くたばれヒーロー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
高校生になってスマホを買ってもらえた。
最初は連絡する友達なんていないのに、とほとんど触ることはなった。
だけど、たまたま見たテレビCMのスマホゲームが楽しそうで、それから私はゲームにハマった。
今日も今日とて学校から帰るや否やすぐさま自室に籠り、スマホのアプリを起動させる。
あ、いつもの人がいる。
ハンドルネームしか知らないフードを被ったアバター“ほーかい”さん。
まるで私の家庭を表すような名前に引かれて話しかけたのが始まり。
そのキャラクターに向かって私はチャットを打った。
“今日も学校が退屈だった”
“大変だったな”
彼は直ぐ様返事をしてくれた。
“彼”と言ったけれど、性別は分からない。
一人称は“俺”だけれど、今どき女性だって“俺”を使う人を見かける。
その後も私は学校での愚痴をひたすらこぼした。
“そんなに嫌な思いをしているなら、辞めればいいのに”
本当にその通りだと思う。
だけど、未成年の私には辞めたところで生きていける気がしない。
“無理だよ。一層のこと死んだ方がマシ”
いくら顔が見えないからとは言え、死ぬなんて言葉を軽々しく言ったのはまずかったか。
チャットを送ってから後悔した。
しかし、ほーかいさんからは意外な反応が返ってきた。
“俺が殺してやろうか”
文面だけなのに、何故か背筋がゾクリとした。
“できるの?”
“できる。いつにする?”
返事に迷っていると、部屋のドアが勢いよく叩かれ、ドアノブがガチャガチャと回された。
鍵が掛かっているため開けられることはないけれど、心臓がきゅっとなる感覚。
「●●!いるの?帰ってから早々と部屋にこもって……。勉強は?!」
「うるさいな!」
いつもならここで謝ってすぐに終わる。
だけど、今日は反発してしまった。
案の定、母は逆上。
「なんで言う通りにできないの?!」
「私の気持ちなんて分からないくせに!」
「子供なんて親の言うことを聞いていれば間違いないの!」
「私にだって意志がある!」
「アンタなんか産むんじゃなかった!」
最後に今まで以上の力でドアを叩かれ、静かになった。
「……はぁ……はぁ……」
先ほどのやりとりで、鈍りそうな決意が固まった。
“いつでも”
私はほーかいさんにそれだけ送って、アプリを終了させた。
ほーかいさんはいつ私を殺しに来てくれるのだろうか。
楽しみだな。
最初は連絡する友達なんていないのに、とほとんど触ることはなった。
だけど、たまたま見たテレビCMのスマホゲームが楽しそうで、それから私はゲームにハマった。
今日も今日とて学校から帰るや否やすぐさま自室に籠り、スマホのアプリを起動させる。
あ、いつもの人がいる。
ハンドルネームしか知らないフードを被ったアバター“ほーかい”さん。
まるで私の家庭を表すような名前に引かれて話しかけたのが始まり。
そのキャラクターに向かって私はチャットを打った。
“今日も学校が退屈だった”
“大変だったな”
彼は直ぐ様返事をしてくれた。
“彼”と言ったけれど、性別は分からない。
一人称は“俺”だけれど、今どき女性だって“俺”を使う人を見かける。
その後も私は学校での愚痴をひたすらこぼした。
“そんなに嫌な思いをしているなら、辞めればいいのに”
本当にその通りだと思う。
だけど、未成年の私には辞めたところで生きていける気がしない。
“無理だよ。一層のこと死んだ方がマシ”
いくら顔が見えないからとは言え、死ぬなんて言葉を軽々しく言ったのはまずかったか。
チャットを送ってから後悔した。
しかし、ほーかいさんからは意外な反応が返ってきた。
“俺が殺してやろうか”
文面だけなのに、何故か背筋がゾクリとした。
“できるの?”
“できる。いつにする?”
返事に迷っていると、部屋のドアが勢いよく叩かれ、ドアノブがガチャガチャと回された。
鍵が掛かっているため開けられることはないけれど、心臓がきゅっとなる感覚。
「●●!いるの?帰ってから早々と部屋にこもって……。勉強は?!」
「うるさいな!」
いつもならここで謝ってすぐに終わる。
だけど、今日は反発してしまった。
案の定、母は逆上。
「なんで言う通りにできないの?!」
「私の気持ちなんて分からないくせに!」
「子供なんて親の言うことを聞いていれば間違いないの!」
「私にだって意志がある!」
「アンタなんか産むんじゃなかった!」
最後に今まで以上の力でドアを叩かれ、静かになった。
「……はぁ……はぁ……」
先ほどのやりとりで、鈍りそうな決意が固まった。
“いつでも”
私はほーかいさんにそれだけ送って、アプリを終了させた。
ほーかいさんはいつ私を殺しに来てくれるのだろうか。
楽しみだな。