〜第一章〜 アナタのことが嫌いな私
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翌日、学校でカスミのとき同様鎌先に二口のことを問いただそうかと思ったけれど止めた。
だって、どうせ可愛い後輩に聞かれたから、だとか面白そうだったから、なんてくだらない理由で私の家の方面を教えたからに違いないから。
そもそもなんで鎌先が私の家の方面を知っていたのだろうか。
しばらく考えていると、ふと思い出した。
そうだ、1年生のときに風邪をこじらせて長期間学校を休んだとき、同じクラスだった鎌先が1度だけプリントを持ってきてくれたっけ。
それで私の家を覚えていたんだ。
納得がいくと同時になんだかムカついてきた。
プリントを持ってきてくれたときは嬉しかったのに、まさかこんな形で住所を悪用されるとは。
私の中で、鎌先靖志は気さくで面白い同級生から単なる迷惑な人へと認識が変わった。
おかげで、部活終わりに二口と出くわす機会が増えた。
ーーーー
「●●さん、今日こそ一緒に帰りましょうよ」
「無理。友達と帰るから」
本当は1人で帰るけど。
「俺との方が楽しいと思いますよ?」
「どこが?」
このやり取りも何度目だろうか。
いつもこうやって断っているはずなのに懲りないのが、二口と言う男。
なんで私に付き纏ってくるのか。
初めて会ったときに、おもしろいだとか興味が湧いた、とは言われたけれど、それだけの理由でここまでするだろうか。
甚だ疑問である。
一層のこと1度一緒に帰れば気が済むのか。
「はぁ〜今回だけだよ」
「マジっすか!?」
二口の圧に根負けして、今日は一緒に帰ってあげることにした。
私の横を歩幅を合わせながら嬉しそうに歩く二口。
この際だから聞いておくか。
「ねえ、なんで私なの?」
「何がっすか?」
「なんで私に付き纏うのよ」
「そんなの、●●さんが振り向いてくれないからっすよ」
「どう言う意味?」
二口に限って私のことが好きだから振り向かせたい、だなんて恋愛の意味のはずがない。
案の定最低な答えが返ってきた。
「俺のことを好きじゃない人を振り向かせるのが燃えるって言うか……。ほら、俺ってモテるから。大抵の人はコロッと落ちるし」
呆れた。
確かにイケメンだけれど性格が終わっている。
これだから年下は嫌いだ。
そんなことを思っていると、
「あ、●●さん、ちょい待ち」
「ん?」
言われるがままに足を止めると、二口はさっと車道側に移動した。
その自然な動作に、不覚にもドキッとしてしまう。
そして、程なくして私たちの横を車が通過した。
「あ、ありがとう……」
お礼を言うと、二口は嬉しそうに笑った。
その笑顔があまりにも優しくて、思わず見とれてしまう。
すると、二口が私の顔を覗き込むように顔を近付けてきた。
これはもしかして……。
私は咄嗟に手で二口の口を塞いだ。
「手、どかしてくださいよ」
二口が喋る度に私の手に彼の息がかかる。
「どかしたらどうするの」
「そんなの決まってるじゃないっすか」
やっぱりキスをしようとしたのか。
それなら、
「キス下手そう」
「なっ……」
咄嗟についたデタラメ。
だけど、二口の心を折るのには充分だった。
これならもう手を離しても大丈夫そう。
案の定、二口は大人しかった。
それから気まずい雰囲気のまま無言で歩き始めた。
そして、分かれ道に差し掛かるとようやく二口が口を開いた。
「あ、俺こっちなんで」
彼は自分の家の方を指さす。
意外にも家まで送るとか言わないんだ。
言われても困るけど。
「じゃあ、また学校で」
「うん、また」
少しだけ後ろ姿を見送り、自分の帰路につこうとしたとき、別れたはずの二口が戻ってきた。
「●●さん!」
「なに?」
「確認し忘れてたんすけど……」
二口は私に耳打ちをした。
「●●さんって俺のこと嫌い?それとも好き?」
