アナタを守らせて下さい
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休み時間に浩輔に呼び出された。
2階の階段の裏のデッドスペース。
掃除道具が入っているロッカーがポツリとあるだけで、基本的には人が来ない場所だ。
私が到着して1分もしないうちに浩輔も来た。
「●●先輩、お待たせしてすみません」
「私もさっき来たところ。それよりお昼休みに図書室で会えるのに、改まってどうしたの?」
浩輔は周りを警戒するようにキョロキョロと確認をしてから控えめな声で話し始めた。
「今日のお昼休みに●●先輩のクラスへ行きます。そこで僕は先輩を驚かせることを言うかもしれませんが、ひとまず何も考えずに頷いて下さい」
「?!」
突拍子もないことで最初は理解できなかった。
だけど、浩輔は意味もなくこんなことを言う子ではない。
恐らく、これは虐めを無くすための戦略だ。
「よく分からないけど、頷けばいいのね」
「はい、お願いします」
こんなのでどう変わるか分からないけれど、守ると言ってくれた浩輔を信じてみることにしよう。
ーーーー
お昼休み。
いつもならチャイムと同時に教室を抜け出して図書室へと向かうけれど、今日は浩輔に言われた通り教室で待つことに。
ほどなくして、浩輔が宣言通り私のクラスに来た。
「●●先輩はいますか!」
「こ、浩輔……?!」
思ったよりも大きな声で名前を呼ぶものだから、この段階で少し驚いてしまった。
教室にはまだほとんどの生徒が残っている。
こんな大勢の前で何を言うつもりなのか。
だけど、私は黙って頷けばいい。
浩輔が言っていたことを実行すればいいだけだ。
「どうしたの?何か用?」
ひとまず教室の入口まで出向いた。
「●●先輩に大切な話があります!」
そんな話の切り出し方をするものだから、クラスメイトだけでなく、廊下にいた他クラスの生徒たちも何だ何だと注目し始めた。
中には購買に行くために財布を持って出ていこうとした生徒も足を止めている。
浩輔の握り締められた拳が震えているのが分かった。
それもそのはず。
本人だってこんなに注目されるだなんて思ってもみなかったのだろう。
一体何を言うつもりなの?
「話って何?」
「●●先輩!……僕は……僕は……」
そこまで言うと一呼吸を置き、そして意を決した浩輔は続き叫んだ。
「●●先輩のことが好きです!!」
「!?」
黙って頷くつもりだったのに、浩輔の告白に驚いて反応ができない。
いやいや、冷静になれ、私。
これは何か策があってのこと。
本気の告白ではない。
当初の予定通り頷けばいい。
だけど、もし告白が本気なら……?
私だって浩輔のことが好き。
だから、作戦に紛れて少しだけ本音を混ぜることにした。
「嬉しい……。私も浩輔のことが好き。だから付き合って欲しいな」
トラウマだったはずの公開告白。
今は晴れ晴れとした気持ちだ。
相手が違うだけでこうも感じ方が変わるとは。
そんな私とは裏腹に少しだけ拗ねた様子の浩輔。
「続き、僕が言おうとしたのに……」
「あはは、ごめんね。でも私も言いたかったから」
謝罪の言葉を述べたけれど、微塵も悪いとは思っていない。
だけど、作戦とは言えもう少し待っていれば浩輔からの告白の言葉が聞けたのかと思うと、少しだけ惜しいことをした。
そんなほわほわした柔らかい空気が2人の間を漂わせている中、周りは、
「あの冴えないチビは誰だ」
「日野を振った◯◯がアイツと付き合うらしいぜ」
「あの◯◯が、ね。意外だったわ」
とヒソヒソ話している。
好き勝手言えばいいさ。
そう思えるほど私の心は満たされている。
2階の階段の裏のデッドスペース。
掃除道具が入っているロッカーがポツリとあるだけで、基本的には人が来ない場所だ。
私が到着して1分もしないうちに浩輔も来た。
「●●先輩、お待たせしてすみません」
「私もさっき来たところ。それよりお昼休みに図書室で会えるのに、改まってどうしたの?」
浩輔は周りを警戒するようにキョロキョロと確認をしてから控えめな声で話し始めた。
「今日のお昼休みに●●先輩のクラスへ行きます。そこで僕は先輩を驚かせることを言うかもしれませんが、ひとまず何も考えずに頷いて下さい」
「?!」
突拍子もないことで最初は理解できなかった。
だけど、浩輔は意味もなくこんなことを言う子ではない。
恐らく、これは虐めを無くすための戦略だ。
「よく分からないけど、頷けばいいのね」
「はい、お願いします」
こんなのでどう変わるか分からないけれど、守ると言ってくれた浩輔を信じてみることにしよう。
ーーーー
お昼休み。
いつもならチャイムと同時に教室を抜け出して図書室へと向かうけれど、今日は浩輔に言われた通り教室で待つことに。
ほどなくして、浩輔が宣言通り私のクラスに来た。
「●●先輩はいますか!」
「こ、浩輔……?!」
思ったよりも大きな声で名前を呼ぶものだから、この段階で少し驚いてしまった。
教室にはまだほとんどの生徒が残っている。
こんな大勢の前で何を言うつもりなのか。
だけど、私は黙って頷けばいい。
浩輔が言っていたことを実行すればいいだけだ。
「どうしたの?何か用?」
ひとまず教室の入口まで出向いた。
「●●先輩に大切な話があります!」
そんな話の切り出し方をするものだから、クラスメイトだけでなく、廊下にいた他クラスの生徒たちも何だ何だと注目し始めた。
中には購買に行くために財布を持って出ていこうとした生徒も足を止めている。
浩輔の握り締められた拳が震えているのが分かった。
それもそのはず。
本人だってこんなに注目されるだなんて思ってもみなかったのだろう。
一体何を言うつもりなの?
「話って何?」
「●●先輩!……僕は……僕は……」
そこまで言うと一呼吸を置き、そして意を決した浩輔は続き叫んだ。
「●●先輩のことが好きです!!」
「!?」
黙って頷くつもりだったのに、浩輔の告白に驚いて反応ができない。
いやいや、冷静になれ、私。
これは何か策があってのこと。
本気の告白ではない。
当初の予定通り頷けばいい。
だけど、もし告白が本気なら……?
私だって浩輔のことが好き。
だから、作戦に紛れて少しだけ本音を混ぜることにした。
「嬉しい……。私も浩輔のことが好き。だから付き合って欲しいな」
トラウマだったはずの公開告白。
今は晴れ晴れとした気持ちだ。
相手が違うだけでこうも感じ方が変わるとは。
そんな私とは裏腹に少しだけ拗ねた様子の浩輔。
「続き、僕が言おうとしたのに……」
「あはは、ごめんね。でも私も言いたかったから」
謝罪の言葉を述べたけれど、微塵も悪いとは思っていない。
だけど、作戦とは言えもう少し待っていれば浩輔からの告白の言葉が聞けたのかと思うと、少しだけ惜しいことをした。
そんなほわほわした柔らかい空気が2人の間を漂わせている中、周りは、
「あの冴えないチビは誰だ」
「日野を振った◯◯がアイツと付き合うらしいぜ」
「あの◯◯が、ね。意外だったわ」
とヒソヒソ話している。
好き勝手言えばいいさ。
そう思えるほど私の心は満たされている。