〜第一章〜 ヒロインが勝負を挑んできた
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翌朝、休日の白布を観察すべく白鳥沢の学生寮の前に来た。
だけど、白鳥沢の学生とは言え気軽に学生寮に入って良いものなのか。
そうだ、ミワコが確か寮だった。
私はすぐさま連絡すると、眠たそうな顔をしたミワコが寮から出てきた。
「おはよ、朝からごめんね」
「本当だよ。急に白布君を観察したいから寮の前に来てるって言うんだもん」
「ちょっと余り大きな声出さないでよ!」
ここから学校も男子寮も近い。
誰に聞かれるか分からない。
それなのに、お構い無く話し出すミワコ。
「もしかして白布君のこと好きになっちゃった?」
「そんなんじゃないって。中間テストの勝負してるから、敵が一体どんな勉強をするのか観察したいだけ」
そう、それだけ。他意なんてない。
「ふーん、まっ何でもいいけどね」
「男子寮って潜入できるかな?」
「共犯者になりたくないから聞かなかったことにするわ」
さすがにそこまでは協力してくれないか。
さて、どうやったら潜入できるか……考えていると、
「あれ、◯◯じゃん」
「あ、川西君」
クラスは違うけど、よく白布に会いに教室へ来る川西君。
そのため私やミワコとも面識がある。
「何してんだ?」
「そうだ川西君。●●をちょっとお願いできないかな」
そう言ってミワコが川西君に理由を話した。
「おう、いいぜ」
リスクが分かっていないのか、川西君はあっさりと承諾した。
「だけどそのままだとバレるから……ちょっと待ってて」
川西君は一度寮へ戻り、何やら手に持って戻ってきた。
「帽子と眼鏡……?」
「変装しておきな?」
「ありがとう」
帽子に髪の毛を入れて、眼鏡を掛ければ私どころか女子だってバレない。
こうして川西君の協力もあって私はすんかり男子寮に潜入することに成功した。
「少ししたら白布来ると思うから」
タイミングがいいことにラウンジで白布と勉強をする約束をしているらしい。
私は隅の方に座って待機した。
川西君が言った通り、白布は勉強用具を持ってやってきた。
川西君もだけど、ラフな格好の白布はなんだか新鮮だ。
「俺は自分の勉強やるから、太一も勝手にやって」
「はいはい」
そんなことを言いつつも川西君が分からない問題にサラッと答える白布。
私も勉強用具を持って来ればよかったな。
自主勉禁止命令は昨日一日なわけだし。
スマホを弄る振りをしながら、白布を観察する。
集中力凄いなー、ペンがスラスラ動くなー、かと思えば考え込む白布も絵になるなー……って絵になるって私は何を言っているんだ。
勉強をしている白布を見ていると、自分も勉強しないと、と言う気持ちにさせられる。
取り敢えずスマホに入っている勉強アプリでもやるか。
ポチポチと問題を解いていく。
───……やった!自己ベストが出た!
ついつい熱中してしまった。
すると、黒い影が私を覆った。
「おい」
「!?」
スマホに夢中になりすぎて、白布が私の前に来ていることに気が付かなかった。
いや、でもワンチャン誤魔化せる、
「なんだよその格好」
訳もなかった。
「その帽子、太一のだろ。お前も絡んでるのか」
キッと睨む白布に対して教科書で顔を隠して知らない振りをする川西君。
「昨日から俺のこと尾行してただろ」
「す、すみません……」
「それで?」
「?」
「尾行して何か分かったか?」
「白布って才能だけで何でもできるのかと思っていたけど、本当はめちゃくちゃ努力してたんだね」
自分の勉強だけでなく人の勉強も見てあげて、部活だって一生懸命やって。
その努力に比べたら私はまだまだだ。
「悔しいけど、やっぱり白布って格好いいわ」
「まっ、俺はお前と違って努力する才能があるからな」
やっぱりムカつく。絶対に勝ちたい。
だけど、白鳥沢の学生とは言え気軽に学生寮に入って良いものなのか。
そうだ、ミワコが確か寮だった。
私はすぐさま連絡すると、眠たそうな顔をしたミワコが寮から出てきた。
「おはよ、朝からごめんね」
「本当だよ。急に白布君を観察したいから寮の前に来てるって言うんだもん」
「ちょっと余り大きな声出さないでよ!」
ここから学校も男子寮も近い。
誰に聞かれるか分からない。
それなのに、お構い無く話し出すミワコ。
「もしかして白布君のこと好きになっちゃった?」
「そんなんじゃないって。中間テストの勝負してるから、敵が一体どんな勉強をするのか観察したいだけ」
そう、それだけ。他意なんてない。
「ふーん、まっ何でもいいけどね」
「男子寮って潜入できるかな?」
「共犯者になりたくないから聞かなかったことにするわ」
さすがにそこまでは協力してくれないか。
さて、どうやったら潜入できるか……考えていると、
「あれ、◯◯じゃん」
「あ、川西君」
クラスは違うけど、よく白布に会いに教室へ来る川西君。
そのため私やミワコとも面識がある。
「何してんだ?」
「そうだ川西君。●●をちょっとお願いできないかな」
そう言ってミワコが川西君に理由を話した。
「おう、いいぜ」
リスクが分かっていないのか、川西君はあっさりと承諾した。
「だけどそのままだとバレるから……ちょっと待ってて」
川西君は一度寮へ戻り、何やら手に持って戻ってきた。
「帽子と眼鏡……?」
「変装しておきな?」
「ありがとう」
帽子に髪の毛を入れて、眼鏡を掛ければ私どころか女子だってバレない。
こうして川西君の協力もあって私はすんかり男子寮に潜入することに成功した。
「少ししたら白布来ると思うから」
タイミングがいいことにラウンジで白布と勉強をする約束をしているらしい。
私は隅の方に座って待機した。
川西君が言った通り、白布は勉強用具を持ってやってきた。
川西君もだけど、ラフな格好の白布はなんだか新鮮だ。
「俺は自分の勉強やるから、太一も勝手にやって」
「はいはい」
そんなことを言いつつも川西君が分からない問題にサラッと答える白布。
私も勉強用具を持って来ればよかったな。
自主勉禁止命令は昨日一日なわけだし。
スマホを弄る振りをしながら、白布を観察する。
集中力凄いなー、ペンがスラスラ動くなー、かと思えば考え込む白布も絵になるなー……って絵になるって私は何を言っているんだ。
勉強をしている白布を見ていると、自分も勉強しないと、と言う気持ちにさせられる。
取り敢えずスマホに入っている勉強アプリでもやるか。
ポチポチと問題を解いていく。
───……やった!自己ベストが出た!
ついつい熱中してしまった。
すると、黒い影が私を覆った。
「おい」
「!?」
スマホに夢中になりすぎて、白布が私の前に来ていることに気が付かなかった。
いや、でもワンチャン誤魔化せる、
「なんだよその格好」
訳もなかった。
「その帽子、太一のだろ。お前も絡んでるのか」
キッと睨む白布に対して教科書で顔を隠して知らない振りをする川西君。
「昨日から俺のこと尾行してただろ」
「す、すみません……」
「それで?」
「?」
「尾行して何か分かったか?」
「白布って才能だけで何でもできるのかと思っていたけど、本当はめちゃくちゃ努力してたんだね」
自分の勉強だけでなく人の勉強も見てあげて、部活だって一生懸命やって。
その努力に比べたら私はまだまだだ。
「悔しいけど、やっぱり白布って格好いいわ」
「まっ、俺はお前と違って努力する才能があるからな」
やっぱりムカつく。絶対に勝ちたい。