〜第三章〜 エルマン
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梅雨の時期、久しぶりに晴れた休日。
日頃の行いがいいからか、月島君とのデートを成功してね、と神様が応援してくれているのか。
どちらにせよ、晴れて良かった。
「月島君、おはよう。今日晴れて良かったね!」
「そうだね」
初めて見る月島君の私服姿。
デニムのジーパンにシンプルなTシャツ、ちょうどいいサイズのボディバッグ。
背が高くてスタイルがいいから何でも似合う。
ちんちくりんな私が隣に並んで歩いてもいいのだろうか。
「行こうか」
それなのに、さりげなく手を引いてくれる月島君。
あー、好きっ!
ーーーー
博物館へ入館すると、展示品保護のための薬なのか、独特な匂いがした。
まるで匂いも展示物の一部のような。
奥へ進むと最初のエリアは旧石器時代から中世までの歴史の紹介。土器や土偶。
「見てみて、ハート型の土偶がある」
教科書で土偶を見たときは何も興味をそそられなかったけど、改めて見ると面白いかも。
その後も遺跡や大名の資料、鎧の展示など、私たちが住んでいる市の歴史を学んだ。
「なんか、為になった」
浅はかな感想しか出ない私に月島君にはなんかって、と笑われたけど本当にそう思った。
月島君にどう思われようが、達成感に満ちた状態で博物館を出た。
「他に行きたいところある?」
てっきり解散かと思っていたから、まだ一緒にいていいんだ、と嬉しく思う反面、どこに行けばいいのかパッと浮かばず、頭をフル回転させた。
「うーん………あ、雑貨屋さんに行きたいかな」
「分かった、行こう」
博物館から少し歩いた先にある可愛い外装の雑貨屋さん。
私はレインコーナーへと向かった。
「何探してるの?」
「ポンチョだよ。ほら、この間ずぶ濡れになって月島君に迷惑かけちゃったじゃん?だから可愛いのがあればいいなーって」
「ふーん」
「月島君は自分の気になる物を見てきて良いよ?」
見られるとちょっと恥ずかしいから、そう言ったのに、
「◯◯さんの気になるものが僕の気になる物だから」
なんて言うから、へ?と間抜けな声が出てしまった。
その反応を面白がるように、
「なんてね」
と、笑う月島君。
ドキッとしちゃったじゃん。
動揺を隠すためにレイングッズを物色していたら、いつの間にか香水コーナーに移っていた。
雨の匂い……。
香水にもこんなのがあるんだ。
あ、ペトリートルに……こっちはゲオスミンだ。
思わず手に取って説明書きを見た。
「香水つけるの?」
「普段つけないけど、雨の匂いの香水は興味あるかも………あ、このエルマンとか」
ゲオスミンの雨上がりの匂いのエッセンスを調合した、大地の雄大さを感じるような土や植物のナチュラルな香り。
ゲオスミン以上に雨上がりを感じられる匂いってことかな?
試香紙にエルマンのテスターを吹き掛けた。
「あ、いい匂い」
「どれ?」
私の手首を引っ張り持っている試香紙を自分の鼻に近づけた月島君。
「っ………!」
距離は近いし、腕は掴んでくるしで、きっと私の顔は真っ赤になっている。
「本当だ、僕も好きかも」
「好きっ!?…………あ、うん私も好き。いい匂いだよね」
過剰に反応してしまったけど、誤魔化せた………よね?
月島君の顔が見られない。
「私、レジ行ってくるね!」
買う予定だったポンチョではなく、手に持っていたエルマンの香水を勢いで買ってしまった。
いや、好きな匂いだから後悔はしていないけど。
日頃の行いがいいからか、月島君とのデートを成功してね、と神様が応援してくれているのか。
どちらにせよ、晴れて良かった。
「月島君、おはよう。今日晴れて良かったね!」
「そうだね」
初めて見る月島君の私服姿。
デニムのジーパンにシンプルなTシャツ、ちょうどいいサイズのボディバッグ。
背が高くてスタイルがいいから何でも似合う。
ちんちくりんな私が隣に並んで歩いてもいいのだろうか。
「行こうか」
それなのに、さりげなく手を引いてくれる月島君。
あー、好きっ!
ーーーー
博物館へ入館すると、展示品保護のための薬なのか、独特な匂いがした。
まるで匂いも展示物の一部のような。
奥へ進むと最初のエリアは旧石器時代から中世までの歴史の紹介。土器や土偶。
「見てみて、ハート型の土偶がある」
教科書で土偶を見たときは何も興味をそそられなかったけど、改めて見ると面白いかも。
その後も遺跡や大名の資料、鎧の展示など、私たちが住んでいる市の歴史を学んだ。
「なんか、為になった」
浅はかな感想しか出ない私に月島君にはなんかって、と笑われたけど本当にそう思った。
月島君にどう思われようが、達成感に満ちた状態で博物館を出た。
「他に行きたいところある?」
てっきり解散かと思っていたから、まだ一緒にいていいんだ、と嬉しく思う反面、どこに行けばいいのかパッと浮かばず、頭をフル回転させた。
「うーん………あ、雑貨屋さんに行きたいかな」
「分かった、行こう」
博物館から少し歩いた先にある可愛い外装の雑貨屋さん。
私はレインコーナーへと向かった。
「何探してるの?」
「ポンチョだよ。ほら、この間ずぶ濡れになって月島君に迷惑かけちゃったじゃん?だから可愛いのがあればいいなーって」
「ふーん」
「月島君は自分の気になる物を見てきて良いよ?」
見られるとちょっと恥ずかしいから、そう言ったのに、
「◯◯さんの気になるものが僕の気になる物だから」
なんて言うから、へ?と間抜けな声が出てしまった。
その反応を面白がるように、
「なんてね」
と、笑う月島君。
ドキッとしちゃったじゃん。
動揺を隠すためにレイングッズを物色していたら、いつの間にか香水コーナーに移っていた。
雨の匂い……。
香水にもこんなのがあるんだ。
あ、ペトリートルに……こっちはゲオスミンだ。
思わず手に取って説明書きを見た。
「香水つけるの?」
「普段つけないけど、雨の匂いの香水は興味あるかも………あ、このエルマンとか」
ゲオスミンの雨上がりの匂いのエッセンスを調合した、大地の雄大さを感じるような土や植物のナチュラルな香り。
ゲオスミン以上に雨上がりを感じられる匂いってことかな?
試香紙にエルマンのテスターを吹き掛けた。
「あ、いい匂い」
「どれ?」
私の手首を引っ張り持っている試香紙を自分の鼻に近づけた月島君。
「っ………!」
距離は近いし、腕は掴んでくるしで、きっと私の顔は真っ赤になっている。
「本当だ、僕も好きかも」
「好きっ!?…………あ、うん私も好き。いい匂いだよね」
過剰に反応してしまったけど、誤魔化せた………よね?
月島君の顔が見られない。
「私、レジ行ってくるね!」
買う予定だったポンチョではなく、手に持っていたエルマンの香水を勢いで買ってしまった。
いや、好きな匂いだから後悔はしていないけど。