ひと夏の恋
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確かこの辺りだったと思うんだけど……。
草木を掻き分けて記憶と、あわよくば青い炎の光が見えることを期待して探した。
………あ、いたいた!
「燈矢君!」
「●●か」
燈矢君は言っていたとおり、個性伸ばしの練習をしていた。
「昨日は大丈夫だったか?」
練習を再開しながらも、私を気に掛けてくれる燈矢君。
「こっ酷く叱られちゃった」
あの後、お父さんと燈矢君が話している間、私はお母さんにどれだけ心配したかを泣きながら説明された。
親が泣くところなんて初めて見た。
それほどまでに私のことを考えてくれたなんて、怒られたけど知れて良かったと思った。
「それで、今日は来て大丈夫なのか?」
「実はこっそり抜け出してきたの」
「悪い子だ」
そう言って嬉しそうに笑う燈矢君。
「燈矢君と会うためだもん。このくらい平気」
もちろん、昨日みたいに心配させる前に帰る予定ではいる。
「そう言えば、今朝から両親の様子が変でね。燈矢君、お父さんと何を話したの?」
「変って、どう変なんだ?」
「うーん、なんていうか、優しくなった」
「優しくなったなら、いいんじゃねぇの?」
「そうなんだけど」
燈矢君を見ると相変わらず火傷の怪我が酷かったけれど、お父さんに殴られた痕はないように見えた。
彼の言う通り、ひとまずは良かったのかな?
その後も私の一日に何があったかのくだらない雑談をしたり、燈矢君の個性伸ばしの進捗具合を聞いたりと、楽しくお喋りをした。
「そろそろ帰らないと」
時間を確認すると日付を越えようとしていた。
「そうか」
「燈矢君はまだ練習続けるの?」
「ああ」
「そっか………頑張ってね!」
本当は無理をしないでね、と言いたかったけれど、そんな事を言っても聞かないことは目に見えている。
昨日今日の付き合いなのに、まるで昔からの知り合いのように燈矢君のことが分かる気がした。
最後にもうひと目だけ燈矢君を見て、その場を離れた。
ーーーー
家に着くと電気は点いていない。
両親に気付かれていないようだ。
私は地面を反発させて、自室のベランダ目掛けて思いっきりジャンプをした。
着地をするときも忘れずに反発。
初めての試みだけど、上手く行ってよかった。
それからと言うもの、私は度々夜中に部屋を抜け出しては燈矢君に会いに行った。
草木を掻き分けて記憶と、あわよくば青い炎の光が見えることを期待して探した。
………あ、いたいた!
「燈矢君!」
「●●か」
燈矢君は言っていたとおり、個性伸ばしの練習をしていた。
「昨日は大丈夫だったか?」
練習を再開しながらも、私を気に掛けてくれる燈矢君。
「こっ酷く叱られちゃった」
あの後、お父さんと燈矢君が話している間、私はお母さんにどれだけ心配したかを泣きながら説明された。
親が泣くところなんて初めて見た。
それほどまでに私のことを考えてくれたなんて、怒られたけど知れて良かったと思った。
「それで、今日は来て大丈夫なのか?」
「実はこっそり抜け出してきたの」
「悪い子だ」
そう言って嬉しそうに笑う燈矢君。
「燈矢君と会うためだもん。このくらい平気」
もちろん、昨日みたいに心配させる前に帰る予定ではいる。
「そう言えば、今朝から両親の様子が変でね。燈矢君、お父さんと何を話したの?」
「変って、どう変なんだ?」
「うーん、なんていうか、優しくなった」
「優しくなったなら、いいんじゃねぇの?」
「そうなんだけど」
燈矢君を見ると相変わらず火傷の怪我が酷かったけれど、お父さんに殴られた痕はないように見えた。
彼の言う通り、ひとまずは良かったのかな?
その後も私の一日に何があったかのくだらない雑談をしたり、燈矢君の個性伸ばしの進捗具合を聞いたりと、楽しくお喋りをした。
「そろそろ帰らないと」
時間を確認すると日付を越えようとしていた。
「そうか」
「燈矢君はまだ練習続けるの?」
「ああ」
「そっか………頑張ってね!」
本当は無理をしないでね、と言いたかったけれど、そんな事を言っても聞かないことは目に見えている。
昨日今日の付き合いなのに、まるで昔からの知り合いのように燈矢君のことが分かる気がした。
最後にもうひと目だけ燈矢君を見て、その場を離れた。
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家に着くと電気は点いていない。
両親に気付かれていないようだ。
私は地面を反発させて、自室のベランダ目掛けて思いっきりジャンプをした。
着地をするときも忘れずに反発。
初めての試みだけど、上手く行ってよかった。
それからと言うもの、私は度々夜中に部屋を抜け出しては燈矢君に会いに行った。