アナタを守らせて下さい
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浩輔の作戦とは、私が冴えない相手に告白されて付き合うことによって、嫉妬の対象から外そうと言うものだった。
浩輔が自分のことを冴えないと思っていることに引っかかったけれど……。
そして思惑通り私が浩輔と付き合ったと言う話が一部の生徒の間で広がると、嫌がらせはピタリと止んだ。
風の噂では、私の男の趣味が悪いから日野君が振られた、彼氏ができたなら再度日野君が私に告白する心配がない、と言われている。
そのため嫌がらせの犯人たちの興味が私から離れたと思っている。
こうして私の生活はすっかり落ち着きを取り戻し、無事に1学期の締め括りである終業式を迎えた。
ーーーー
夏休みに入っても私たちは相変わらず貸し切りの図書室を利用している。
涼しい室内で夏休みの課題を解く。
「それにしても告白だなんて大胆なことをしたね」
思い返すだけでニヤけてくる。
「実はあれ、部活の先輩の案なんです。すみません、大口叩いておいて自分では何も考えられなくて」
「でも実行したのは浩輔でしょ?格好良かったよ」
「●●先輩……」
いつの間にか課題を解く手が止まり、私たちは見つめ合った。
「ちなみに、あのときの返事は本気だったんだけど、浩輔の告白の方はただの作戦だった?」
本当は告白の後、直ぐにでも確かめたかった。
だけど、こんなやり取りを他の人に聞かれたら浩輔の作戦が水の泡になる可能性があったから、聞けなかった。
熱 りが冷めた今なら聞いてもいいよね。
「ねえ、どうなの?」
「そんなの、僕も作戦に託 けて本気だったに決まってるじゃないですか……」
またもや先を越されたとでも言わんばかりの浩輔は、拗ねて口を尖らせている。
「じゃあ私たち、本当の恋人だ」
「嬉しいですけど、いいんですか?僕、冴えないやつって言われたのに」
クラスメイトの前で告白してくれた勇気のある浩輔はどこへやら。
そんなやるときはやる浩輔のギャップが好きなのに、本人は自覚していないよう。
せっかくだから教えてあげないと。
「少なくとも私にとっては日野君の10倍……いや100倍は魅力的に見えるよ?」
「そ、そ、そんな!大袈裟ですって!」
慌てふためく浩輔は手をバタつかせた。
「ふふっ、照れちゃって可愛い」
そんな可愛い後輩が私の彼氏になった。
だけど、私はちゃんと浩輔に守られたよ。
ありがとう。
これからも私を守ってね。
ーーFinーー
浩輔が自分のことを冴えないと思っていることに引っかかったけれど……。
そして思惑通り私が浩輔と付き合ったと言う話が一部の生徒の間で広がると、嫌がらせはピタリと止んだ。
風の噂では、私の男の趣味が悪いから日野君が振られた、彼氏ができたなら再度日野君が私に告白する心配がない、と言われている。
そのため嫌がらせの犯人たちの興味が私から離れたと思っている。
こうして私の生活はすっかり落ち着きを取り戻し、無事に1学期の締め括りである終業式を迎えた。
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夏休みに入っても私たちは相変わらず貸し切りの図書室を利用している。
涼しい室内で夏休みの課題を解く。
「それにしても告白だなんて大胆なことをしたね」
思い返すだけでニヤけてくる。
「実はあれ、部活の先輩の案なんです。すみません、大口叩いておいて自分では何も考えられなくて」
「でも実行したのは浩輔でしょ?格好良かったよ」
「●●先輩……」
いつの間にか課題を解く手が止まり、私たちは見つめ合った。
「ちなみに、あのときの返事は本気だったんだけど、浩輔の告白の方はただの作戦だった?」
本当は告白の後、直ぐにでも確かめたかった。
だけど、こんなやり取りを他の人に聞かれたら浩輔の作戦が水の泡になる可能性があったから、聞けなかった。
「ねえ、どうなの?」
「そんなの、僕も作戦に
またもや先を越されたとでも言わんばかりの浩輔は、拗ねて口を尖らせている。
「じゃあ私たち、本当の恋人だ」
「嬉しいですけど、いいんですか?僕、冴えないやつって言われたのに」
クラスメイトの前で告白してくれた勇気のある浩輔はどこへやら。
そんなやるときはやる浩輔のギャップが好きなのに、本人は自覚していないよう。
せっかくだから教えてあげないと。
「少なくとも私にとっては日野君の10倍……いや100倍は魅力的に見えるよ?」
「そ、そ、そんな!大袈裟ですって!」
慌てふためく浩輔は手をバタつかせた。
「ふふっ、照れちゃって可愛い」
そんな可愛い後輩が私の彼氏になった。
だけど、私はちゃんと浩輔に守られたよ。
ありがとう。
これからも私を守ってね。
ーーFinーー
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