うしろの正面だあれ
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最近変なことが続いている。
放火現場に出くわしたり、不審者に後を付けられた挙句に殺されそうになったり。
それは現在進行系で今まさに後ろを付けられている。
帰宅していると後ろからいきなり声をかけられて……。
だけど、1人じゃない帰り道ってこんなにも頼もしいものなんだ、と思えるようになった。
おかしな話だよね。
相手はストーカーだって言うのに。
だから、少しでも安心したくて尋ねた。
もちろん、ストーカーさんの顔を見ないように、正面を向いたまま。
「名前、何て言うんですか?」
「教えたらアンタは俺のことを好きにでもなるの?」
「そ、それは……」
このストーカーさんは私に恋愛感情なんかない。
ただ、面白がっているだけだ。
「ならねぇよなあ?それなら名前なんて知る必要ない」
やっぱり教えてくれないか。
教えたら顔を隠す意味がなくなるもんね。
だけど、偽名くらい教えてくれたっていいじゃん。
今は誰ともすれ違わない帰宅時の深夜にしか会わないけれど、誰かいるときに“ストーカーさん”なんて呼べない。
まあ、誰かいるときにあえてストーカーもしないと思うけれど。
「そろそろお前の家だな」
「あ、はい」
最初こそ家を特定されたくない、そう思っていたけれど、今ではアパートの近くまで送ってくれる。
さすがに入口に監視カメラが付いているのと、エントランスに守衛さんがいるからか、中までは入ってこない。
少し無理をしてでもセキュリティがちゃんとしている物件を選んでよかった。
過去の自分に感謝をしないと。
入口にパスワードを打ち込んで扉を開ける。
その頃には今まで背後に感じていた気配は消えていた。
また明日も会えるかな。
放火現場に出くわしたり、不審者に後を付けられた挙句に殺されそうになったり。
それは現在進行系で今まさに後ろを付けられている。
帰宅していると後ろからいきなり声をかけられて……。
だけど、1人じゃない帰り道ってこんなにも頼もしいものなんだ、と思えるようになった。
おかしな話だよね。
相手はストーカーだって言うのに。
だから、少しでも安心したくて尋ねた。
もちろん、ストーカーさんの顔を見ないように、正面を向いたまま。
「名前、何て言うんですか?」
「教えたらアンタは俺のことを好きにでもなるの?」
「そ、それは……」
このストーカーさんは私に恋愛感情なんかない。
ただ、面白がっているだけだ。
「ならねぇよなあ?それなら名前なんて知る必要ない」
やっぱり教えてくれないか。
教えたら顔を隠す意味がなくなるもんね。
だけど、偽名くらい教えてくれたっていいじゃん。
今は誰ともすれ違わない帰宅時の深夜にしか会わないけれど、誰かいるときに“ストーカーさん”なんて呼べない。
まあ、誰かいるときにあえてストーカーもしないと思うけれど。
「そろそろお前の家だな」
「あ、はい」
最初こそ家を特定されたくない、そう思っていたけれど、今ではアパートの近くまで送ってくれる。
さすがに入口に監視カメラが付いているのと、エントランスに守衛さんがいるからか、中までは入ってこない。
少し無理をしてでもセキュリティがちゃんとしている物件を選んでよかった。
過去の自分に感謝をしないと。
入口にパスワードを打ち込んで扉を開ける。
その頃には今まで背後に感じていた気配は消えていた。
また明日も会えるかな。