はいチーズ
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文化祭当日。
私のクラスは巨大迷路のため、くじ引きで負けた数名が受付の仕事があるだけで、ほとんどの人が自由時間を過ごすことになっている。
そして、運悪く私は2日目の受付係に。
代わりに初日はチヨリと存分に楽しんだ。
もちろん貴大先輩のクラスにも。
だけど、3年3組は映画製作らしく、演者に先輩の名前は載っていなかった。
代わりに大道具の欄に花巻貴大、と。
せっかく先輩は背が高くて格好良いのに勿体ない。
こうして文化祭1日目が終わった。
ーーーー
文化祭2日目。
「再度確認です。受付の係りはお客さんに迷路の説明と、中に入っている人数の確認をしてください」
「「はーい」」
クラス委員の説明が終わると、教室の入り口に設置された受付用の席に着いた。
すると、さっそくお客さんが来た。
「この迷路ってどのくらい時間がかかりますか?」
「早いと5分で出れますよ!私は15分くらい迷っちゃいましたけど、あはは」
ゴールまでのルートを知っているはずなのにこのグダグダ具合。
我ながらさすが運動音痴だと思った。
「えー、じゃあ入ってみようかな」
「はい、2名様ご案内!」
迷路の説明のカンペはあるけれど、案外アドリブでもなんとかなりそう。
その後も順調にお客さんを案内していき、昼頃には一区切りついた。
「落ち着いたね」
「あの……◯◯さん」
「ん?」
誰もいないから、もう1人の受付の子と雑談でもしようと思っていたら、その子がモジモジしながら話してきた。
「ちょっとお手洗いに行きたいから、少しだけ1人にしちゃってもいいかな?」
「なんだそんなこと。全然大丈夫だよ、任せて!」
「お願いね〜」
手を振り見送る。
「……」
お腹空いたな……。
1人になると急に襲いかかる空腹感。
この時間、食べ物系のクラスに人が向かっているからか、お客さんは全く足を止めない。
後少しで交代の時間だから、来ないなら来ないでそのまま終わりたい。
チヨリはどこにいるんだろう。
仕事が終わったら直ぐに合流できるように聞いてみようかな。
そう思い、スマホを取り出そうとしたとき、
「お、●●ちゃんじゃん。受付係?」
「あ……貴大先輩と……」
その後ろには男子バレー部の先輩が数人いた。
先約があると言われたときは、女の人と回っていたら嫌だな、と嫉妬してしまったけれど、部活の人と回っていたんだね。
よかった。
「仕事お疲れ〜。じゃあな」
「あの、貴大先輩!」
「あ?」
離れていく先輩を咄嗟に引き留めていた。
何を言おう。
迷路入っていきませんか、とか……?
いや、スルーしようとしたってことは、興味がないか、昨日やったかのどちらかだろう。
写真撮りませんか、って言うのも違うし……。
……あ、そうだ。
「約束……」
後夜祭、一緒に回る約束。
他の先輩がいるから具体的な単語は言わなかったけれど、伝わっただろうか。
「心配すんな、覚えてるから」
そう言うと、真顔でピースをした貴大先輩は他の先輩を連れて去っていった。
少し離れたところから、
「マッキーあの子と何約束したの?及川さん気になる〜!」
「抜け駆けかー?」
「うるせぇ、なんでもない!」
貴大先輩は他の先輩たちにからかわれていた。
仲、良いんだな。
私も一緒に本祭を回りたかった。
私のクラスは巨大迷路のため、くじ引きで負けた数名が受付の仕事があるだけで、ほとんどの人が自由時間を過ごすことになっている。
そして、運悪く私は2日目の受付係に。
代わりに初日はチヨリと存分に楽しんだ。
もちろん貴大先輩のクラスにも。
だけど、3年3組は映画製作らしく、演者に先輩の名前は載っていなかった。
代わりに大道具の欄に花巻貴大、と。
せっかく先輩は背が高くて格好良いのに勿体ない。
こうして文化祭1日目が終わった。
ーーーー
文化祭2日目。
「再度確認です。受付の係りはお客さんに迷路の説明と、中に入っている人数の確認をしてください」
「「はーい」」
クラス委員の説明が終わると、教室の入り口に設置された受付用の席に着いた。
すると、さっそくお客さんが来た。
「この迷路ってどのくらい時間がかかりますか?」
「早いと5分で出れますよ!私は15分くらい迷っちゃいましたけど、あはは」
ゴールまでのルートを知っているはずなのにこのグダグダ具合。
我ながらさすが運動音痴だと思った。
「えー、じゃあ入ってみようかな」
「はい、2名様ご案内!」
迷路の説明のカンペはあるけれど、案外アドリブでもなんとかなりそう。
その後も順調にお客さんを案内していき、昼頃には一区切りついた。
「落ち着いたね」
「あの……◯◯さん」
「ん?」
誰もいないから、もう1人の受付の子と雑談でもしようと思っていたら、その子がモジモジしながら話してきた。
「ちょっとお手洗いに行きたいから、少しだけ1人にしちゃってもいいかな?」
「なんだそんなこと。全然大丈夫だよ、任せて!」
「お願いね〜」
手を振り見送る。
「……」
お腹空いたな……。
1人になると急に襲いかかる空腹感。
この時間、食べ物系のクラスに人が向かっているからか、お客さんは全く足を止めない。
後少しで交代の時間だから、来ないなら来ないでそのまま終わりたい。
チヨリはどこにいるんだろう。
仕事が終わったら直ぐに合流できるように聞いてみようかな。
そう思い、スマホを取り出そうとしたとき、
「お、●●ちゃんじゃん。受付係?」
「あ……貴大先輩と……」
その後ろには男子バレー部の先輩が数人いた。
先約があると言われたときは、女の人と回っていたら嫌だな、と嫉妬してしまったけれど、部活の人と回っていたんだね。
よかった。
「仕事お疲れ〜。じゃあな」
「あの、貴大先輩!」
「あ?」
離れていく先輩を咄嗟に引き留めていた。
何を言おう。
迷路入っていきませんか、とか……?
いや、スルーしようとしたってことは、興味がないか、昨日やったかのどちらかだろう。
写真撮りませんか、って言うのも違うし……。
……あ、そうだ。
「約束……」
後夜祭、一緒に回る約束。
他の先輩がいるから具体的な単語は言わなかったけれど、伝わっただろうか。
「心配すんな、覚えてるから」
そう言うと、真顔でピースをした貴大先輩は他の先輩を連れて去っていった。
少し離れたところから、
「マッキーあの子と何約束したの?及川さん気になる〜!」
「抜け駆けかー?」
「うるせぇ、なんでもない!」
貴大先輩は他の先輩たちにからかわれていた。
仲、良いんだな。
私も一緒に本祭を回りたかった。