〜第三章〜 エルマン
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雑貨屋さんの後は軽くお昼ご飯を食べて解散となった。
「駅まで送ってくよ」
「ありがとう」
博物館だけで解散だと思っていたのに、雑貨屋さんにランチまで一緒にできて、当初より長い時間を過ごせた。
それなのに、人間って欲張りだ。
まだ一緒にいたいと思ってしまう。
「ねえ、寄り道しない?」
「寄り道?」
私の思いが伝わったのか、駅への道から少しズレた道を歩き出した月島君。
この道は………。
着いた先には紫陽花の咲いている公園。
「◯◯さん、紫陽花観賞したいって言っていたから。今日ならベンチも濡れていないでしょ」
「覚えてくれてたんだ!」
嬉しい。凄く嬉しい。
私は少し小走りでベンチへと腰掛けた。
「月島君も早く、早く!」
右手で手招きをして、左手で私の隣のスペースをポンポンと叩いた。
呆れたような、どこか優しい表情の月島君はゆっくりと隣に座ってくれた。
「紫陽花、綺麗だね!」
やっと見れた。
晴れた空、目の前に広がる青い紫陽花。隣には月島君。
「良かったね」
月島君の方を見ると、紫陽花ではなく私を見つめていた。
「好き………」
あれ?私今何言った?
「あっ……えっと、あの」
あまりにも優しい眼差しでこっちを見ていたか、つい。
だけど、口から出た言葉はもう戻らない。
しどろもどろしていると、
「知ってる」
「え、」
知ってる?気付かれていた?
「だって◯◯さん、分かりやすいから」
「そ、そんなに?!」
いや、度々過剰に反応してしまった場面はあったけども、改めて言われると恥ずかしくなる。
「僕も、◯◯さんのことが好きだよ」
「本当に?」
月島君も私のことが好き?冗談じゃないよね?
「うん。確認してみる?」
そう言って私の手を掴んで自分の心臓へと持っていった。
「ドキドキしてる」
「うん、してるよ。これで信じてくれた?」
「し、信じるから」
そろそろ手を離してくれないと私の心臓がもたない。
「ははは、◯◯さんの顔真っ赤」
「からかわないでよ~」
「このまま手を繋いで帰ろっか」
心臓が持たないって言ったけど訂正。
きっと離したら寂しくなると思う。
だって私は欲張りだから。
「うん!このまま」
だけど、やっぱり緊張はする訳で、思わず手をブンブンと振ってしまった。
「痛い、痛い。手振りすぎ」
そうは言うけど、どことなく楽しそうに笑ってくれている月島君の言葉に余計に手を振ってしまう。
私にとっての梅雨明けは今日かもしれない。
ーーFinーー
「駅まで送ってくよ」
「ありがとう」
博物館だけで解散だと思っていたのに、雑貨屋さんにランチまで一緒にできて、当初より長い時間を過ごせた。
それなのに、人間って欲張りだ。
まだ一緒にいたいと思ってしまう。
「ねえ、寄り道しない?」
「寄り道?」
私の思いが伝わったのか、駅への道から少しズレた道を歩き出した月島君。
この道は………。
着いた先には紫陽花の咲いている公園。
「◯◯さん、紫陽花観賞したいって言っていたから。今日ならベンチも濡れていないでしょ」
「覚えてくれてたんだ!」
嬉しい。凄く嬉しい。
私は少し小走りでベンチへと腰掛けた。
「月島君も早く、早く!」
右手で手招きをして、左手で私の隣のスペースをポンポンと叩いた。
呆れたような、どこか優しい表情の月島君はゆっくりと隣に座ってくれた。
「紫陽花、綺麗だね!」
やっと見れた。
晴れた空、目の前に広がる青い紫陽花。隣には月島君。
「良かったね」
月島君の方を見ると、紫陽花ではなく私を見つめていた。
「好き………」
あれ?私今何言った?
「あっ……えっと、あの」
あまりにも優しい眼差しでこっちを見ていたか、つい。
だけど、口から出た言葉はもう戻らない。
しどろもどろしていると、
「知ってる」
「え、」
知ってる?気付かれていた?
「だって◯◯さん、分かりやすいから」
「そ、そんなに?!」
いや、度々過剰に反応してしまった場面はあったけども、改めて言われると恥ずかしくなる。
「僕も、◯◯さんのことが好きだよ」
「本当に?」
月島君も私のことが好き?冗談じゃないよね?
「うん。確認してみる?」
そう言って私の手を掴んで自分の心臓へと持っていった。
「ドキドキしてる」
「うん、してるよ。これで信じてくれた?」
「し、信じるから」
そろそろ手を離してくれないと私の心臓がもたない。
「ははは、◯◯さんの顔真っ赤」
「からかわないでよ~」
「このまま手を繋いで帰ろっか」
心臓が持たないって言ったけど訂正。
きっと離したら寂しくなると思う。
だって私は欲張りだから。
「うん!このまま」
だけど、やっぱり緊張はする訳で、思わず手をブンブンと振ってしまった。
「痛い、痛い。手振りすぎ」
そうは言うけど、どことなく楽しそうに笑ってくれている月島君の言葉に余計に手を振ってしまう。
私にとっての梅雨明けは今日かもしれない。
ーーFinーー