彼氏彼女役
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「◯◯」
「何、青根君?」
驚いた。朝イチ、青根君に話しかけられるなんて。
青根君は無言で二口の席を指差した。
「二口?」
どこにいるか知らないかってことかな?
それとも昨日昇降口ですれ違ったことかな?
おそらく後者だろう。
それを言うなら私だって昨日は夏目さんを家まで送ったの?寄り道はしたの?何話したの?なんて、聞きたいことがたくさんある。
「昨日は二口とカラオケに行っただけだよ」
私の答えが不服なのか顔をしかめる青根君。
なんでそんなに疑うのだろうか。
もしかして、失恋ソングで泣いたせいでまだ目元が腫れてる?
二口に泣かされたのかと勘違いしてる?
「本当にそれだけだから」
「そうか。朝から悪かった」
「あ、うん」
ようやく納得してくれたのか、青根君はそそくさと自分の席に戻った。
まあ、昨日青根君に何があったか聞かなくても、お昼の時間になったら夏目さんが勝手に報告してくれるけどね。
元カレみたいに一緒にお弁当を食べないのは、やっぱり振りだからか、そこだけは少し安心している。
そして、待ちに待ったお昼休み。
夏目さんは第一声に昨日のことを聞いて、と話し始めた。
「昨日は青根君に家まで送ってもらったんだけど、途中で元カレに出くわしちゃってね」
やっぱり家まで送ってもらったのか。
「それで、元カレが青根君に怯んでいるうちに逃げたんだけど、やっぱり青根君に彼氏の振り頼んで正解だった」
容易に想像付く。
「だから、また元カレに出くわすかもしれないから、今日も送ってもらう約束したの」
それじゃあ、私はタイミングをずらして帰ろうかな。
そう思っていたのに、授業終わりに校門で夏目さんの元カレらしき人が、夏目さんと青根君に絡んでいるところに遭遇してしまった。
ここを通らないと帰れないんだけど……。
「どういうつもりだよ夏目!寄りによって青根と付き合ってるなんて!」
「私には新しい彼氏ができたから、たっくんももう私のことは諦めて」
「ふざけんなよ、急に別れたいって言われて納得出来るかよ!」
修羅場には巻き込まれたくないけど、こんな大勢の目に去らされる場所で言い合いをしていたら、嫌でも気になる。
そんな好奇の目から庇うように青根君はズイっと前に出てきた。
本当にボディガードみたいだね。
「昨日は逃げられたけど、お前にも言いたいことがある!」
「……」
「なんとか言えよ!」
「それが想い人へ取る行動か」
「はあ?」
「逆効果だと言うことに気付いた方がいい」
「クッ………」
夏目さんの元カレは青根君の言葉で冷静になったのか、落ち着いた声で夏目さんの方に顔を向けた。
「その………悪かった」
「わ、私の方こそごめんね。たっくんと付き合えて嬉しかったよ。今までありがとう」
「直ぐには気持ち切り替えられねぇかもしれないけど、もうお前に付きまとうのやめるよ」
これは一件落着かな?
見物人も段々と減ってきた。
私も帰ろうかな。
通りすぎるとき、青根君と目が合った気がした。
「何、青根君?」
驚いた。朝イチ、青根君に話しかけられるなんて。
青根君は無言で二口の席を指差した。
「二口?」
どこにいるか知らないかってことかな?
それとも昨日昇降口ですれ違ったことかな?
おそらく後者だろう。
それを言うなら私だって昨日は夏目さんを家まで送ったの?寄り道はしたの?何話したの?なんて、聞きたいことがたくさんある。
「昨日は二口とカラオケに行っただけだよ」
私の答えが不服なのか顔をしかめる青根君。
なんでそんなに疑うのだろうか。
もしかして、失恋ソングで泣いたせいでまだ目元が腫れてる?
二口に泣かされたのかと勘違いしてる?
「本当にそれだけだから」
「そうか。朝から悪かった」
「あ、うん」
ようやく納得してくれたのか、青根君はそそくさと自分の席に戻った。
まあ、昨日青根君に何があったか聞かなくても、お昼の時間になったら夏目さんが勝手に報告してくれるけどね。
元カレみたいに一緒にお弁当を食べないのは、やっぱり振りだからか、そこだけは少し安心している。
そして、待ちに待ったお昼休み。
夏目さんは第一声に昨日のことを聞いて、と話し始めた。
「昨日は青根君に家まで送ってもらったんだけど、途中で元カレに出くわしちゃってね」
やっぱり家まで送ってもらったのか。
「それで、元カレが青根君に怯んでいるうちに逃げたんだけど、やっぱり青根君に彼氏の振り頼んで正解だった」
容易に想像付く。
「だから、また元カレに出くわすかもしれないから、今日も送ってもらう約束したの」
それじゃあ、私はタイミングをずらして帰ろうかな。
そう思っていたのに、授業終わりに校門で夏目さんの元カレらしき人が、夏目さんと青根君に絡んでいるところに遭遇してしまった。
ここを通らないと帰れないんだけど……。
「どういうつもりだよ夏目!寄りによって青根と付き合ってるなんて!」
「私には新しい彼氏ができたから、たっくんももう私のことは諦めて」
「ふざけんなよ、急に別れたいって言われて納得出来るかよ!」
修羅場には巻き込まれたくないけど、こんな大勢の目に去らされる場所で言い合いをしていたら、嫌でも気になる。
そんな好奇の目から庇うように青根君はズイっと前に出てきた。
本当にボディガードみたいだね。
「昨日は逃げられたけど、お前にも言いたいことがある!」
「……」
「なんとか言えよ!」
「それが想い人へ取る行動か」
「はあ?」
「逆効果だと言うことに気付いた方がいい」
「クッ………」
夏目さんの元カレは青根君の言葉で冷静になったのか、落ち着いた声で夏目さんの方に顔を向けた。
「その………悪かった」
「わ、私の方こそごめんね。たっくんと付き合えて嬉しかったよ。今までありがとう」
「直ぐには気持ち切り替えられねぇかもしれないけど、もうお前に付きまとうのやめるよ」
これは一件落着かな?
見物人も段々と減ってきた。
私も帰ろうかな。
通りすぎるとき、青根君と目が合った気がした。