隣は譲れねェ
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ーーおまけ(花巻side)ーー
「全員くじ引いたかー?移動しろよー」
担任の気の抜けた声を聞き流しながら、俺の視線は一点に集中していた。
クラスの連中が自分の番号に一喜一憂する中、俺が盗み見たのは、少し離れたところで自分のくじを不安そうに見つめる◯◯の手元だ。
21番か……。
対して、俺の手元にあるのは8番。
一番後ろの良い席。
だけど、このままじゃ、彼女の背中すら拝めない。
ガッカリしてため息を吐きかけた時、目の前を歩いていた田中が、隣のヤツとくじを見せ合っているのが目に入った。
「お前、何番だった?」
「20番。中途半端ー!」
ビンゴ。
俺は迷わず、田中の肩に手を置いた。
「なあ、田中」
「なんだ、花巻。……うわ、お前その顔、何か企んでるだろ」
「人聞き悪いな。……なあ、それより、くじ交換しねーか?俺の席、1番後ろ」
「マジか!助かるけど……いいのか?」
「おう、交換成立な」
俺は田中から20番のくじをひったくるように受け取ると、何食わぬ顔をして、21番の席で先に座ってる◯◯の前へと向かった。
なんだ、彼女の側をキープするなんて、意外と簡単なことじゃないか。
それからも、席替えのたびに俺の裏工作は続いた。
俺が良い席を引けばそれをチラつかせて交換し、そうでなければ「次の学食、1週間奢るから」と餌を撒く。
「また花巻の隣とか、最悪」
なんて口では言いながら、俺が座ると少しだけ嬉しそうに口角を緩める彼女。
その顔を一番近くで独占できるなら、学食代なんて安いもんだ。
運命なんて当てにならない。
奇跡に見せかけた俺の執念、◯◯の隣は、誰にも譲らねェ。
「全員くじ引いたかー?移動しろよー」
担任の気の抜けた声を聞き流しながら、俺の視線は一点に集中していた。
クラスの連中が自分の番号に一喜一憂する中、俺が盗み見たのは、少し離れたところで自分のくじを不安そうに見つめる◯◯の手元だ。
21番か……。
対して、俺の手元にあるのは8番。
一番後ろの良い席。
だけど、このままじゃ、彼女の背中すら拝めない。
ガッカリしてため息を吐きかけた時、目の前を歩いていた田中が、隣のヤツとくじを見せ合っているのが目に入った。
「お前、何番だった?」
「20番。中途半端ー!」
ビンゴ。
俺は迷わず、田中の肩に手を置いた。
「なあ、田中」
「なんだ、花巻。……うわ、お前その顔、何か企んでるだろ」
「人聞き悪いな。……なあ、それより、くじ交換しねーか?俺の席、1番後ろ」
「マジか!助かるけど……いいのか?」
「おう、交換成立な」
俺は田中から20番のくじをひったくるように受け取ると、何食わぬ顔をして、21番の席で先に座ってる◯◯の前へと向かった。
なんだ、彼女の側をキープするなんて、意外と簡単なことじゃないか。
それからも、席替えのたびに俺の裏工作は続いた。
俺が良い席を引けばそれをチラつかせて交換し、そうでなければ「次の学食、1週間奢るから」と餌を撒く。
「また花巻の隣とか、最悪」
なんて口では言いながら、俺が座ると少しだけ嬉しそうに口角を緩める彼女。
その顔を一番近くで独占できるなら、学食代なんて安いもんだ。
運命なんて当てにならない。
奇跡に見せかけた俺の執念、◯◯の隣は、誰にも譲らねェ。
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