電車の君
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勉強会当日。
会話ができるラウンジのある図書室で勉強会をすることになった。
だけど、予想以上に西谷君が勉強出来なさすぎて驚きを隠せない。
「一応聞くけど、授業は聞いているんだよね?」
「寝てます!」
呆れた。
ミサコは受験生の私に気遣ったって言ったけど、本当に勉強が分からなくて教えて欲しかった可能性が出てきた。
「◯◯さん、こっちの問題なんすけど!」
「あーはいはい、これはね……」
さっきから一問解いては次の問題を読んで、また聞いて、の繰り返し。
勉強を教えることで自分の勉強の復習になったり、理解していなかったことが浮き彫りになるって言うけど、こうも聞かれる回数が多いと、自分の持って来た課題が進まない。
「●●さん、次なんすけど…………あ」
あれ、今名前で呼ばれた?
「すんません、急に」
「いや、別にいいけど」
「実は会ったときから心の中で勝手に下の名前で呼んでました。だけど龍が◯◯さんって呼ぶから言いにくくて………」
「呼びたかったら下の名前でいいよ?私も夕君って呼ぶし」
なんだったら呼びたかったまである。
だけど、それより心の中で呼ぶって何?
夕君の中でそんなに私って存在感があるの?
もし、そうなら嬉しい。
「●●さん……」
「はいはい、なんですか、夕君」
「●●さん!」
たったこれだけのやり取りなのに嬉しそうにする夕君。
「名前ついでにもう一つ聞きたいことがあって……」
「何かな、夕君」
「っ……」
一々名前を呼ぶ度に嬉しそうな顔をする夕君が可愛くて、ついつい私も連呼してしまう。
「あの、前、帰りの電車で会ったとき、龍のことをいいなって言いましたよね?」
帰りの電車………って言ったら補習が長引いたときのことよね。
その日しか帰りは会っていないから。
そのときに田中君のことをいいなって………あ、
「言ったね」
「あれってどういう意味ですか?」
「えーっと……」
夕君と仲良くしている田中君に嫉妬していいなって言っただなんて、そんな恥ずかしいこと言えるわけがない。
「もしかして、龍のことが好きなんすか?」
「それは違う!」
私は間髪いれずに否定した。
「良かった………」
「良かった?」
安堵している夕君。
「もうここまで来たらバレてると思うんで言いますけど、俺●●さんのことが好きです」
咄嗟に返事をしそうになったけど、ここは図書館。
他の人の目もある。
「えっと、あの………夕君。ちょっと休憩しない?」
私は逸る気持ちを抑えて、自販機のある休憩スペースへと移動した。
会話ができるラウンジのある図書室で勉強会をすることになった。
だけど、予想以上に西谷君が勉強出来なさすぎて驚きを隠せない。
「一応聞くけど、授業は聞いているんだよね?」
「寝てます!」
呆れた。
ミサコは受験生の私に気遣ったって言ったけど、本当に勉強が分からなくて教えて欲しかった可能性が出てきた。
「◯◯さん、こっちの問題なんすけど!」
「あーはいはい、これはね……」
さっきから一問解いては次の問題を読んで、また聞いて、の繰り返し。
勉強を教えることで自分の勉強の復習になったり、理解していなかったことが浮き彫りになるって言うけど、こうも聞かれる回数が多いと、自分の持って来た課題が進まない。
「●●さん、次なんすけど…………あ」
あれ、今名前で呼ばれた?
「すんません、急に」
「いや、別にいいけど」
「実は会ったときから心の中で勝手に下の名前で呼んでました。だけど龍が◯◯さんって呼ぶから言いにくくて………」
「呼びたかったら下の名前でいいよ?私も夕君って呼ぶし」
なんだったら呼びたかったまである。
だけど、それより心の中で呼ぶって何?
夕君の中でそんなに私って存在感があるの?
もし、そうなら嬉しい。
「●●さん……」
「はいはい、なんですか、夕君」
「●●さん!」
たったこれだけのやり取りなのに嬉しそうにする夕君。
「名前ついでにもう一つ聞きたいことがあって……」
「何かな、夕君」
「っ……」
一々名前を呼ぶ度に嬉しそうな顔をする夕君が可愛くて、ついつい私も連呼してしまう。
「あの、前、帰りの電車で会ったとき、龍のことをいいなって言いましたよね?」
帰りの電車………って言ったら補習が長引いたときのことよね。
その日しか帰りは会っていないから。
そのときに田中君のことをいいなって………あ、
「言ったね」
「あれってどういう意味ですか?」
「えーっと……」
夕君と仲良くしている田中君に嫉妬していいなって言っただなんて、そんな恥ずかしいこと言えるわけがない。
「もしかして、龍のことが好きなんすか?」
「それは違う!」
私は間髪いれずに否定した。
「良かった………」
「良かった?」
安堵している夕君。
「もうここまで来たらバレてると思うんで言いますけど、俺●●さんのことが好きです」
咄嗟に返事をしそうになったけど、ここは図書館。
他の人の目もある。
「えっと、あの………夕君。ちょっと休憩しない?」
私は逸る気持ちを抑えて、自販機のある休憩スペースへと移動した。