はいチーズ
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一度も貴大先輩に会わないまま夏休みが終わった。
なんだかんだ休み中は部活があったり、チヨリと遊んだり、家族旅行をしたりと充実した日々を送った。
だけどやっぱり先輩と会いたかったな、と物足りなさも感じている。
そんな文句を貴大先輩に言おうかと思った。
噂をすれば、少し離れたところで眠そうにあくびをしながら登校している先輩の姿が。
「貴大先ぱ……」
呼びかけの途中でやめた。
だって、あることに気付いたから。
遊び呆けたせいでこんがり日焼けした私と比べて、先輩は全く日焼けをしていなかった。
部活、本当に頑張っていたんだ。
そう思ったら何も言えなかった。
ーーーー
行き場のないモヤモヤを抱えているうちに肌寒い時期がやって来た。
文化祭のある月である。
クラスでの催し物が決まり、ワイワイと準備をしているとき、
「●●は貴大先輩と文化祭回るの?そうなら私は他の子を誘うけど……」
チヨリが尋ねてきた。
せっかく気を遣ってくれたところ悪いけど、その必要はないよ。
「回れたらよかったんだけどね」
とうに断られているから。
モヤモヤしたせいで貴大先輩に話しかけられない私を、先輩は前みたいに心配して逆に話しかけてくれた。
放っておいてくれればよかったのに、そういうところが本当にズルい。
そのときに一緒に回れないか聞いたら、どうやら先約がいるんだとさ。
「それじゃあ……」
気まずそうにするチヨリに、すかさずフォローを入れた。
「だけどね、後夜祭なら大丈夫って言ってくれたの!」
「そうなんだ、よかったね!」
チヨリはまるで自分のことのように喜んでくれた。
「それならさ、こんなジンクス知ってる?」
「ジンクス……?」
「後夜祭で告白して結ばれたら別れないってやつなんだけど」
「うーん、検討してみる」
そうは言ったものの、本祭を断られている私に告白までする勇気はなかった。
だって、逆にフラれたら?
永遠に付き合えないってこと?
怖くて答えを聞けなかった。
なんだかんだ休み中は部活があったり、チヨリと遊んだり、家族旅行をしたりと充実した日々を送った。
だけどやっぱり先輩と会いたかったな、と物足りなさも感じている。
そんな文句を貴大先輩に言おうかと思った。
噂をすれば、少し離れたところで眠そうにあくびをしながら登校している先輩の姿が。
「貴大先ぱ……」
呼びかけの途中でやめた。
だって、あることに気付いたから。
遊び呆けたせいでこんがり日焼けした私と比べて、先輩は全く日焼けをしていなかった。
部活、本当に頑張っていたんだ。
そう思ったら何も言えなかった。
ーーーー
行き場のないモヤモヤを抱えているうちに肌寒い時期がやって来た。
文化祭のある月である。
クラスでの催し物が決まり、ワイワイと準備をしているとき、
「●●は貴大先輩と文化祭回るの?そうなら私は他の子を誘うけど……」
チヨリが尋ねてきた。
せっかく気を遣ってくれたところ悪いけど、その必要はないよ。
「回れたらよかったんだけどね」
とうに断られているから。
モヤモヤしたせいで貴大先輩に話しかけられない私を、先輩は前みたいに心配して逆に話しかけてくれた。
放っておいてくれればよかったのに、そういうところが本当にズルい。
そのときに一緒に回れないか聞いたら、どうやら先約がいるんだとさ。
「それじゃあ……」
気まずそうにするチヨリに、すかさずフォローを入れた。
「だけどね、後夜祭なら大丈夫って言ってくれたの!」
「そうなんだ、よかったね!」
チヨリはまるで自分のことのように喜んでくれた。
「それならさ、こんなジンクス知ってる?」
「ジンクス……?」
「後夜祭で告白して結ばれたら別れないってやつなんだけど」
「うーん、検討してみる」
そうは言ったものの、本祭を断られている私に告白までする勇気はなかった。
だって、逆にフラれたら?
永遠に付き合えないってこと?
怖くて答えを聞けなかった。