子供でいられなかった子供時代
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ーー轟sideーー
今日は冬姉も夏兄も外泊していないから、幼馴染の●●の家に泊まることになっている。
学校が終わり、その足で向かった。
「ただいま」
本当の自分の家じゃないのに、慣れたように言う。
だって●●が、
「おかえり」
って当たり前のように出迎えてくれるから。
そんな●●のことが好きだ。
もちろん姉弟としてではなく異性として。
だから、俺は探るように聞いた。
「今日は夜に出かけるって言っていなかったか?」
それなのに、急に泊まりに来ても大丈夫になったなんて。
「あれね、用事なくなったの」
「また彼氏に振られたのか」
「そうなんだよね〜、あはは」
●●には悪いけれど、その答えを聞いて安心している自分がいた。
「本当に昔から男を見る目がなかったよな。すぐに別れるなんて」
「かもね」
このときの●●は悲しい顔をしていた。
失恋の悲しさからだろうと思ってた。
だけど、そうでないことが後になって分かる。
ーーーー
そろそろお風呂に入ろう。
そう思い脱衣所への扉を開けると、裸姿の●●がいた。
「きゃっ!」
「わ、悪い」
咄嗟に扉を締めたけれど、見てしまった。
●●の背中にある大きな火傷痕を。
そのとき俺は思い出した。
昔にも見たことがある。
俺がまだ幼い頃、一緒にお風呂に入ったとき。
火傷の原因は分からないけれど、●●はその火傷痕を“誇り”だと言っていた。
それなのに俺は“汚い”と。
あの頃の俺は小さかったとは言え心無いことを言った。
今なら理由、話してくれるかな。
俺は扉越しに●●に尋ねた。
「なあ、●●。その火傷痕の原因、聞いてもいいか?」
「聞いても面白くないよ」
「それでもいい」
「でも……」
「頼む」
「…………」
渋っているように感じたけれど、●●は静かに話し始めた。
今日は冬姉も夏兄も外泊していないから、幼馴染の●●の家に泊まることになっている。
学校が終わり、その足で向かった。
「ただいま」
本当の自分の家じゃないのに、慣れたように言う。
だって●●が、
「おかえり」
って当たり前のように出迎えてくれるから。
そんな●●のことが好きだ。
もちろん姉弟としてではなく異性として。
だから、俺は探るように聞いた。
「今日は夜に出かけるって言っていなかったか?」
それなのに、急に泊まりに来ても大丈夫になったなんて。
「あれね、用事なくなったの」
「また彼氏に振られたのか」
「そうなんだよね〜、あはは」
●●には悪いけれど、その答えを聞いて安心している自分がいた。
「本当に昔から男を見る目がなかったよな。すぐに別れるなんて」
「かもね」
このときの●●は悲しい顔をしていた。
失恋の悲しさからだろうと思ってた。
だけど、そうでないことが後になって分かる。
ーーーー
そろそろお風呂に入ろう。
そう思い脱衣所への扉を開けると、裸姿の●●がいた。
「きゃっ!」
「わ、悪い」
咄嗟に扉を締めたけれど、見てしまった。
●●の背中にある大きな火傷痕を。
そのとき俺は思い出した。
昔にも見たことがある。
俺がまだ幼い頃、一緒にお風呂に入ったとき。
火傷の原因は分からないけれど、●●はその火傷痕を“誇り”だと言っていた。
それなのに俺は“汚い”と。
あの頃の俺は小さかったとは言え心無いことを言った。
今なら理由、話してくれるかな。
俺は扉越しに●●に尋ねた。
「なあ、●●。その火傷痕の原因、聞いてもいいか?」
「聞いても面白くないよ」
「それでもいい」
「でも……」
「頼む」
「…………」
渋っているように感じたけれど、●●は静かに話し始めた。