〜第一章〜 私の専属へアスタイリスト
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月日は経ち、春高は準々決勝で惜しくも敗退した。
そして、悲しむ間もなく部活引退からの直ぐに卒業式当日を迎えた。
そう言えば、旭は結局どこへ就職することになったんだろう。
大会に集中したいと思って避けていた話題。
教室で体育館への入場待ちをしている今なら聞いても大丈夫かな。
「ねぇ、旭ってどこに就職するの?」
「俺は東京でアパレルデザイナーになる」
「え、前は地元って言ってたのに」
思ってもみなかった答え。
それに、春高の会場を調べたときに東京までの距離を知ったけど、簡単に行ける距離じゃなかった。
「うん、だけど後輩に東京なら近いって言われたから」
誰よ、その後輩って。
「俺は自分の力を試したい。だから東京へ行く」
「そっか」
旭が真っ直ぐに私を見つめて夢を語る。
別に最初から私に拒否権なんてない。
「それなら、旭がデザインした服を一番に着るのは私ね!」
「ああ」
「約束!」
「約束な」
私たちは指切りをした。
ーーーー
無事に卒業式を終えた。
第2ボタンを貰う後輩たち、寄せ書きを貰う卒業生、泣きじゃくる両者。
彼らを見ていると色んな思い出が溢れてくる。
「そうだ!卒業写真撮ろうよ」
私は部活仲間と喋っている旭を誘った。
「え、恥ずかしい」
「次いつ会えるのか分かんないんだし、いいじゃん。ちょっと旭借りるね」
部活仲間に断りを入れて、旭が逃げないように腕を捕まえた。
でも、これじゃ自撮りできない。
誰か撮ってくれないかな。
そう思いキョロキョロしていると、
「俺、撮るべ」
名乗り出たのは先程まで旭と喋っていた菅原君。
私は片方の手で旭の腕を掴み、もう片方の手に卒業証書を握りしめて笑顔を作った。
「はい、◯◯の彼氏はー?」
「あさひー!」
パシャッ
「おいおい、スガ!なんだその掛け声は。●●も直ぐに対応してるし」
「母音がアイだと口角が上がって笑顔になるべ?ちょうどいいと思って」
なるほど。
咄嗟に旭の名前を言ったけど、確かに旭の“ひ”の母音はアイだ。
それにしてもこの写真、不意を突かれて変な顔の旭。
保存っと。
「俺、変な顔してるじゃん。撮り直したい……」
「えー、私はいいと思うよ」
私と旭は宮城と東京で各々の道を歩むけど、それは悲しいことではない。
お互い夢に向かって前向きの決断。
次会うときは成長している姿を見せたいね。
ーーFinーー
そして、悲しむ間もなく部活引退からの直ぐに卒業式当日を迎えた。
そう言えば、旭は結局どこへ就職することになったんだろう。
大会に集中したいと思って避けていた話題。
教室で体育館への入場待ちをしている今なら聞いても大丈夫かな。
「ねぇ、旭ってどこに就職するの?」
「俺は東京でアパレルデザイナーになる」
「え、前は地元って言ってたのに」
思ってもみなかった答え。
それに、春高の会場を調べたときに東京までの距離を知ったけど、簡単に行ける距離じゃなかった。
「うん、だけど後輩に東京なら近いって言われたから」
誰よ、その後輩って。
「俺は自分の力を試したい。だから東京へ行く」
「そっか」
旭が真っ直ぐに私を見つめて夢を語る。
別に最初から私に拒否権なんてない。
「それなら、旭がデザインした服を一番に着るのは私ね!」
「ああ」
「約束!」
「約束な」
私たちは指切りをした。
ーーーー
無事に卒業式を終えた。
第2ボタンを貰う後輩たち、寄せ書きを貰う卒業生、泣きじゃくる両者。
彼らを見ていると色んな思い出が溢れてくる。
「そうだ!卒業写真撮ろうよ」
私は部活仲間と喋っている旭を誘った。
「え、恥ずかしい」
「次いつ会えるのか分かんないんだし、いいじゃん。ちょっと旭借りるね」
部活仲間に断りを入れて、旭が逃げないように腕を捕まえた。
でも、これじゃ自撮りできない。
誰か撮ってくれないかな。
そう思いキョロキョロしていると、
「俺、撮るべ」
名乗り出たのは先程まで旭と喋っていた菅原君。
私は片方の手で旭の腕を掴み、もう片方の手に卒業証書を握りしめて笑顔を作った。
「はい、◯◯の彼氏はー?」
「あさひー!」
パシャッ
「おいおい、スガ!なんだその掛け声は。●●も直ぐに対応してるし」
「母音がアイだと口角が上がって笑顔になるべ?ちょうどいいと思って」
なるほど。
咄嗟に旭の名前を言ったけど、確かに旭の“ひ”の母音はアイだ。
それにしてもこの写真、不意を突かれて変な顔の旭。
保存っと。
「俺、変な顔してるじゃん。撮り直したい……」
「えー、私はいいと思うよ」
私と旭は宮城と東京で各々の道を歩むけど、それは悲しいことではない。
お互い夢に向かって前向きの決断。
次会うときは成長している姿を見せたいね。
ーーFinーー
