燃えかす少女と蒼炎の君
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荼毘と共に暮らし始めて、幾度目かの夜が過ぎていった頃。
私は生きるために荼毘から日常的に火をもらうようになった。
初めこそ欲しい、とねだっていいものかためらってばかりだったけれど、今では彼の名前を呼ぶだけで手を差し出してくれる。
「荼毘……?」
「ああ……ほら」
荼毘は何のためらいもなく、手のひらに蒼い炎を灯し、私の前に差し出す。
彼の蒼い炎は、父の持っていた赤い炎とはまるで違い、冷たくて静か。
だけど、触れると胸の奥が暖かくなる感じが伝わってくる。
個性『もらい火』。
ずっと、誰かの火にぶら下がることしかできない、惨めだと思ってきたこの個性が、いつの間にかアナタの側にいる理由になった。
だから、今日も火をもらい、私は生きる。
「荼毘、ありがとう」
そう伝えると、荼毘はふっと口元だけで笑った。
「お前、前より顔つき変わったな」
「変……かな?」
「いいんじゃね?生きてりゃ変わる。それが、たとえ燃えかすだろうがな」
「燃えかすでも、頑張ればまた燃えるかな?それまで荼毘の側にいてもいい?」
私の問いに、荼毘は窓の外に視線を投げる。
「勝手にしろ。お前がそうしたいなら、それでいい」
どこまでもぶっきらぼうだけれど、その言葉の奥に優しさが混じっていることが、今ならなんとなく分かる。
「荼毘……」
「なんだ?」
「……やっぱり何でもない」
「そうかよ」
本当は、ありがとうのその先にある気持ち“好き”と伝えたかった。
荼毘の優しさに触れるたび、彼の蒼い炎に包まれるたび、この想いが強くなっていくのを感じる。
だけど、今はまだその勇気が出なかった。
もし伝えて、この関係が壊れてしまうのが怖かったから。
それなら、今はこのままでいい。
夜が静かに更けていく。
言葉にできなかった想いを胸に抱えながら、私はいつもより少しだけ安らかな気持ちで、目を閉じた。
私は生きるために荼毘から日常的に火をもらうようになった。
初めこそ欲しい、とねだっていいものかためらってばかりだったけれど、今では彼の名前を呼ぶだけで手を差し出してくれる。
「荼毘……?」
「ああ……ほら」
荼毘は何のためらいもなく、手のひらに蒼い炎を灯し、私の前に差し出す。
彼の蒼い炎は、父の持っていた赤い炎とはまるで違い、冷たくて静か。
だけど、触れると胸の奥が暖かくなる感じが伝わってくる。
個性『もらい火』。
ずっと、誰かの火にぶら下がることしかできない、惨めだと思ってきたこの個性が、いつの間にかアナタの側にいる理由になった。
だから、今日も火をもらい、私は生きる。
「荼毘、ありがとう」
そう伝えると、荼毘はふっと口元だけで笑った。
「お前、前より顔つき変わったな」
「変……かな?」
「いいんじゃね?生きてりゃ変わる。それが、たとえ燃えかすだろうがな」
「燃えかすでも、頑張ればまた燃えるかな?それまで荼毘の側にいてもいい?」
私の問いに、荼毘は窓の外に視線を投げる。
「勝手にしろ。お前がそうしたいなら、それでいい」
どこまでもぶっきらぼうだけれど、その言葉の奥に優しさが混じっていることが、今ならなんとなく分かる。
「荼毘……」
「なんだ?」
「……やっぱり何でもない」
「そうかよ」
本当は、ありがとうのその先にある気持ち“好き”と伝えたかった。
荼毘の優しさに触れるたび、彼の蒼い炎に包まれるたび、この想いが強くなっていくのを感じる。
だけど、今はまだその勇気が出なかった。
もし伝えて、この関係が壊れてしまうのが怖かったから。
それなら、今はこのままでいい。
夜が静かに更けていく。
言葉にできなかった想いを胸に抱えながら、私はいつもより少しだけ安らかな気持ちで、目を閉じた。
