勇気を下さい
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病室の外には、壁にもたれて気まずそうな轟君が。
「轟君………」
先程のミチルちゃんとのやり取り、聞こえていたよね。
「起きて大丈夫なのか?」
「え………あ、うん」
そもそも、なんで轟君がここに?
私と轟君の間柄ではお見舞いなんてありえないし。
………ミチルちゃんの方?
だけど彼女からも轟君と親しいなんて聞いたことないし。
私の知らないところで会っていた可能性もあるけど。
あ、ひょっとして、
「もしかして、私たちを助けてくれたのって轟君?」
「ああ」
そうか……そうなんだ。
「助けてくれてありがとう。私、てっきり轟君に嫌われていると思っていたから」
それともヒーローを目指す者、嫌いな人でも差別せずに助けるのか。
「違う……」
「違う?」
「嫌ってなんかいない」
そんな気を遣わなくても……。
「その……この間、◯◯さんのスカートが捲れて……」
あ、やっぱりあの時、火傷の痕を見られていたんだね。
それで同じ火傷仲間として助けてくれたとか?
「し……」
「し?」
「下着が見えて、申し訳なくなって避けてた」
「あ、え………。下着?!」
下着を見ちゃったから気まずくなって避けてたの?
遅ればせながら羞恥心が襲ってきた。
だって、誰も私の下着になんか興味ないと思っていたから。
私、変なの履いていなかったよね?
結構前のことだから覚えていない。
「私、火傷の痕を見られたかと思って………」
「火傷?あー……それは別に気にも止めていなかった」
「そ、そうなんだ…。そっか、そっか」
他人からしたらそんなものなのか、と意識の違いを思い知らされた。
なんだ、そんなに気にしなくていいんだ。
「その………だからって訳じゃないけど、スカートの丈、もう少し短くしてもいいと思う。せっかく白い肌なんだから」
「えっ……えっ」
照れながら言う轟君にこっちまで釣られて照れてしまう。
「う、うん。そうしてみるね」
「ああ」
「………」
「じゃあ、俺はそろそろ行くから」
「うん、ありがとう!」
去って行く轟君の姿は救助訓練のときみたいに、やっぱりヒーローのようだった。
「よしっ!」
私は自分の頬を叩いて気合を入れ直した。
轟君に勇気を貰ったし、ミチルちゃんとのわだかまりも解決しないとね。
私は病室の扉を開けた。
「ミチルちゃん、話したいことがあるの────」
ーーFinーー
「轟君………」
先程のミチルちゃんとのやり取り、聞こえていたよね。
「起きて大丈夫なのか?」
「え………あ、うん」
そもそも、なんで轟君がここに?
私と轟君の間柄ではお見舞いなんてありえないし。
………ミチルちゃんの方?
だけど彼女からも轟君と親しいなんて聞いたことないし。
私の知らないところで会っていた可能性もあるけど。
あ、ひょっとして、
「もしかして、私たちを助けてくれたのって轟君?」
「ああ」
そうか……そうなんだ。
「助けてくれてありがとう。私、てっきり轟君に嫌われていると思っていたから」
それともヒーローを目指す者、嫌いな人でも差別せずに助けるのか。
「違う……」
「違う?」
「嫌ってなんかいない」
そんな気を遣わなくても……。
「その……この間、◯◯さんのスカートが捲れて……」
あ、やっぱりあの時、火傷の痕を見られていたんだね。
それで同じ火傷仲間として助けてくれたとか?
「し……」
「し?」
「下着が見えて、申し訳なくなって避けてた」
「あ、え………。下着?!」
下着を見ちゃったから気まずくなって避けてたの?
遅ればせながら羞恥心が襲ってきた。
だって、誰も私の下着になんか興味ないと思っていたから。
私、変なの履いていなかったよね?
結構前のことだから覚えていない。
「私、火傷の痕を見られたかと思って………」
「火傷?あー……それは別に気にも止めていなかった」
「そ、そうなんだ…。そっか、そっか」
他人からしたらそんなものなのか、と意識の違いを思い知らされた。
なんだ、そんなに気にしなくていいんだ。
「その………だからって訳じゃないけど、スカートの丈、もう少し短くしてもいいと思う。せっかく白い肌なんだから」
「えっ……えっ」
照れながら言う轟君にこっちまで釣られて照れてしまう。
「う、うん。そうしてみるね」
「ああ」
「………」
「じゃあ、俺はそろそろ行くから」
「うん、ありがとう!」
去って行く轟君の姿は救助訓練のときみたいに、やっぱりヒーローのようだった。
「よしっ!」
私は自分の頬を叩いて気合を入れ直した。
轟君に勇気を貰ったし、ミチルちゃんとのわだかまりも解決しないとね。
私は病室の扉を開けた。
「ミチルちゃん、話したいことがあるの────」
ーーFinーー