赤いストラップ
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~赤いストラップ~
今日は寝坊をしてしまったため、2本遅い電車に乗って大学へ向かった。
時間が違うだけで、こんなにも混雑するとは。
降りる駅が近づいたので、扉の開く方へ方向転換をしようとしたら、髪の毛が何かに絡まって引っ張られる感覚がした。
「痛っ」
振り替えることができないため、どんな状況か分からない。
「ごめんね、俺のストラップが君の髪に絡まったみたい」
後ろから男性の声が聞こえた。
「次の駅で降りる?」
「あ、はい」
「参ったな」
その口振りはそうとう複雑に絡まっていることを意味していた。
「仕方がない」
そんな声がしたと思ったらブチッと音がしたと同時に、髪の毛の引っ張られる感覚がなくなった。
「安心して。ストラップの紐を千切っただけだから。でも、髪にまだ付いてるから、落ち着いたら誰かに外してもらって」
声の方へ振り返ろうとしたが、ちょうど電車のドアが開き、人波に飲まれて下車してしまった。
髪の毛を触ると、確かにストラップとその金具が髪に絡まっていた。
ーーーー
大学に着くと、早速友人のゆっこに指摘された。
「●●、なんか髪に付いてるよ」
「朝色々あって……。ごめん、取ってくれない?」
外してもらったストラップは千切れた紐に金具、レザー素材の赤色チャームが付いたシンプルなデザインの物だった。
レザー部分には文字が刺繍してあった。
「KODZ……」
「それ、コヅケンのストラップじゃん」
「コヅケン?」
ゆっこ曰く、主にゲーム実況をあげている人気動画配信者らしい。
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