くたばれヒーロー
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学校の帰り道、昨日の今日で真っ直ぐに家には帰りたくなかった。
途中にある公園のベンチに腰を下ろして、落ちていた石ころをなんとなく蹴飛ばす。
コロコロと転がった石を見ていると、誰かの靴に当たった。
「あ……」
急いで謝ろうとしたら、
「●●ちゃん?」
「え?」
靴の持ち主に名前を呼ばれた。
顔を上げるとそこには、病的な痩身と無造作な白髪、更には全身に人の手を模した無数の装飾を身に着けている不審者がいた。
得体の知れない不気味な雰囲気。
だけど、この雰囲気を私は知っている。
「ほーかいさん?」
「そう」
本当に殺しに来てくれたとは。
「なんで、私の名前と場所が?」
「ネットに強い精通者の仲間がいるんでね」
そんな知り合いがいるなんて。
ほーかいさんは何者なの?
「直ぐに私を殺す?良かったら少しお話しない?」
殺してほしい気持ちに嘘はない。
だけど、ほーかいさんと直接話してみたい気持ちもまた嘘ではない。
「いいぜ」
ほーかいさんは私の隣に静かに座り、今までの悪事を得意げに話しだした。
「感情のまま破壊する行為は爽快だぜ?────のときとか、────だって俺がやった」
テレビには報道されないほどの些細なことから大きなこと。
SNSで目にしたことのある悪事の数々。
そうか、ほーかいさんがやっていたんだ。
「自由でいいね」
危機感が麻痺しているのか、今の私は素直にそう思った。
「羨ましいか」
ほーかいさんは私の方へ向き直して聞いてきた。
「ちょっとね」
感情の赴くまま行動する、とはどれほど楽しいのだろうか。
私もそんな力や仲間がいれば。
だけど、それは叶わない。
ある程度ほーかいさんのことが分かったことだし、もう充分だ。
「それじゃあ、約束通り私を殺して」
「……面白くねぇ」
「?」
「そんな既に死んだようなやつを殺したって、意味ないって言ってんの」
「でも、殺してくれるって言ったじゃない!」
急にそんなことを言われても困る。
「面白くねぇもんは面白くねぇ」
「そんな……」
「だから、生きたくなったら殺してやる。それまで俺たちの仲間になれ」
「なか……、ま」
ほーかいさんの仲間……。
一緒にいたら先程話してくれた光景を生で見ることができる。
「なる!なりたい!」
「決まりだな。ようこそ、ヴィラン連合へ。俺の名前は死柄木弔だ」
たくさん手が付いているのに、差し伸ばしてはくれない。
でも、この距離感が心地よかった。
上辺だけの言葉や態度は必要ない。
途中にある公園のベンチに腰を下ろして、落ちていた石ころをなんとなく蹴飛ばす。
コロコロと転がった石を見ていると、誰かの靴に当たった。
「あ……」
急いで謝ろうとしたら、
「●●ちゃん?」
「え?」
靴の持ち主に名前を呼ばれた。
顔を上げるとそこには、病的な痩身と無造作な白髪、更には全身に人の手を模した無数の装飾を身に着けている不審者がいた。
得体の知れない不気味な雰囲気。
だけど、この雰囲気を私は知っている。
「ほーかいさん?」
「そう」
本当に殺しに来てくれたとは。
「なんで、私の名前と場所が?」
「ネットに強い精通者の仲間がいるんでね」
そんな知り合いがいるなんて。
ほーかいさんは何者なの?
「直ぐに私を殺す?良かったら少しお話しない?」
殺してほしい気持ちに嘘はない。
だけど、ほーかいさんと直接話してみたい気持ちもまた嘘ではない。
「いいぜ」
ほーかいさんは私の隣に静かに座り、今までの悪事を得意げに話しだした。
「感情のまま破壊する行為は爽快だぜ?────のときとか、────だって俺がやった」
テレビには報道されないほどの些細なことから大きなこと。
SNSで目にしたことのある悪事の数々。
そうか、ほーかいさんがやっていたんだ。
「自由でいいね」
危機感が麻痺しているのか、今の私は素直にそう思った。
「羨ましいか」
ほーかいさんは私の方へ向き直して聞いてきた。
「ちょっとね」
感情の赴くまま行動する、とはどれほど楽しいのだろうか。
私もそんな力や仲間がいれば。
だけど、それは叶わない。
ある程度ほーかいさんのことが分かったことだし、もう充分だ。
「それじゃあ、約束通り私を殺して」
「……面白くねぇ」
「?」
「そんな既に死んだようなやつを殺したって、意味ないって言ってんの」
「でも、殺してくれるって言ったじゃない!」
急にそんなことを言われても困る。
「面白くねぇもんは面白くねぇ」
「そんな……」
「だから、生きたくなったら殺してやる。それまで俺たちの仲間になれ」
「なか……、ま」
ほーかいさんの仲間……。
一緒にいたら先程話してくれた光景を生で見ることができる。
「なる!なりたい!」
「決まりだな。ようこそ、ヴィラン連合へ。俺の名前は死柄木弔だ」
たくさん手が付いているのに、差し伸ばしてはくれない。
でも、この距離感が心地よかった。
上辺だけの言葉や態度は必要ない。