そんなの決まっている。
「大っ嫌い!」
それを聞くと二口は満足そうに今度こそ去っていった。
だって、どうせ可愛い後輩に聞かれたから、だとか面白そうだったから、なんてくだらない理由で私の家の方面を教えたからに違いないから。
そもそもなんで鎌先が私の家の方面を知っていたのだろうか。
しばらく考えていると、ふと思い出した。
そうだ、1年生のときに風邪をこじらせて長期間学校を休んだとき、同じクラスだった鎌先が1度だけプリントを持ってきてくれたっけ。
それで私の家を覚えていたんだ。
納得がいくと同時になんだかムカついてきた。
プリントを持ってきてくれたときは嬉しかったのに、まさかこんな形で住所を悪用されるとは。
私の中で、鎌先靖志は気さくで面白い同級生から単なる迷惑な人へと認識が変わった。
おかげで、部活終わりに二口と出くわす機会が増えた。
ーーーー
「●●さん、今日こそ一緒に帰りましょうよ」
「無理。友達と帰るから」
本当は1人で帰るけど。
「俺との方が楽しいと思いますよ?」
「どこが?」
このやり取りも何度目だろうか。
いつもこうやって断っているはずなのに懲りないのが、二口と言う男。
なんで私に付き纏ってくるのか。
初めて会ったときに、おもしろいだとか興味が湧いた、とは言われたけれど、それだけの理由でここまでするだろうか。
甚だ疑問である。
一層のこと1度一緒に帰れば気が済むのか。
「はぁ〜今回だけだよ」
「マジっすか!?」
二口の圧に根負けして、今日は一緒に帰ってあげることにした。
私の横を歩幅を合わせながら嬉しそうに歩く二口。
この際だから聞いておくか。
「ねえ、なんで私なの?」
「何がっすか?」
「なんで私に付き纏うのよ」
「そんなの、●●さんが振り向いてくれないからっすよ」
「どう言う意味?」
二口に限って私のことが好きだから振り向かせたい、だなんて恋愛の意味のはずがない。
案の定最低な答えが返ってきた。
「俺のことを好きじゃない人を振り向かせるのが燃えるって言うか……。ほら、俺ってモテるから。大抵の人はコロッと落ちるし」
呆れた。
確かにイケメンだけれど性格が終わっている。
これだから年下は嫌いだ。
そんなことを思っていると、
「あ、●●さん、ちょい待ち」
「ん?」
言われるがままに足を止めると、二口はさっと車道側に移動した。
その自然な動作に、不覚にもドキッとしてしまう。
そして、程なくして私たちの横を車が通過した。
「あ、ありがとう……」
お礼を言うと、二口は嬉しそうに笑った。
その笑顔があまりにも優しくて、思わず見とれてしまう。
すると、二口が私の顔を覗き込むように顔を近付けてきた。
これはもしかして……。
私は咄嗟に手で二口の口を塞いだ。
「手、どかしてくださいよ」
二口が喋る度に私の手に彼の息がかかる。
「どかしたらどうするの」
「そんなの決まってるじゃないっすか」
やっぱりキスをしようとしたのか。
それなら、
「キス下手そう」
「なっ……」
咄嗟についたデタラメ。
だけど、二口の心を折るのには充分だった。
これならもう手を離しても大丈夫そう。
案の定、二口は大人しかった。
それから気まずい雰囲気のまま無言で歩き始めた。
そして、分かれ道に差し掛かるとようやく二口が口を開いた。
「あ、俺こっちなんで」
彼は自分の家の方を指さす。
意外にも家まで送るとか言わないんだ。
言われても困るけど。
「じゃあ、また学校で」
「うん、また」
少しだけ後ろ姿を見送り、自分の帰路につこうとしたとき、別れたはずの二口が戻ってきた。
「●●さん!」
「なに?」
「確認し忘れてたんすけど……」
二口は私に耳打ちをした。
「●●さんって俺のこと嫌い?それとも好き?」
そんなの決まっている。
「大っ嫌い!」
それを聞くと二口は満足そうに今度こそ去っていった。
