〜第二章〜 ズボラでも見捨てないで
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〜第二章〜 ズボラでも見捨てないで
年の差カップルと聞いて、どんな印象を受けるだろうか。
それがもし男性の方が年上なら?
お似合い、よく見かける、気にも留めないだろう。
逆に女性が年上なら?
騙されている、すぐに振られる、ヒモを飼っている、などなど……。
だけど、私の場合はヒモどころか世話を焼いてもらっている。
「●●さん!少し来ない間にこんなに散らかして!」
「ごめんなさい!」
部屋中に落ちている衣類。
机の上には大量の栄養ドリンクの空ビン。
キッチンには洗っていない食器。
この説教しながらも私の部屋の掃除を手際よく始めた彼は、少し前にお付き合いを始めたばかりの赤葦京治君。
告白自体は京治君が高校生の時だったけれど、彼が卒業するのを待ってから正式に付き合い始めた。
知り合った当初の彼は受験生だったため部活も引退しており、私の部屋でよく受験勉強をしに来ていた。
それが大学生になった今は講義にサークル、バイトと忙しい日々を送っており、中々会えない。
「前みたいに顔を出せないんですから、もう少ししっかりしてもらわないと」
「おっしゃるとおりです」
なんて言ったけど、また直ぐに散らかしちゃうんだろうな、と思いながら綺麗になっていく部屋を眺める。
なんだかんだ京治君だって呆れながらも私の世話を焼いてくれる。
そもそも掃除も料理も出来ないのを承知で、彼は交際を申し込んできたんだから。
「ごみまとめておいたので、次のごみの日に絶対に出してくださいね」
「は〜い」
本当かな、と疑うような目で京治君は見てくる。
それを誤魔化すようにご飯に誘った。
「片付けてくれたお礼にご飯奢るから、どこか行かない?」
京治君より秀でていると言えば、ちゃんとした収入があること。
ここぞとばかりに活かさないと。
彼の好きそうな飲食店は何箇所かピックアップ済み。
これで少しでも機嫌を直してくれればいいんだけど。
それなのに、
「気持ちは嬉しいんですけど、来る途中に食材買ってきたので作ります」
京治君は抜かりがなかった。
久しぶりに会ったのに家事ばかりさせるのはさすがに申し訳無い。
「えー、冷蔵庫に入れておけばいいから、ご飯行こうよ」
「入れておいても、●●さんあまり料理しないじゃないですか。俺、次いつ来れるかも分かりませんし」
「うっ……」
言い返せない。
何せ前科があるから。
冷蔵庫の隅から干からびた野菜たちが出てきたときは、さすがに笑って済まされなかった。
食材が勿体ない、と。
「だから、机拭いて待っていてください」
「はい……」
掃除を終えた京治君は、私に台拭きを渡してからキッチンへと向った。
