〜第一章〜 誤った距離
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「●●さんはいつもどの辺を走っているんですか?」
この日は挨拶だけでなく、軽い質問をされた。
「んーっと、この後は神社の方まで行って参拝して帰ってる感じかな」
「参拝……何か頼み事ですか?勉強とか」
「……そんなところだね」
言えない。彼氏が出来ますように、なんて浅はかな願いをしてるだなんて。
もう時期大学は夏休みに入る。
そうなれば海だとか祭りだとか花火だとかイベントが盛り沢山。
それなのに友達の大半は彼氏持ちだからイベントに誘っても都合が付かない。
一人で行っても楽しめない。
だからなんとしてでも彼氏を作りたい。
「じゃあ、今日は俺も参拝に付き合います!」
「え、ロードワーク中でしょ?コースはずれたらダメなんじゃ……」
「今日は監督いないですし、どうせ迷子の前科があるので1回も2回も同じです」
「そう?怒られても知らないからね」
そんなことを言いつつも一緒にジョギングできて嬉しかった。
一人だと自分のペースで走れるけど、たまには他の人と走るのも悪くはない。
神社の鳥居をくぐると石段が長く続いている。
私はいつも歩いて上るけど、工君はトレーニングの一環だと行ってダッシュで上がっていった。
乳酸溜まりそうだな。
上まで上ると先に上がっていた工君が早く早く、と手招きしていた。
ただの参拝なのに、なぜこうもテンションが高いのか。
「あ、お賽銭ない……」
「あげるよ」
急に連れてこられたら持ってないのも当然。
私は工君に5円玉を渡した。
「ありがとうございます」
「いいえ」
チャリチャリと賽銭を入れた後、二人で鈴を鳴らし二礼二拍手一礼をした。
「工君、すごく長いお願い事してたけど、何言ったの?」
「えっ!あー……ご利益がなくなるかもなので内緒です!」
「えー!人のお願い事は聞いておいて、ズルいなー」
そう言ったけど、嘘の内容を教えた私もお互い様。
この日は挨拶だけでなく、軽い質問をされた。
「んーっと、この後は神社の方まで行って参拝して帰ってる感じかな」
「参拝……何か頼み事ですか?勉強とか」
「……そんなところだね」
言えない。彼氏が出来ますように、なんて浅はかな願いをしてるだなんて。
もう時期大学は夏休みに入る。
そうなれば海だとか祭りだとか花火だとかイベントが盛り沢山。
それなのに友達の大半は彼氏持ちだからイベントに誘っても都合が付かない。
一人で行っても楽しめない。
だからなんとしてでも彼氏を作りたい。
「じゃあ、今日は俺も参拝に付き合います!」
「え、ロードワーク中でしょ?コースはずれたらダメなんじゃ……」
「今日は監督いないですし、どうせ迷子の前科があるので1回も2回も同じです」
「そう?怒られても知らないからね」
そんなことを言いつつも一緒にジョギングできて嬉しかった。
一人だと自分のペースで走れるけど、たまには他の人と走るのも悪くはない。
神社の鳥居をくぐると石段が長く続いている。
私はいつも歩いて上るけど、工君はトレーニングの一環だと行ってダッシュで上がっていった。
乳酸溜まりそうだな。
上まで上ると先に上がっていた工君が早く早く、と手招きしていた。
ただの参拝なのに、なぜこうもテンションが高いのか。
「あ、お賽銭ない……」
「あげるよ」
急に連れてこられたら持ってないのも当然。
私は工君に5円玉を渡した。
「ありがとうございます」
「いいえ」
チャリチャリと賽銭を入れた後、二人で鈴を鳴らし二礼二拍手一礼をした。
「工君、すごく長いお願い事してたけど、何言ったの?」
「えっ!あー……ご利益がなくなるかもなので内緒です!」
「えー!人のお願い事は聞いておいて、ズルいなー」
そう言ったけど、嘘の内容を教えた私もお互い様。