〜第一章〜 誤った距離
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家に着く頃には雨は止んでいて、本当に通り雨だったようだ。
だけど、バケツの水を被ったように濡れた私たち。
「さあ、上がってください」
工君はこう言ってくれるけど、さすがに濡れすぎて申し訳ない。
「あー、タオルだけ貸して貰ってもいい?」
これでなんとかなるとは思っていないが、せめてもの抵抗。
工君は上から下まで私を見たかと思うと、フイッと視線を反らしてきた。
「いや、風邪引くのでやっぱり入ってください」
このまま押し問答したら工君まで風邪を引いてしまうかもしれない。
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
せめても、と濡れた服と髪を絞ってから入った。
だけど、私が歩いた後ろには濡れた足跡が。
ああ、すみません。すみません。
案内された工君の部屋は使われていないかの様に綺麗だった。
いや、今は学生寮なんだから、使われていない様じゃなくて本当に使っていないんだった。
「先にシャワー浴びますか?」
「いやいや、本当にタオルだけで大丈夫だから!」
「……●●さん、自分の格好よく見た方がいいですよ」
「え?」
自分の格好……。
「!!」
ピタッと張り付いたTシャツにはくっきりと下着のラインが出ていた。
透けないスポーツ用Tシャツだったから油断していた。
さすがにこれだけ濡れていれば透けなくともラインが出てしまう。
だからさっき視線を反らしたのか。
お見苦しい物を見せてしまっていたたまれない。
「ご、ご、ごめんね!………Tシャツか羽織る物も貸して貰えないかな?」
「待っててください」
工君はゴソゴソとタンスを漁り、Tシャツと上着、短パンと着るもの一式を取り出した。
「中学の時のなんで小さいかもしれませんが……。あと、タオルはこれを使ってください」
「ありがとう」
「俺、シャワー浴びてくるので、ここでゆっくり着替えててください。あと、家には今誰もいないので安心してください」
それだけ言うと工君は部屋を出た。
渡された服を見ると、とても大きかった。
中学のときの服がブカブカな私って……。
工君って昔から背が高い子だったんだな。
濡れた下着の上から服を着ると気持ち悪かったので、恥ずかしいけど下着を脱いでから服を着た。
上着も貸してくれて助かる。
だけど、バケツの水を被ったように濡れた私たち。
「さあ、上がってください」
工君はこう言ってくれるけど、さすがに濡れすぎて申し訳ない。
「あー、タオルだけ貸して貰ってもいい?」
これでなんとかなるとは思っていないが、せめてもの抵抗。
工君は上から下まで私を見たかと思うと、フイッと視線を反らしてきた。
「いや、風邪引くのでやっぱり入ってください」
このまま押し問答したら工君まで風邪を引いてしまうかもしれない。
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
せめても、と濡れた服と髪を絞ってから入った。
だけど、私が歩いた後ろには濡れた足跡が。
ああ、すみません。すみません。
案内された工君の部屋は使われていないかの様に綺麗だった。
いや、今は学生寮なんだから、使われていない様じゃなくて本当に使っていないんだった。
「先にシャワー浴びますか?」
「いやいや、本当にタオルだけで大丈夫だから!」
「……●●さん、自分の格好よく見た方がいいですよ」
「え?」
自分の格好……。
「!!」
ピタッと張り付いたTシャツにはくっきりと下着のラインが出ていた。
透けないスポーツ用Tシャツだったから油断していた。
さすがにこれだけ濡れていれば透けなくともラインが出てしまう。
だからさっき視線を反らしたのか。
お見苦しい物を見せてしまっていたたまれない。
「ご、ご、ごめんね!………Tシャツか羽織る物も貸して貰えないかな?」
「待っててください」
工君はゴソゴソとタンスを漁り、Tシャツと上着、短パンと着るもの一式を取り出した。
「中学の時のなんで小さいかもしれませんが……。あと、タオルはこれを使ってください」
「ありがとう」
「俺、シャワー浴びてくるので、ここでゆっくり着替えててください。あと、家には今誰もいないので安心してください」
それだけ言うと工君は部屋を出た。
渡された服を見ると、とても大きかった。
中学のときの服がブカブカな私って……。
工君って昔から背が高い子だったんだな。
濡れた下着の上から服を着ると気持ち悪かったので、恥ずかしいけど下着を脱いでから服を着た。
上着も貸してくれて助かる。