〜第一章〜 ヒロインが勝負を挑んできた
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~第一章〜 ヒロインが勝負を挑んできた
私には負けたくない相手がいる。
高校で同じクラスになった白布賢二郎。
「●●、顔色悪すぎ!ちゃんと寝てる?」
「大丈夫、あと2日くらいは徹夜できる」
「いや、無理でしょ!」
友達のミワコに心配されながらも、問題集を解く手は止めない。
私の机の上には空になった眠気覚ましやカフェイン飲料の缶やビンの山が出来ている。
こうでもしないと白布にテストで勝てない。
私がお昼休憩の時間にも必死こいて勉強している中、教室の片隅では、
「白布君は凄いね、部活もやってて勉強もできるんでしょ?今度のテストも1位なんじゃない?」
「まあ、この程度なら」
女子生徒に囲まれてちやほやされている白布。
ふん、休憩時間も勉強することが1点に大きく左右するんだよ。1点の重みを知れ!
それまで白布は精々ちやほやされるがいい。
そんなことを思いながら白布を睨み付けてると、目が合ってしまった。
反らすと負けた気がするので、しばらく見続けていると、
「お前は一生俺の後ろでも追いかけていな」
鼻で笑ったようにそう言い捨てた白布はそのまま教室を出ていった。
おそらく食堂へ行ったんだろう。
あんな混み合ったところへ行くなんて、それだけで時間のロスだ。
まあ、寮生の白布はお弁当持参するなんて難しいだろうけど。
それにしてもあの言葉、
「何、あいつ……」
一生俺の後ろでも追いかけていな?
金魚のフンみたいな言い方しちゃって。
今回のテストでフンになるのは白布の方だ。
「●●はなんでそんなに白布君に喧嘩売るのよ」
不思議とでも言わんばかりに質問してくるミワコ。
「白布君って愛想はないかもしれないけど頭はいいし、顔だっていいじゃん」
ミワコにはそんな風に見えているのか。
「私、白布とは小学校が同じだったんだけど───」
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