〜第二章〜 アナタのことが好きな私
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ブランコと滑り台しかない簡素な公園。
遊具には誰かの忘れ物の帽子が残されているだけで、誰も遊んでいない。
ベンチに腰を下ろすと、タオルで巻いた冷凍ペットボトルを二口が渡してきた。
「これで冷やしてください」
「ありがとう……」
目に当てるとひんやりとしていて気持ちいい。
「んで、話ってなんだったんすか?」
今なら言えそうだ。
ペットボトルをベンチに置いて、彼の方へ向き直した。
「あの……謝るのが遅くなってごめんなさい。2回も叩いちゃって……」
私は二口の頬に自分の手を添えた。
今は腫れていないけれど、本当に酷いことをしてしまった。
「だから……同じように私の頬も叩いて!」
「は?」
「こうでもしないと私の気がすまないから」
目をギュッと瞑り、痛みを耐えるために拳に力を入れる。
「じゃあ……」
いつでも殴られる覚悟はできている。
だけど、やってきたのは痛みではなく、二口の温かい包容だった。
「二口……?」
「泣いている子を殴るなんてするわけねぇだろ。てか、泣いてなくても女に手なんて出さねぇし」
「……」
「だからこれでいい」
密着していて二口の顔は見れないけれど、鼓動が速くなっていることから、もう怒っていないことが分かる。
「ありがとう……」
「おう」
「あとね、こんなときに言うのはどうかと思うんだけど……」
「叩け以外に空気読めないことなんかあるか?言えよ。この際思っていること全部。受け止めてやるから」
「うん……」
二口の腕の中で軽く深呼吸をする。
「私、二口のことが好きよ。後輩としてじゃなくて、ちゃんと1人の男性として」
この言葉を聞いて二口はどう思っただろうか。
だけど、きっと答えはこうだよね。
「二口は自分になびかない私を意地になって振り向かせたかっただけだから、もう私に興味なくしちゃったかもしれない」
そう、アナタのことが嫌いな私をアナタは好きだから。
「だけど、そんな二口のことが好きになっちゃったの」
恋ってどうしようのないものだ。
「言いたいことはこれで全て。だから、遠慮なく切り捨てて」
清々しい気持ちで二口の返事を待つ。
すると、静かに聞いていた二口がバッと体を離したかと思えば、
「バッカじゃねぇーの!」
突如放たれた暴言。
「は、え、バカ?!」
面と向かってこんなことを言われたことがなくて、驚きが隠せない。
「俺って●●さんにとってそんなに最低な男に見えていたわけ?」
今までもたまにタメ口混じりの口調になってはいたけれど、たかが外れたように話し始めた。
「確かに最初は俺になびかないから興味を持ったけど。そんだけの理由でしつこく粘着したりキスしたりするかよ」
「それじゃあ……」
二口は離した体を再度抱き寄せた。
「気付けよ……。俺も●●さんのことが好き」
それはいつものチャラチャラとしたふざけた声ではなく、低く切ない男性の声だった。
「二口……」
「なんだよ」
「顔見せて?」
「ぜってぇー見せねぇ」
「なんでよ」
「なんでもだ」
まあ見なくても大体予想がつく。
だけど、これを見ないと後悔しそうだったから、二口とじゃれ合う形で取っ組み合いをした。
そして、ようやく彼の顔を両手で抑えることに成功した。
「ふふふ、真っ赤だ」
「うっせぇ……」
その照れた顔が可愛くて愛おしくて、
「……二口」
「ん?」
「好きよ」
自然と愛の言葉が溢れた。
ーーFinーー
遊具には誰かの忘れ物の帽子が残されているだけで、誰も遊んでいない。
ベンチに腰を下ろすと、タオルで巻いた冷凍ペットボトルを二口が渡してきた。
「これで冷やしてください」
「ありがとう……」
目に当てるとひんやりとしていて気持ちいい。
「んで、話ってなんだったんすか?」
今なら言えそうだ。
ペットボトルをベンチに置いて、彼の方へ向き直した。
「あの……謝るのが遅くなってごめんなさい。2回も叩いちゃって……」
私は二口の頬に自分の手を添えた。
今は腫れていないけれど、本当に酷いことをしてしまった。
「だから……同じように私の頬も叩いて!」
「は?」
「こうでもしないと私の気がすまないから」
目をギュッと瞑り、痛みを耐えるために拳に力を入れる。
「じゃあ……」
いつでも殴られる覚悟はできている。
だけど、やってきたのは痛みではなく、二口の温かい包容だった。
「二口……?」
「泣いている子を殴るなんてするわけねぇだろ。てか、泣いてなくても女に手なんて出さねぇし」
「……」
「だからこれでいい」
密着していて二口の顔は見れないけれど、鼓動が速くなっていることから、もう怒っていないことが分かる。
「ありがとう……」
「おう」
「あとね、こんなときに言うのはどうかと思うんだけど……」
「叩け以外に空気読めないことなんかあるか?言えよ。この際思っていること全部。受け止めてやるから」
「うん……」
二口の腕の中で軽く深呼吸をする。
「私、二口のことが好きよ。後輩としてじゃなくて、ちゃんと1人の男性として」
この言葉を聞いて二口はどう思っただろうか。
だけど、きっと答えはこうだよね。
「二口は自分になびかない私を意地になって振り向かせたかっただけだから、もう私に興味なくしちゃったかもしれない」
そう、アナタのことが嫌いな私をアナタは好きだから。
「だけど、そんな二口のことが好きになっちゃったの」
恋ってどうしようのないものだ。
「言いたいことはこれで全て。だから、遠慮なく切り捨てて」
清々しい気持ちで二口の返事を待つ。
すると、静かに聞いていた二口がバッと体を離したかと思えば、
「バッカじゃねぇーの!」
突如放たれた暴言。
「は、え、バカ?!」
面と向かってこんなことを言われたことがなくて、驚きが隠せない。
「俺って●●さんにとってそんなに最低な男に見えていたわけ?」
今までもたまにタメ口混じりの口調になってはいたけれど、たかが外れたように話し始めた。
「確かに最初は俺になびかないから興味を持ったけど。そんだけの理由でしつこく粘着したりキスしたりするかよ」
「それじゃあ……」
二口は離した体を再度抱き寄せた。
「気付けよ……。俺も●●さんのことが好き」
それはいつものチャラチャラとしたふざけた声ではなく、低く切ない男性の声だった。
「二口……」
「なんだよ」
「顔見せて?」
「ぜってぇー見せねぇ」
「なんでよ」
「なんでもだ」
まあ見なくても大体予想がつく。
だけど、これを見ないと後悔しそうだったから、二口とじゃれ合う形で取っ組み合いをした。
そして、ようやく彼の顔を両手で抑えることに成功した。
「ふふふ、真っ赤だ」
「うっせぇ……」
その照れた顔が可愛くて愛おしくて、
「……二口」
「ん?」
「好きよ」
自然と愛の言葉が溢れた。
ーーFinーー
