〜第一章〜 アナタのことが嫌いな私
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部活終わり、校門にもたれ掛かりながら二口を待つ。
辺りはすっかり暮れているため、早く来てほしい。
だけど、こう言うときに限って中々来ない。
30分ほど経って、ようやく二口が現れた。
彼は私の姿を見ると、
「待ちましたー?」
デートなどでよく耳にするフレーズを言いながら、軽く手を挙げて近付いてきた。
ニヤニヤしながら聞いてくるのがまた癪に触る。
定番な返しは今来たところ、辺りだろうけれど、私は違う。
「待ちました」
「素直すぎー!普通は全然、とかっすよ?」
「いいから帰るよ」
二口を置いて歩き始めると、彼は小走りで追い付いてきた。
前回同様、さり気なく車道側を歩いてくれる。
「どうせならどっか寄っていきません?」
ただすら待ったせいで帰りが遅くなっている。
寄り道なんてしたくない。
「行きません。帰るだけって最初に言ったでしょ」
「ちぇっ」
ふてくされつつも二口は私の隣を歩く。
……。
…………。
あ、ここは……。
二口にキスをされかけた場所。
さすがにもう同じことはしないだろう。
そう思っていたところで、二口はあっ、と声をあげた。
「●●さんの頭にカナブンがとまってる」
「は、え?!ちょっ……取って!」
「はいはい」
思わず目を瞑る。
すると唇に柔らかい感触を感じた。
驚いて目を開けると、目の前に二口の顔があった。
「な、何するの!?」
咄嗟に距離を取ると二口はケラケラと笑った。
笑い事ではない。
もしかして、カナブンが付いていたって言うのは嘘?
恨めしそうにする私を見て、彼は満足そうだった。
だけど、その表情も直ぐ様真剣なものに変わる。
「なあ●●さん、やっぱり俺のキス下手だった?」
「何が言いたいの?」
「この間キス下手そうって言われたとき、すっげぇ悔しかった」
あの時のことか。
あんなデタラメなこと、そこまで気にしているだなんて思わなかった。
「だからって……好きでもない私にそこまでするのはやり過ぎでしょ。もうやめにしようよ」
「嫌だ。●●さんがいい」
「な、なんで」
「俺のことを敵視している●●さんを落としてみたいんだよ」
やっぱり最低だ。
彼に対して段々心を開いてきたと思ったのに、ピシャリと閉まる音がした。
それと同時に思わず二口の頬を叩いていた。
大きな音が鳴る。
我に返ったときには既に遅かった。
じんじんとする手の痛み。
叩く方もこんなに痛いだなんて知らなかった。
自分の手の平から二口に視線を移すと、彼は頬を押さえながら私を見ていた。
その顔は今までに見たこともない悲しそうな表情だった。
「……っ!」
慌てて謝ろうとした。
だけど、うまく言葉が出なくて、私は逃げるように彼の前から立ち去った。
辺りはすっかり暮れているため、早く来てほしい。
だけど、こう言うときに限って中々来ない。
30分ほど経って、ようやく二口が現れた。
彼は私の姿を見ると、
「待ちましたー?」
デートなどでよく耳にするフレーズを言いながら、軽く手を挙げて近付いてきた。
ニヤニヤしながら聞いてくるのがまた癪に触る。
定番な返しは今来たところ、辺りだろうけれど、私は違う。
「待ちました」
「素直すぎー!普通は全然、とかっすよ?」
「いいから帰るよ」
二口を置いて歩き始めると、彼は小走りで追い付いてきた。
前回同様、さり気なく車道側を歩いてくれる。
「どうせならどっか寄っていきません?」
ただすら待ったせいで帰りが遅くなっている。
寄り道なんてしたくない。
「行きません。帰るだけって最初に言ったでしょ」
「ちぇっ」
ふてくされつつも二口は私の隣を歩く。
……。
…………。
あ、ここは……。
二口にキスをされかけた場所。
さすがにもう同じことはしないだろう。
そう思っていたところで、二口はあっ、と声をあげた。
「●●さんの頭にカナブンがとまってる」
「は、え?!ちょっ……取って!」
「はいはい」
思わず目を瞑る。
すると唇に柔らかい感触を感じた。
驚いて目を開けると、目の前に二口の顔があった。
「な、何するの!?」
咄嗟に距離を取ると二口はケラケラと笑った。
笑い事ではない。
もしかして、カナブンが付いていたって言うのは嘘?
恨めしそうにする私を見て、彼は満足そうだった。
だけど、その表情も直ぐ様真剣なものに変わる。
「なあ●●さん、やっぱり俺のキス下手だった?」
「何が言いたいの?」
「この間キス下手そうって言われたとき、すっげぇ悔しかった」
あの時のことか。
あんなデタラメなこと、そこまで気にしているだなんて思わなかった。
「だからって……好きでもない私にそこまでするのはやり過ぎでしょ。もうやめにしようよ」
「嫌だ。●●さんがいい」
「な、なんで」
「俺のことを敵視している●●さんを落としてみたいんだよ」
やっぱり最低だ。
彼に対して段々心を開いてきたと思ったのに、ピシャリと閉まる音がした。
それと同時に思わず二口の頬を叩いていた。
大きな音が鳴る。
我に返ったときには既に遅かった。
じんじんとする手の痛み。
叩く方もこんなに痛いだなんて知らなかった。
自分の手の平から二口に視線を移すと、彼は頬を押さえながら私を見ていた。
その顔は今までに見たこともない悲しそうな表情だった。
「……っ!」
慌てて謝ろうとした。
だけど、うまく言葉が出なくて、私は逃げるように彼の前から立ち去った。
