初恋は実らない
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昨日、山口君に頑張る俺を見てほしいと言われたけれど、連絡先を交換していないことに気が付いた。
進学クラスに行くのが気まずい。
山口君、私のクラスに来てくれないかな。
でも、やっぱりこれくらいは気が付いた方がやらないとダメだよね。
意を決して休み時間に山口君のクラス、4組に向かった。
まだ他クラスに知り合いがいないから緊張する。
教室を覗き込んで山口君を探すと、知った顔があった。
月島蛍……月島君も同じ烏野高校だったんだ。
私の視線に気が付いた月島君は近くにいた山口君に声をかけてくれて、私の方を指差した。
すぐさま私の方に駆け寄ってくれた山口君。
「●●ちゃんどうしたの?」
「あ、えっと。……連絡先知らないな、と思って」
「ごめんね。昨日、直ぐに部活行っちゃったから」
そう言ってお互いスマホを取り出して、無事に連絡先を交換することができた。
そうだ、クラスに来たついでに聞きたいことがあった。
「ねぇ、山口君。公式戦っていつ?応援行きたい」
「もうすぐインターハイ予選があるけど……多分、俺は出ないよ?」
「それでも行きたい」
「……」
中学が離れた3年間を埋めるために、私は少しでも山口君のことが知りたいと思った。
山口君が返事を渋っていると、
「おーい山口、増田先生が化学室に来いって言ってたよ」
「分かった、ありがとう」
クラスメイトからの伝言によって、山口君は助かったと言わんばかりの顔で私に断りを入れた。
「ごめんね、ちょっと行ってくる」
あーあ、行っちゃった。私も自分の教室に戻ろうかな。
そう思っていたら、
「◯◯さん」
月島君に引き留められた。
「試合の日にち教えようか」
「え、いいの?」
助かる。山口君には悪いけど、これで応援に行ける。
月島君が言う日をスマホのカレンダーに記入した。
でも、初日は都合が悪いから2日目にしか行けない。
勝ち残ってくれるといいんだけど。
そんなことを考えていると、月島君が意外なこと言ってきた。
「◯◯さんってさ、小学生の頃、山口に強く当たっていたけど、本当は僕のことが嫌いだったでしょ」
「え、なんで……」
「顔に書いてあったから」
「!?」
私はハッとして両手で頬を押さえた。
確かに、思い返せば山口君は月島君と仲が良かったから利用されて、側にいるから比較されて……当時はそれで彼の自信が喪失したんだと思っていた。
完全な逆恨みだ。
そうか、嫌いだったからなのか。
山口君の事が好きだと自覚したのも小学校を卒業してからだったし、当時の私は本当に恋愛どころか自分の感情もに疎かったようだ。
「ごめんなさい……」
「はは、謝るってことは図星だったんだね」
「えっ」
謀ったな。
月島君の側にいてひねくれずここまで来た山口君に益々凄いと思った。
進学クラスに行くのが気まずい。
山口君、私のクラスに来てくれないかな。
でも、やっぱりこれくらいは気が付いた方がやらないとダメだよね。
意を決して休み時間に山口君のクラス、4組に向かった。
まだ他クラスに知り合いがいないから緊張する。
教室を覗き込んで山口君を探すと、知った顔があった。
月島蛍……月島君も同じ烏野高校だったんだ。
私の視線に気が付いた月島君は近くにいた山口君に声をかけてくれて、私の方を指差した。
すぐさま私の方に駆け寄ってくれた山口君。
「●●ちゃんどうしたの?」
「あ、えっと。……連絡先知らないな、と思って」
「ごめんね。昨日、直ぐに部活行っちゃったから」
そう言ってお互いスマホを取り出して、無事に連絡先を交換することができた。
そうだ、クラスに来たついでに聞きたいことがあった。
「ねぇ、山口君。公式戦っていつ?応援行きたい」
「もうすぐインターハイ予選があるけど……多分、俺は出ないよ?」
「それでも行きたい」
「……」
中学が離れた3年間を埋めるために、私は少しでも山口君のことが知りたいと思った。
山口君が返事を渋っていると、
「おーい山口、増田先生が化学室に来いって言ってたよ」
「分かった、ありがとう」
クラスメイトからの伝言によって、山口君は助かったと言わんばかりの顔で私に断りを入れた。
「ごめんね、ちょっと行ってくる」
あーあ、行っちゃった。私も自分の教室に戻ろうかな。
そう思っていたら、
「◯◯さん」
月島君に引き留められた。
「試合の日にち教えようか」
「え、いいの?」
助かる。山口君には悪いけど、これで応援に行ける。
月島君が言う日をスマホのカレンダーに記入した。
でも、初日は都合が悪いから2日目にしか行けない。
勝ち残ってくれるといいんだけど。
そんなことを考えていると、月島君が意外なこと言ってきた。
「◯◯さんってさ、小学生の頃、山口に強く当たっていたけど、本当は僕のことが嫌いだったでしょ」
「え、なんで……」
「顔に書いてあったから」
「!?」
私はハッとして両手で頬を押さえた。
確かに、思い返せば山口君は月島君と仲が良かったから利用されて、側にいるから比較されて……当時はそれで彼の自信が喪失したんだと思っていた。
完全な逆恨みだ。
そうか、嫌いだったからなのか。
山口君の事が好きだと自覚したのも小学校を卒業してからだったし、当時の私は本当に恋愛どころか自分の感情もに疎かったようだ。
「ごめんなさい……」
「はは、謝るってことは図星だったんだね」
「えっ」
謀ったな。
月島君の側にいてひねくれずここまで来た山口君に益々凄いと思った。