キミのつむじを見たい
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〜キミのつむじを見たい〜
烏野高校に入学して数週間。
徐々にグループができたり、クラスの雰囲気が分かってきた頃。
仲良くなった子たちと集まり、お昼ご飯を共にしていると、1人の子がクラスの気になる人の話を始めた。
「ねえ、入学して直ぐに思っていたんだけど、月島君格好良くない?」
「分かる!背が高いし大人びて見えるって言うか……。他の男子にないものがあるよね!」
言い出しっぺに便乗して、もう1人の子が賛同した。
今話題に上がっている月島君とは同じクラスの月島蛍君のことだ。
確かに彼は高校1年生にしては頭一つ飛び抜けて背が高い。
おまけに格好良い。
皆が騒ぐのも納得ができる。
だけど、私は月島君とよく一緒にいる山口忠君のことが気になる。
顔にそばかすがあり、いつもアホ毛を立たせている彼。
月島君と並ぶことが多いから気が付きにくいけれど、山口君だって充分に背が高い。
それなのに、何故か月島君と違って見下されているような圧を感じない。
そのせいか不思議とつい目で追ってしまう。
今だって月島君と楽しそうにお昼ご飯を食べている山口君を、ぼーっと視界に入れていると……。
「ぁっ……」
山口君と目が合った。
だけど、彼は焦ったように直ぐに視線を逸らす。
恥ずかしがっているのかな?
なんだか反応が可愛くて、またこっちを向いてくれないかな、と思いながら見つめ続ける。
すると、
「ちょっと●●ちゃん、いくら格好良いからって月島君のこと見すぎー!」
「え、違っ!」
山口君の隣にいた月島君を見ていると友達に勘違いされてしまった。
急いで訂正しようとしたけど、
「誤魔化さなくたっていいよ、その気持ち分かるから」
今私が何を言ったって言い訳にしか聞こえないだろう。
本当に違うのに……。
なんだか否定するのが面倒になり、
「あはは、実は……」
なんて、愛想笑いをしながら適当にやり過ごすことにした。
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