視線のその先
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
〜視線のその先〜
伊達工に入学して初めての席替え。
元の席は男女別の名簿順で並んでいたため女子生徒が固まっていた。
だけど、今回はそんな贔屓などなく、完全に運任せ。
隣が女子でありますように、そう願いながらくじを引く。
結果は、
「わあー!隣●●ちゃんだ!良かったー!」
「私もトモカで良かったよ」
運良く数少ない女子生徒の隣になれた。
トモカは嬉しそうに私に向かって微笑む。
そんな彼女は工業高校にしては珍しくふわふわした雰囲気の女の子だ。
工業高校と言えばモノ作りが好きな人が集まるイメージ。
だから、トモカが金槌やはんだごてを持って作業するの様に未だに違和感を覚える。
ーーーー
席替えをして1週間が経ったある日のこと。
気が付いたことがある。
それはトモカのもう片方の隣の席に座っている黄金川君の視線。
授業中にも関わらず、チラチラとトモカを見ている。
最初はたまたまだとか気のせいだと思っていた。
だけど、あまりにも熱い視線のためトモカを貫通してこちらまで伝わってしまう。
黄金川君はトモカのことが好きなんだ。
今だって黄金川君は先生の授業そっちのけでトモカの方を見ている。
これだけ見られたらトモカだって気付きそうなのに、彼女は依然として授業に集中している。
トモカを落とすのは大変そうだ。
そんなことを考えているうちに、授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
「じゃあ、説明は以上だ。次回からグループ制作に入ってもらうが、それまでに3人1組決めておけよー」
先生はそれだけ言うと教室を出ていった。
3人1組と言うことは……。
ほら、黄金川君チャンスだよ。
トモカを誘わないと。
特に目配せをするわけでもないけれど、心の中で彼にそう念じた。
だけど、彼はモジモジしていて行動に移さない。
もちろん黄金川君のことをおそらく何とも思っていないトモカの方から誘うなんてことはない。
はぁ〜……仕方がない。
私が2人の恋のキューピッド役になるか。
「ねえ、トモカ」
「なに、●●ちゃん?」
「グループ制作、一緒にやらない?」
まずはトモカを誘う。
「いいね!後は誰を誘う?」
「そうだな……」
なんて悩むフリをしながらトモカ越しに黄金川君を見る。
「黄金川君、一緒にやる?」
「うえっ!いいの?!」
自分が誘われるとは思っていなかったのか、彼は間抜けな声を上げた。
「うん、やっぱり男手が欲しいからね。トモカもいいよね?」
「私もいいよ〜!」
こうして、私とトモカ、黄金川君の3人でグループ制作をすることになった。
1/5ページ
