勇気を下さい
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迎えた救助訓練のお手伝い。
私は指定されたビルの瓦礫の中で体操座りをしながら孤独に待った。
噂では文化祭前にやったときの救助訓練はぐだぐだだったと聞いている。
それから数ヵ月経っているからマシになっていると思いたいけど。
誰が助けに来てくれるかな。
ぼーっとしていると、人の声が聞こえてきた。
「助けてください!」
私はマニュアル通りに声を出した。
遠くの方から瓦礫の音がする。
きっと今、誰かが一生懸命瓦礫を退かしているんだろう。
そして、隙間から光が差し込めてきたと思ったら、人影が現れた。
逆光で顔までは分からない。
私は差し伸べられた手を掴み引っ張り出された。
「大丈夫か」
「はい」
救助してくれた人の顔を見ると、なんと轟君だった。
よりによって、と言ったら失礼になるけど、そう思ってしまった。
でも、現に轟君の方も一瞬だけ気まずそうな顔をしたように見えた。
それより、ずっと暗い瓦礫の中で待機していたから外の日差しが眩しい。
日焼け止めはたっぷり塗ってきたけど、梅雨の時期じゃなければ火傷しそうだ。
太陽に向かって目を細めていると、
「顔………この間のひび割れがなくなってる」
「あ、うん。私の個性『乾燥』だから。梅雨時は治るの」
「そうか」
私のことを覚えていたんだ。
それなら尚更意図的に避けられていたことになる。
益々理由が分からない。
「一人で救護所へ行けるか」
「はい」
それだけ確認すると、轟君は直ぐ様他の救助者の元へと向かった。
その後ろ姿はまるで本物のヒーローのようだった。
私は指定されたビルの瓦礫の中で体操座りをしながら孤独に待った。
噂では文化祭前にやったときの救助訓練はぐだぐだだったと聞いている。
それから数ヵ月経っているからマシになっていると思いたいけど。
誰が助けに来てくれるかな。
ぼーっとしていると、人の声が聞こえてきた。
「助けてください!」
私はマニュアル通りに声を出した。
遠くの方から瓦礫の音がする。
きっと今、誰かが一生懸命瓦礫を退かしているんだろう。
そして、隙間から光が差し込めてきたと思ったら、人影が現れた。
逆光で顔までは分からない。
私は差し伸べられた手を掴み引っ張り出された。
「大丈夫か」
「はい」
救助してくれた人の顔を見ると、なんと轟君だった。
よりによって、と言ったら失礼になるけど、そう思ってしまった。
でも、現に轟君の方も一瞬だけ気まずそうな顔をしたように見えた。
それより、ずっと暗い瓦礫の中で待機していたから外の日差しが眩しい。
日焼け止めはたっぷり塗ってきたけど、梅雨の時期じゃなければ火傷しそうだ。
太陽に向かって目を細めていると、
「顔………この間のひび割れがなくなってる」
「あ、うん。私の個性『乾燥』だから。梅雨時は治るの」
「そうか」
私のことを覚えていたんだ。
それなら尚更意図的に避けられていたことになる。
益々理由が分からない。
「一人で救護所へ行けるか」
「はい」
それだけ確認すると、轟君は直ぐ様他の救助者の元へと向かった。
その後ろ姿はまるで本物のヒーローのようだった。