勇気を下さい
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
6月になり、世間は梅雨入りした。
この時期が一番好き。
ルンルン気分で学校に行くと、目の前を歩く赤と白のツートンカラーの髪の男子生徒。轟君だ。
あの強風の一件以来学校ですれ違う度にあからさまに避けられている気がする。
別に挨拶しようだとか、あえて近づいている訳でもないのに。
ほら、今だって。
「おーい、轟君!」
顔にそばかすのある少年が私の横を通り抜けて轟君に挨拶をした。
そのときに振り返った轟君は私の方を見るとぎょっとした顔をしたかと思えば、直ぐにそばかすの少年に向き直した。
「おはよう、緑谷」
何事もなかったかのように二人は喋りながらヒーロー科の校舎へと入っていったけど、こんな出来事が何度もある。
私、何かしちゃったのかな。
知らないところで嫌われることしちゃったのかな。
家を出るときはルンルンだったのに、すっかり沈んだ気分で自分の教室へと入った。
「おはよー●●ちゃん」
「ミチルちゃん、おはよう」
「あれ、今日はお顔、鱗っぽくないんだね」
「梅雨の時期だからかな」
「潤ってますな~」
なんて、ツンツンと私の頬っぺたをつつくミチルちゃん。
「もーやめてよ~」
ミチルちゃんとじゃれ合っていると、
「席に着けー」
担任の先生が入って来た。
「今日の授業終わりにヒーロー科の救助訓練の手伝いをすることになった。部活をやっていない生徒は強制参加だ」
「「「えー!」」」
唐突に告げられた救助訓練の手伝い。
クラスメイトの大半からブーイングの嵐。
「静かにしろ!…………では、ざっと説明する」
どうやら私たちは救助を待つ市民の役をするらしい。
高いところで下りられなくなった役、溺れている役、建物に閉じ込められる役など。
カナヅチだから溺れる役だけはやりたくない。
本気で溺れてしまう可能性があるから。
そう祈っていると、割り振られた配置表にはビルの瓦礫の下敷きになる役。
水辺じゃなくて安心したと同時に、途中で崩れてこないよね?と不安にもなった。
この時期が一番好き。
ルンルン気分で学校に行くと、目の前を歩く赤と白のツートンカラーの髪の男子生徒。轟君だ。
あの強風の一件以来学校ですれ違う度にあからさまに避けられている気がする。
別に挨拶しようだとか、あえて近づいている訳でもないのに。
ほら、今だって。
「おーい、轟君!」
顔にそばかすのある少年が私の横を通り抜けて轟君に挨拶をした。
そのときに振り返った轟君は私の方を見るとぎょっとした顔をしたかと思えば、直ぐにそばかすの少年に向き直した。
「おはよう、緑谷」
何事もなかったかのように二人は喋りながらヒーロー科の校舎へと入っていったけど、こんな出来事が何度もある。
私、何かしちゃったのかな。
知らないところで嫌われることしちゃったのかな。
家を出るときはルンルンだったのに、すっかり沈んだ気分で自分の教室へと入った。
「おはよー●●ちゃん」
「ミチルちゃん、おはよう」
「あれ、今日はお顔、鱗っぽくないんだね」
「梅雨の時期だからかな」
「潤ってますな~」
なんて、ツンツンと私の頬っぺたをつつくミチルちゃん。
「もーやめてよ~」
ミチルちゃんとじゃれ合っていると、
「席に着けー」
担任の先生が入って来た。
「今日の授業終わりにヒーロー科の救助訓練の手伝いをすることになった。部活をやっていない生徒は強制参加だ」
「「「えー!」」」
唐突に告げられた救助訓練の手伝い。
クラスメイトの大半からブーイングの嵐。
「静かにしろ!…………では、ざっと説明する」
どうやら私たちは救助を待つ市民の役をするらしい。
高いところで下りられなくなった役、溺れている役、建物に閉じ込められる役など。
カナヅチだから溺れる役だけはやりたくない。
本気で溺れてしまう可能性があるから。
そう祈っていると、割り振られた配置表にはビルの瓦礫の下敷きになる役。
水辺じゃなくて安心したと同時に、途中で崩れてこないよね?と不安にもなった。