございました。とても助かりました……」
か細い声で改めてお礼を言われた。
「気にしないで!貴重な体験ができたし、何よりたこ焼きご馳走になっちゃったから」
「でも……」
そんなに気にしなくてもいいのに。
第一印象と変わらず相変わらずもじもじとしている。
「それなら、またタコ、落としたら言ってくださいね」
「あ……はいっ!」
今日一番の声量の返事が返ってきた。
「おお~っ!遅かったな、環。お使いご苦労!って俺はお嬢ちゃんやのうて、タコを頼んだんやけど!」
サンイーターさんの本名って環さんって言うのか。
チラリとサンイーターさんを見ると、わたわたと慌てふためいていた。
「え、ちょっ!違っっ!」
そんな彼の代わりに、
「あの……」
私が経緯を説明することにした。
……。
…………。
「────と、いうわけなんです」
「そら、えらいすまんかったな!」
ファットガムさんは、私の腕に付いているタコを見ながら、おおっぴらに笑った。
「お詫びにたこ焼き食うてってぇな!」
「え、いいんですか?」
「ええも何も、それくらいしかできんからな!」
そう言うとファットガムさんは早速私の腕に貼り付いているタコを優しく、かつ凄い力で外し、キッチンへと持っていった。
……。
…………。
待つこと数分。
あの元気に動き回っていたタコは、ファットガムさんの手によって一口サイズに処理され、可哀想な姿で出てきた。
「ほな、焼いていきまっせー!」
焼き方にこだわりがあるらしく、私とサンイーターさんは出来上がるのをただただ見ているだけ。
そうこうしている間に、美味しそうなたこ焼きが次から次へと完成した。
「さあさあ、食べてってぇー!」
「いただきます」
手を合わせ、熱々のたこ焼きに一口齧りつく。
「んん〜っ!熱っ!けど、美味しいっ!」
「せやろ〜!」
それから、ファットガムさんとサンイーターさんもたこ焼きを食べ始め、みんなで完食した。
「ご馳走様でした」
「喜んでもらえて良かったわ〜」
「私、何もしていないので、せめて片付けだけはさせて下さい」
「あ、俺も手伝います」
事務所に着いてから静かにしていたサンイーターさんが、ようやく口を開いた。
「ほな、2人に任せようかな」
私とサンイーターさんは食器をシンクまで運んだ。
彼が洗い作業、私が拭き作業。
2人で肩を並べて黙々と片付けをしていると、
「あの……さっき、ちゃんと自己紹介できなかったんですけど……」
彼は少し照れくさそうに手を止め、目を伏せながら続けた。
「改めて、天喰環って言います……。その渡した名刺にはヒーロー名しか載せていなかったので……」
私も手を止めて、彼を見た。
「環君ね!私は◯◯●●。近くの学校に通う、ただの大学生よ」
環君は小さく頷き、また視線をお皿に戻す。
「それで、あの……●●さん。今日は、本当にありがとうございました。とても助かりました……」
か細い声で改めてお礼を言われた。
「気にしないで!貴重な体験ができたし、何よりたこ焼きご馳走になっちゃったから」
「でも……」
そんなに気にしなくてもいいのに。
第一印象と変わらず相変わらずもじもじとしている。
「それなら、またタコ、落としたら言ってくださいね」
「あ……はいっ!」
今日一番の声量の返事が返ってきた。
